なりたい しゃばけシリーズ14 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 307
レビュー : 30
  • Amazon.co.jp ・本 (356ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101461359

作品紹介・あらすじ

誰もがみんな、心に願いを秘めている。空を飛んでみたくて、妖になりたいという変わり者。お菓子を作りたいがため、人になりたがる神様。弟を思うがゆえ、猫に転生した兄。そして、どうしても子を育てる親になりたい女─。それぞれの切実な「なりたい」を叶えるために起きた騒動と、巻き込まれた若だんなの本当の望みは? 願いをめぐる五つの物語がつまった「しゃばけ」シリーズ第14弾。

感想・レビュー・書評

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  • 将来、何になりたいのか分からない一太郎。
    生きるのが精一杯な人が多かっただろう江戸時代、そんな悩みを持てること自体が幸福なのだと気付いてほしい。

  • しゃばけシリーズ。
    空を飛びたいから妖怪になりたいという人間。
    どうしても子供を育てる親になりたい女性。
    お菓子を作りたくて人間になりたがる神。
    など、「なりたい」というテーマで5つの短編が書かれている。
    仁吉や佐助以外の妖怪たちも大活躍。
    最近のしゃばけシリーズは他の妖怪たちの出番が増えた気がする。
    そのせいでにいやたちの活躍のシーンが減ったような・・w

  • 江戸時代を舞台に、妖(あやかし)たちが活躍するファンタジー小説『しゃばけ』。
    毎年1作品が発表されるこのシリーズを読むのが、習慣化しています。

    『すえずえ』畠中恵
    https://booklog.jp/users/makabe38/archives/1/4101461341

    気がついたら第14作となる作品が文庫化されていたので、書店の平積みから一冊をレジに運んで、読み始めました。

    江戸の繁華な大通り、通町にある大店の“若だんな”一太郎が主人公。
    身体の弱い若だんなは、今回の作品でも、冒頭から寝込んでいます。

    若だんなが寝込むその離れに、日頃から集まり交流している妖たち。
    さらに加えて、神さまたちも集まってきます。

    その成り行きで、「若だんなは何になりたいのか?」という話になって・・・というはじまり。

    裕福な大店の後継として生まれたにもかかわらず、身体が弱く、店の仕事を手伝えない。
    そんな自分に、不甲斐なさを感じている若だんな。
    いったい自分には、何ができるのか?

    そんな若だんな自身と、登場人物たちの悩みが、「なりたい」というキーワードで、5つの短編として展開していきます。
    そしてそれぞれの短編で起こる騒動を、若だんなと妖たちが“謎とき”していく姿が描かれています。

    その謎ときを楽しむとともに、若だんなたち登場人物の悩みを通じ、「人は人生に何を求めているのか?」を考えながら読み進めました。

    『しゃばけ』シリーズの作品に共通しているのが、優しさと心地よさを感じる世界。
    今回も自分の心の棘を、いくつか抜いてもらえたような気持ちにさせてもらいました。

  • あまり読まないタイプの本だけど読みやすかった。
    鳴家かわいい

  • 妖になりたい、人になりたい、猫になりたい、親になりたい、りっぱになりたい。
    タイトル通り、それぞれの願いが若旦那を巻き込んで、長崎屋は今日も大騒動のシリーズ第14弾。

    2018年6月23日読了。
    若旦那も妖たちも相変わらずで気楽に読めます。
    そこがこのシリーズの良さ。
    ですが、本編後の「終」が、なんとなくシリーズも終盤に向かっているような気配を感じさせていて、なんだか気になります。

  • 何かに「なりたい」短編集。『妖になりたい』が楽しかった。

  • 生まれ変わったら何になりたいか、と神さまに尋ねられた一太郎。
    答えは一旦棚上げされて、他の人の「何になりたいか」の話が始まる。

    安定感のある文章だし、短編なので読みやすいです。
    ハッピーエンドで終わるのも気持ち良く、一太郎の来世は流石にまだ分からないけど、みんな納得する方向が見つけられてよかったよかった。

    が、一太郎は今いったい何歳なの?
    仕事をしなきゃしなきゃとずっと言ってるけど、全く丈夫にならないからその話はずっと前から止まったままなのでいい加減何か変化が欲しい。
    商品開発の話もあったし、そういう方向でまとめて欲しいなぁと思う。
    毎回と言っていいほど何度も迷いを読まされるのもイラっとしてしまう…

  • 前作の発刊以来、久しぶりに読んだ「しゃばけ」シリーズ。随分と巻を重ねてきたけど、ふと振り返れば、少しずつ一太郎は大人になってきたのだと実感する。「生まれ変わったら何になりたい?」難しい問いかけ。一太郎の答えは、聞いてみれば納得。
    いろんな人の「なりたい」気持ちに、驚いたり感心したりの1冊だった。

  • それぞれのなりたいもの。
    望み。

  •  しゃばけシリーズ第14作は、何やら不穏なオープニングである。神様から宿題を言い渡された一太郎。曰く、来世何になりたいのか? 冗談が通じない神様だけに、一太郎の答え次第で、世の中がひっくり返るかもしれない…。

     単行本のタイトルが『なりたい』で、全5編とも「○○になりたい」というタイトルで統一されている。いずれも無理筋の依頼ばかりだが、無下に断るわけにはいかないというシチュエーションである。一太郎を中心とした面々は、どうやって誤魔化…ではなく納得させるか、知恵を絞るというわけである。

     新薬の材料の仕入を、村の名主に打診すると、条件として「妖になりたい」と言う。そこになぜか、勘違いが絡み…という典型的なシリーズのフォーマット。一応両方とも解決なのか? それにしても、冗談が通じない佐助…。

     殺人事件の謎に迫る「人になりたい」。日限の親分が話を持ってこなければ、一太郎が首を突っ込むこともなかったろうに…。しかし、彼らが乗り出さなかったら、収拾できたかどうか…。しゃばけの世界の中で、謎は合理的に解かれる。

     今度はある裁定を求められる「猫になりたい」。長崎屋に住まう妖の思惑も絡み、何の勝負なのかぐちゃぐちゃになってくる…。お前が原因かっ!と言いたくなるが、で、そういう裁定でいいの? ま、まあ、一件落着だからいいか。

     他の4編とは一線を画す「親になりたい」。親になるのは大変だが、喜びもある。事情が事情だけに、やむを得ない結末なのかもしれないが、気持ちを思うとねえ…。遅かれ早かれ起きる事態なのだろうから、これでよかったのかもしれない。

     最後の「りっぱになりたい」は、一太郎と同年代の死が発端だった。「本人」の頼みを無下にはできない。ところが、葬儀の場でトラブルが起きて…。悲しみの裏で交錯する意図とは。死をきっかけに丸く収まった、ある意味シリーズならではの1編。

     複数の思惑が絡み合うのが、このシリーズのお約束だが、まさにお約束通りの全5編。宿題を出された一太郎の、回想という形で並んでいるが、「なりたい」という願望を描いたこれら全5編に、ヒントが隠されているのか。……。うーむ、一太郎が出した答えは、シリーズのすべての作品に当てはまるのでは。

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著者プロフィール

畠中 恵(はたけなか めぐみ)
1959年高知県生まれ。名古屋造形芸術短期大学(現・名古屋造形大学)ビジュアルデザインコース・イラスト科卒業後、漫画家アシスタントと書店員を経て、漫画家デビュー。そして故・都筑道夫の創作講座を受講。『しゃばけ』が第13回日本ファンタジーノベル大賞優秀賞を受賞し、本作でデビュー、作家となる。
『しゃばけ』シリーズが代表作で、『しゃばけ』『ぬしさまは』はNHKラジオドラマ化された。2011年、『ちょちょら』で第24回山本周五郎賞候補。2016年『しゃばけ』シリーズで第1回吉川英治文庫賞を受賞。

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