ゆんでめて しゃばけシリーズ 9 (新潮文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (335ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101461298

感想・レビュー・書評

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  • 読者を飽きさせないように、ひねりを加えようという作者の強い意思を感じる。

  • しゃばけシリーズ第九弾。
    若だんなの人としての成長がすごい。いつもいつも布団で巻かれ小脇に抱えられてるにも関わらず、兄やたちを動かすほど頑固な一面も。

  • 1話1話はいつものノリなのだけど、全体を通してパラレルワールド展開になっているのが良かった。パラレルワールドで出会う予定だった人たちとはきっと今後別の形で出会うんだろうなぁと思う。おねが好きなので是非出会って欲しい。

    若旦那の「桜の下にいるのに、誰かが一人きりで田楽を食べてるなんて、嫌じゃないか」というセリフがとても好き。4年後の若旦那は情けなさ過ぎてどうかなと思ったけど、こういう人間的な優しさがあるから皆に好かれるんだろうなぁと思う。

    4年後から1年ずつ遡る構成も面白かった。

  • 久々に読んだ「しゃばけシリーズ」

    好きなんだけど、ずっと忙しくて、読めてませんでした。
    若旦那は相変わらず、魅力的w

    病弱でイケメンで金持ちで、頭良くて、もう最高 (*´μ`*)

    かわいい妖も、いいね。鳴家の一匹位、くれないだろうか?

    ただ、読み終わっても、まだ若旦那のお嫁さんはいないのねー。そろそろ、結婚を前提とした両想い、とかないだろうか。うぅむ。四つ星なのは、そういう展開がないから。

    でも、読みやすくて明るい作品だから、もっともっと読みたいね!

  • 最初からどことなく切なくて読むのが辛かったですが、最後でまさかの時間軸の修正が…生目神さま自由だなぁ

  • 【しゃばけシリーズ9作目】図書館で8作目が回ってこないので先に読みました。最初は話が時系列じゃないから戸惑ったけど、ラストまで読んでなるほどなと納得。本来の時間が戻ったのね。

  • 畠山恵さんのしゃばけシリーズ9作目「ゆんでめて」読了。長崎屋の離れに住む「屏風のぞき」が行方不明になり、後悔の念に苛まれる若だんな。もしあの日、別の道を選んでいたら・・・。「屏風のぞき」を探す話が短編として収められてますが、今回はちょっと変わった構成。内容も新しい妖の登場、若だんなの恋話、花見騒動など、楽しめます。左手の弓手(ゆんで)と右手の馬手(めて)、運命の分かれ道は、どんな理由で変わってしまったのか。若だんなが迷い込んだ、もう1つの物語。お楽しみに♪

  • 病弱な若だんなは妖<あやかし>に慕われている。

    妖の一人、屏風のぞきがいなくなってしまい落ち込む若だんなが必死に探す『ゆんでめて』。

    若だんなは小乃屋の七之助に、七之助の嫁候補を見分けて欲しいと頼まれる『こいやこい』。

    若だんな達は皆で桜の花見に出かけるが、途中で不思議な世界に引き込まれてしまう『花の下にで合戦したる』。

    大雨のせいで避難するはずが、2階で雨が止むのを待っていた妖たちの前に現れたのはおねという女性『雨の日の客』。

    時売りという怪しい男と出会った若だんなの話『始まりの日』。



    若だんなの人柄に惹かれるシリーズです。

    妖たちとの交流に心が温まります。

  • 2012年11月30日購入。
    2014年11月22日読了。

  • 若旦那と妖怪の心温まるお話。
    神様はなんでもありですね。

  • 屏風のぞきは、、、

    飛鳥山での花見はよいねぇ。
    左ゆんで・右めて

    泣かないで、若だんな

    ゆんでめて
    屏風のぞき

    こいやこい
    千里さん当て

    花の下にて合戦したる
    狸と狐と狢

    始まりの日
    時売り屋

  • 何かあるんだろうなあと思いながら読み進めていたら案の定。前回の目が見えなくなったお話も、1冊の中での解決だったから、たぶん今回もそうだろうなあと。
    それはいいのですが、屏風のぞきが無事になったというのはよかったとして、若旦那のお嫁さん候補(?)との出会いや、七之助さんの婚約もなかったことになってしまうのかと思うと、ちょっと複雑です。
    まあ、あれが別れ道だとしたら、いいとこ取りなどできないでしょうが。

  • 前8作目と若干繋がっている作品。
    if的な要素に、さらにタイムパラドックス要素まで合わせてしまって、でもしっかりと「しゃばけ」らしさがある。
    屏風のぞきが・・・と思っていたけど、最後まで読むべし。

    話は若旦那が何気ない「選択」をすることから始まり、「選択」の結果から事件は起きるところがまず最初。
    そこから一気に4年後の話、その1年前、さらに1年前と章が進み、時が戻り、という形で物語が進んでいく。

    花見の話が良かった。

  • 飛ばしてたの読みました~
    屏風の妖怪いなくなってたっけ?!と驚いてしまいました笑
    でも、最初の四話はなかったことになるのか…
    かなめさん…

  • 最初のお話を少し読んで「一冊飛ばしちゃったかな?」と思ったけどそういうわけではなかった。行くべきでなかった道へ進んでしまってからの出来事を遡って語っていくスタイル。今回はすこし重めかも。
    しゃばけシリーズでパラレルものが来るとは!新鮮で、不自然な感じもなく面白かった。

    「雨の日の来客」の禰々子ねえさんは「Fantasy Seller」で主役をしていた姐さんですよね!

  • 300307386  B913.6-ハタ

  • 絵画で言うとだまし絵みたいな小説(笑

  • 今回の「しゃばけ」は少し切なかった。
    誰にでも起こることかも知れない、
    もしもあの時、別の道を行っていたら、
    大事な仲間が行方不明になったりしなかったのに、
    という若だんなの後悔から始まり、
    四年後、三年後、二年後、一年後、そしてあの時まで
    遡る形式をとっていて、最期まで祈るような気持ちで読んだ。今回はお気楽には読めなかったな~
    「雨の日の客」のねねさんが好きです。

  • 右か左か。どちらの道を行くか。
    たったそれだけの違い。
    しかしその先に待ち受ける未来は似て非なるもの。

    左へ行くべき道を、ふとしたことから長崎屋の若だんな一太郎は右へと足を進め、その結果、大切なものを失ってしまった。
    「もし後におこることがわかっていたら、そちらにはいかなかった」
    行くつもりはなかった道へ、行ってはならなかった方へ踏み出し、起こってしまったことを悔いても時は止まることなく流れ、やがていくつもの新しい出会いが訪れる。
    弓手(左)と馬手(右)、未来への分岐点『ゆんでめて』にはじまり、その4年間をさかのぼる出会いと別れを描く全5編。
    しゃばけシリーズ第9弾。

    今回まさかの屏風のぞき(笑) あいつは意外に重要だった。
    ……いや、笑って終わることができて良かった。弓手か馬手か。今回は馬手への分岐を選んだがために失うものと新たに出会うものの物語だったが、さて、改めて弓手を進んだ若旦那は、今度はなにを失い、誰と出会うのだろう?

  • 読んでいて、む?これはいつの話だ?と、ちょっと考えちゃったけど、最後に納得がいく。すばらしー。おもしろい。

  • 最近のしゃばけシリーズは、短編集でもあり、全てが繋がった長編でもある。

    弓手に行くか馬手に行くか…、
    これまで沢山の選択をして、失敗したこともあったかもしれない。
    過去に遡って、もう一方を選んだら、得るものもあるし失うものもある。

    そんなことを考える不思議なお話でした。宝珠にはもう会えないのかな〜?

  • 「もしも」の話。いつもよりちょっと暗い雰囲気が全体的にあるような気がします。
    お見合いのお話が好きです。

  • しゃばけシリーズ。
    シリーズ第9弾。
    今回は切ない話から始まります。
    屏風覗きや他のつくもがみたちを失ってしまう話から始まり、時間を遡るように他の妖怪や、若だんなの恋、水害などの話が展開する。
    「あの日右の道を選んでいれば、未来は変わったのだろうか」と言うのがテーマで、題名の「ゆんでめて」は「弓手(左手)馬手(右手)」のこと。
    最終話で、本来進むべきはずだった道へ進み、今までの話がなかったことに感じられますが、これから起こるということであり、なかったことにはならない。
    次作にも絡んでいるようで、次を読むのが楽しみ。

  • 今回はなかなかというか。ファン過ぎてハマリ過ぎました。

  • 大好きなしゃばけシリーズ9冊目。
    ふとした日常の岐路、左右の方向どちらに進むかで運命が左右されたお話。
    最初このシリーズのお話を理解するのに時間がかかって、「?」だったけど、読み終わったらなるほど!でした。
    家鳴りが相変わらず可愛いです。
    次のシリーズも読みたい!楽しみです♪

  • 『ゆんでめて』
    兄である松之助の店に向かう途中に見かけた人物の後を追った一太郎。迷い込んだ世界。4年前の火事で損傷を受けた屏風。修繕にだしそのまま行方不明になってしまった屏風。屏風のぞきを探す一太郎。権太と出会い。何者かに取りつかれた商家の娘・おくみ。謎の屏風の存在。

    『こいやこい』
    七之助に沸いた縁談。幼なじみで一度縁談が破談になった相手・千里。千里が出した問題。5人の女性の内誰が本物の千里なのか?3人にまで絞り込んだ一太郎。その中の1人に抱く恋心。何者かに誘拐された七之助。宝珠の大阪の元許婚の父親の求婚。

    『花の下にて合戦したる』
    飛鳥山に花見に向かう一太郎。徐々に増えていく人数。上野で合流した寛朝と弟子を希望する道真。生目神様が一太郎に感じた違和感。お菓子を持参でやってきた栄吉。狐たちと狸の化け比べ。何者かの声と狐に投げつけられた枝の謎。謎の禿の作りだした世界。花見の途中の合戦。

    『雨の日の客』
    激しく降る雨。神社でお百度参りをする鈴彦姫をたすけた謎の女性おね。大雨のために避難する長崎屋。船の上から見かけた男たちの動きを怪しみ長崎屋に戻った一太郎。謎の珠を探す神職たち。おねの正体。長崎屋に残った妖たちとおねの戦い。龍神の目に隠された秘密。

    『始まりの日』
    松之助の家に向かう途中の一太郎が見かけた謎の人物。生目神様によって戻された時間。一太郎が出会った「時売り屋」八津屋。望んだ「時間」を客に提供する「時売り屋」。絵の師匠の弟子になった男の再利用を望んだ男。「番頭の時間」を買った左衛門に乗っ取られた八津屋。弟子になり損ねた男の起こしかけた火事。

  • 最近物々しい本ばかり読んでいたので
    気分を変えてのほほん系を。

    今回のしゃばけシリーズは読み始め、ん??と不思議な感じがしたのですが
    読み進めていくうちに納得。

    若旦那、気付いてはいませんが不思議な世界へ入り込んでしまいました。
    屏風のぞき、良かったね。

  • シリーズ9作目。
    あの時もしこうしていたら・・・選択によって大きく変わる未来。
    見られてしまった神様に同情しなくもないけど、結末には正直すごくホッとした^^ 誰が欠けても大きな穴がぽっかり空いてしまうようで寂しい。。
    今回のそれぞれの出来事が今後どうなるのか楽しみ。

  • しゃばけシリーズ

    「もしもあの日、別の道を選んでいたら、こんな未来は訪れなかった?」

    ほんの気まぐれで、本来とは別の道へ迷い込んでしまった若旦那
    その気まぐれが、大切な仲間との別れの引き金だった・・・

    短編ひとつひとつが時をさかのぼるようになってて
    最後に「あの日」が再び・・・
    という、タイムパラドックス的おはなし。

    別の道へ行ったあとに出会ったひとたちと
    また会えるといいなぁ

  • うわーパラレってたわー
    絶望からの希望、でもその未来でもありで、まっすぐ進むしかないんでしょうね
    屏風のぞきー!!
    みんな大事な家族だねえ

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著者プロフィール

高知県生まれ。名古屋造形芸術短期大学卒。2001年『しゃばけ』で第13回日本ファンタジーノベル大賞優秀賞を受賞し、小説家デビュー。「しゃばけ」シリーズは、新しい妖怪時代小説として読者の支持を受け、一大人気シリーズに。16年、同シリーズで第1回吉川英治文庫賞を受賞。他に『つくもがみ笑います』『かわたれどき』『てんげんつう』『わが殿』などがある。

「2023年 『あしたの華姫』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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