ちんぷんかん しゃばけシリーズ 6 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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レビュー : 329
  • Amazon.co.jp ・本 (343ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101461267

感想・レビュー・書評

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  • はるがいくよが儚すぎて素敵だった。価値観が変わった。確かに、自分の寿命以上に生きたいとは思わない。蝉が可哀想だと思っていた自分が、可哀想なやつだ(`_´)ゞ

  •  「鬼と小鬼」は伊邪那岐・伊邪那美で卒論を書いた私には面白かったです。漫画なんかでよくある話ではあるけれど、若だんなののんびり加減ややなりの可愛さがたまりません。オチは結局いつもの苦い薬みたいだけど(笑)。
     涙目の兄や達にこちらもじんと来ました。若だんながあんまり焦らず石積んでいる内に、兄やたちは心配で大変な日々を送っていたんだろうな、と。
     「ちんぷんかん」は秋英の悩みと成長が逞しい話でした。和算の問題と答えは読み飛ばしましたが(笑)、狸と切羽詰まった問答はハラハラしました。
     秋英は兄や達が人間でないことも早々に見抜いていたし、やなりもお獅子も普通に見えているし、才能を多分に秘めている気がします。是非自信をつけて再登場して欲しいです。
     「まじめな牛蒡という妖!」「牛蒡はまじめでありましたか!」このやなり達の会話が可愛すぎです。最後に「牛蒡」と嬉しそうに秋英を撫でているのも、ツボにはまって笑いました。最後はやっぱりやなり達が持っていきますね。
     「男ぶり」はおたえさんの前に普通に妖達が寛いでいて、ちょっとびっくりです。おたえさんと妖で謎ときしていく様子は若だんなそっくりでしたが、ちょっと若だんなの方が頭が良さそうかな。
     「はるがいくよ」の全体を包む切なさが、私はちょっと苦手でしたが、傑作だと思いました。 

  • しゃばけシリーズ第6弾。短編集。

    前半は賑やかな話だったけど、「今昔」では姉妹の行動に泣き、「はるがいくよ」のラストでも泣きました。

    「はるが〜」は身近な人との別れを悲しんでいたのに、いつの間にか死別を扱う話に変わっていき、妖と若だんなとの別れも死にかかっては生き延びていようともいずれ来るんだな、というのが切なく書かれていて良かったです。
    妖でも寂しいと思い、反則みたいな提案をするという書き方が良かった。
    それに応えられなくて「ごめん」と言う若だんなもかっこいいです。

    桜の花びらを散らせたくない若だんなが植木職人に聞いた時の答えもかっこよかったです。

    「花が花のままじゃ、その先のもんができないだろうが。当てにしているもんがこまるわさ」

    今を変えたくない若だんなの気持ちもわかるけど、変化による新しい出来事も楽しいかもしれない、と切り替えられたらいいなぁと思います。

    「鬼と小鬼」
    江戸で大火が起き、長崎屋も焼けてしまい、その最中煙を吸った若だんなは気がついたら三途の川の畔に立っていた。
    くっ付いてきてしまった家鳴達を現世に戻せないかと考えながら賽の河原で小石を積み始める。

    「ちんぷんかん」
    広徳寺の名僧・寛朝の弟子、秋英が主人公。急に檀家からの相談を聞いてみろ、と言われてびびりつつも頑張る話。

    「男ぶり」
    長崎屋当主・藤兵衛とおかみ・おたえの馴れ初めの話。

    「今昔」
    若だんなの兄・松之助に縁談話が持ち上がったが、その家から式神が寄こされたらしく、妖と陰陽師の喧嘩に発展する。

    「はるがいくよ」
    庭の桜の古木から散った花びらの化身・小紅が、短い期間で死んでしまうことを儚く思った一太郎が、古木の桜が散らない方法を考える。

  • 今回の話は火事から立ち直るあまりの早さにびっくりしました。知ってたけど江戸ってすごい;慣れてるからなのだろうか。松之助さんの縁談とか若だんなが三途の川見ちゃったりいろいろありましたが、最後の話が一番切なくて温かくて好きでした。命はいつか散り行くもの…。きっと若だんなも小紅と同じ気持ちだったのかなと。

  • 毎度の事ながら期待を裏切らない!

    どの作品にも魅力があり
    色んな角度で独特の世界を楽しめた

    最後におさめられた作品
    「はるがいくよ」は
    命の儚さにぐっとくるものがあり
    ほっこりしんみりした気持ちで
    しっとり読み終わる事ができた

  • 「私ったら、死んじゃったのかしらねえ」

    長崎屋が大火事に巻き込まれ、虚弱な若だんなはついに冥土行き!?

    三途の川に着いたはいいが、なぜか鳴家もついてきて―。


    兄・松之助の縁談がらみで剣呑な目に会い、若き日のおっかさんの意外な恋物語を知り、胸しめつけられる切ない別れまで訪れて、若だんなと妖たちは今日も大忙し。


    くすくす笑ってほろりと泣ける「しゃばけ」シリーズ第六弾。









    今作は短編になっています♩


    そして、おなじみの面々に出会うとホッとしてしまいます(笑)


    一太郎の体の弱さは相変わらずで、今回は三途の川まで行ってしまう事に...


    「鬼と子鬼」の話の中に出てくる三途の川の河原で石を積み上げる子供たちの姿には、ホロリとくるものがありました。



    また、最後に収められている「はるがいくよ」は、生と死を切なく描いていて、この作品の中で一番印象に残りましたね~



    生と死を司ることはできない。
    寿命の長さで、その人の幸や不幸を測れない。
    ただおのれの運命に従うのみ。


    全体的に「切なさ」が全面にある作品だったと思います。


    そして、面白いだけではなく人の命や生と死についてもじっくりと描かれていて、深みのある作品になっています。




    シリーズ物の感想は毎回ですが、あまり上手く書けませんが...


    興味のある方は是非第1弾から読んでみて下さいね☆

  • 妖怪の本って、つい気になって手を出してしまう。
    たぶん、京極夏彦みたいなものを期待しているのですが。
    この本はゆるーい、かわいい感じ。
    宮部みゆきみたいな歴史人情物でもないし。
    読みやすいけど、ちょっと物足りないかも。

  • このシリーズはここ数年の年末年始のお楽しみになってますな。
    ミステリ的手法を用いた話は、どうもギクシャクしてしまう感じがします。比して「はるがいくよ」のように心に染み入る話は、しみじみ読ませますな。寂しさを表すのが実に巧い。自分の親しい人が旅立つのは祝うべきだけど寂しいよね。
    若だんなの考えは甘いのかも知れないけれど、とことんいい人なんだね。でもただ甘いだけでなく、自分に何が出来るかを考え、前に進もう進もうとしている姿が素敵です。だからどうしても兄やたちが心配すればするほど、若だんなの邪魔をしているように見えちゃうのが何ともはや。

  • どの話もよかったです。バリエーション豊かで、もう結構シリーズも重なっているのに飽きがこない。
    おたえさんの恋の話と「はるがいくよ」がお気に入り。
    「はるがいくよ」のしんみり感がいい。
    若だんなも結局は人間でいつか兄やたちを置いていくんだな~・・・。

  • シリーズ第六弾の本作。短編5編の内容でしたが、主人公の若旦那一太郎が大火事の煙にのまれ三途の川までたどり着くという奇想天外な話から母のラブストーリー、兄の縁談、桜に関連した話など、どれも面白かったのですが、個人的には三途の川の話が一番面白かったです!
    次いで第七弾にいきます!

  • 遂に一太郎があの世の三途の川まで行ってしまったか…と思って焦った。
    でも波波の薬湯で目がさめると言うお決まり展開に安心。死んで話が終わらなくて良かった。
    なんだか今回の巻は、一太郎の周りが段々と大人になって行く話だと思った。徐々に大人になって行く周りの人達。一太郎もどう成長して行くのだろうか…

  • シリーズ第6弾。
    江戸時代が舞台の短編連作時代小説。
    日本橋での大火に巻き込まれて三途の川まで行った若旦那の話や、おっかさんの若い頃の話、兄の話など家族の話も出てくる。

  • 三途の川で立ち往生するお話が、面白さと切なさのマーブルで刺激してくるので、笑いたいのに泣けるし、泣きたいのに笑ってしまう。
    別のお話でも、屏風のぞきの若だんなへの口のききようが、とっても好きですわ。

  • 2018/11/27~11/29

    「私ったら、死んじゃったのかしらねえ」長崎屋が大火事に巻き込まれ、虚弱な若だんなはついに冥途行き!?三途の川に着いたはいいが、なぜか鳴家もついてきて―。兄・松之助の縁談がらみで剣呑な目に会い、若き日のおっかさんの意外な恋物語を知り、胸しめつけられる切ない別れまで訪れて、若だんなと妖たちは今日も大忙し。くすくす笑ってほろりと泣ける「しゃばけ」シリーズ第六弾。

  • 2018.5 再読

  • 昔何冊か読んでたけど…どれを読んだっけ

  • 三途の川までやってきた若だんな。
    松之助兄さんの縁談。
    若かりし頃の母の恋の話。
    おたえの友達お香奈、学生時代こんな感じの子がいたっけな。「友達友達」って口ばっかの女っていつの時代も裏切りが怖いね。
    そして限られた時間と流れて行く時間の中での出会いと切ない別れ。
    若だんなはいつだって心優しい。

  • 散りばめられている言葉が宝石のようで、
    現代を生きる指標にもなる。
    若だんなは少し、最後の最後にまた、一つ大人になった。

  • 若旦那、三途の川まで行って帰ってこれるのか?
    どんどん周りの人が離れていくのに自分だけがそのままで、、、そんなこんなでも、今日も明るく病気をしながら生きていく。

  • はるがいくよ
    とても良いおはなしでした。
    はかない中の美しさ。
    無常の奥深さを感じました。

  • 松之助の縁談が話を追うごとに少しずつ進んでゆく。

    印象的な話は、おたえと藤兵衛の馴れ初めについて。

  • 安定のハズレなしシリーズ
    今回は何と言っても
    「はるがいくよ」
    なんてステキな話だろうか。
    花びらの妖と知ってから
    目で字を追いなから
    儚さと淡い桃色をずっと纏う感覚
    生きて死ぬことって自然なことなんだと
    あらためて思った。
    生命の軽やかさを感じた。

  •  しゃばけシリーズ第6弾です。今回は短編です。
     1作目からかなり驚きました。なんと若だんなが死んでしまいました。妖の袖の中にいたがために一緒に三途の川まで来てしまうという・・・。川辺には、小石を積む子供達、そしてその石を崩す鬼。鬼は決して子供達に手を上げることはなく、ただ、石を崩すだけ。
     秋英が初めて妖怪を相手にした「ちんぷんかん」。和算のくだりは題名のとおり、ちんぷんかんぷんでしたが、ちょっと悔しいので後で解いてみようと思います。
     「男ぶり」は若だんなの母君と父君の馴れ初め話。本当に素敵なだんなさんと一緒になったんですね。というか、やっぱりお母さんも妖見えていたんですね。
     「今昔」では、ついに松之助に兄さんが結婚!そしてなんとも怪しい陰陽師が・・・。陰陽師ってまだ家系が残っているのかなと軽い気持ちでネット検索したら、これまた怪しい陰陽師のブログが出てきました・・・。
     若だんなの寂しさ、仁吉と佐助の寂しさ、ラストの「はるがいくよ」は少しもやっとした気持ちにさせられました。

  • 可愛らしさにくすくす。
    切ない別離に、涙が溢れて。

    タイトルからはちょっと想像しづらい読後感。
    本を読んで泣いたのは、いつぶりだろう。

  • 長崎屋の火事により賽の河原へとやって来た若だんな。そこにいる死者たる子どもたちのことを思うと切なくなる。その後の冬吉がどうなったかも、気になるところだ。「はるがいくよ」も切ない。桜の精との出会いと短すぎる別れ。それが、若だんなと兄や達との関係の縮図であるというのが深い。

  • 【あらすじ】
    「私ったら、死んじゃったのかしらねえ」長崎屋が大火事に巻き込まれ、虚弱な若だんなはついに冥土行き!?三途の川に着いたはいいが、なぜか鳴家もついてきて―。兄・松之助の縁談がらみで剣呑な目に会い、若き日のおっかさんの意外な恋物語を知り、胸しめつけられる切ない別れまで訪れて、若だんなと妖たちは今日も大忙し。くすくす笑ってほろりと泣ける「しゃばけ」シリーズ第六弾。

    【感想】

  • 相変わらずの短編集ですが、縦軸に恋愛要素を絡めてます。
    若だんなのおっかさんの若い頃の話は良かったです。祖母が大妖で~とは毎回書かれているけど、その娘であるおっかさんの話はとんと出てこないので、ああやっぱり見えるのね。と安心(?)したり、屏風のぞきや鳴家たちはこの頃からもう長崎屋にいるわけねとちょっと歴史が見えてみたり。そりゃ長崎屋が妖でうるさくても大丈夫なわけだと納得。
    他にも腹違いの兄、松太郎の結婚、幼馴染の栄吉の修業、若だんなの淡い恋心など、出会いと別れが描かれてます。

  • しゃばけシリーズ第6弾。

    若旦那が三途の川へ行ってしまったり
    父母の馴れ初め話があったり
    お馴染みの広徳寺の話などありましたが
    1番 心に残ったのは【はるがいくよ】
    桜の古木の花びらの妖。古木の妖ではなく花びら。
    桜の花は散るのが早い。
    それを2人の兄や達が若旦那と重ね合わせ…。
    去りゆく側、見送る側、どちらも切ない。
    人と妖の時間の流れは大きく違うんですよね。
    若旦那の「私もいつか、皆を置いてゆくんだね」の一言がとても切なかった。

  •   しゃばけシリーズ第6弾。5編の短編集。
     いつもぎりぎりのところを生きている若だんな、ついに三途の川へ・・・そんな時でも、一緒に来てしまった鳴家やそこで出会った末松たちの心配をしているところが若だんならしい。根っからの善人。
     ラストの『はるが行くよ』では、桜の花びらの妖・小紅との出会いと別れから、若だんなと仁吉・佐助たち妖とのいつか来る別れを感じさせるものだった。

  • 人の一生は儚いものだと感じました。
    誰もが死にたくない、ずっと誰かといたいという気持ちで生きているが、生き続けるという選択肢も選びたくない。
    なんて贅沢だろうと思いましたが、何も心配なく健康に過ごせているのが幸せなんだなと、考えさせられました( .. )

    今回も相変わらず、緊迫感のあるストーリーで楽しめました

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著者プロフィール

畠中 恵(はたけなか めぐみ)
1959年高知県生まれ。名古屋造形芸術短期大学(現・名古屋造形大学)ビジュアルデザインコース・イラスト科卒業後、漫画家アシスタントと書店員を経て、漫画家デビュー。そして故・都筑道夫の創作講座を受講。『しゃばけ』が第13回日本ファンタジーノベル大賞優秀賞を受賞し、本作でデビュー、作家となる。
『しゃばけ』シリーズが代表作で、『しゃばけ』『ぬしさまは』はNHKラジオドラマ化された。2011年、『ちょちょら』で第24回山本周五郎賞候補。2016年『しゃばけ』シリーズで第1回吉川英治文庫賞を受賞。

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