- Amazon.co.jp ・本 (356ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101461359
感想・レビュー・書評
-
詳細をみるコメント0件をすべて表示
-
人だからこそ、人でないものになりたい。
人ではないから、人になりたい。
あれになりたい、これになりたい。
かと思えば、何になりたいか決められない・・・とか、出だしからヒヤヒヤしながら、楽しく、かつ、自分ももう一度目指して頑張ってみようかな、と考えてしまう勇気や元気をもらえるお話たちでした。 -
20200129読了。
若だんなはもちろん、屏風のぞき・金次が大活躍のお話が多かったです。若だんなは、来世何になりたいのか。5つのなりたい話と、若だんなの未来のお話。
今回も面白かったです♪ -
しゃばけシリーズ第14弾の本作は、短編5作とおなじみの構成で、本作は「○○になりたい」というタイトルの話5作でした。どの話も、摩訶不思議な話ですが謎解き要素もふんだんに盛り込まれ、なかなか面白かったですね!
もうシリーズのストックが少なくなってきましたが、次にいきたいと思います! -
生まれ変わったら何になりたいか。
神から若だんなへの問いかけに対する答えを出すまでの短編集。
今回は複数の問題を一気に解決する若だんなの機転と問題解決能力の高さが発揮された。
短編だけど、下手なミステリーより面白い。
妖になりたい…前の巻で婚約者ができた若だんな。これを機に長崎屋の仕事をしようと新しい薬を考えることに。薬に必要な蜂の巣を扱う甚兵衛は珍しい物を見たいという変わった人物。今度は妖になって空を飛びたいという彼の願いをに頭を悩ませていると、前の巻で僧の弟子となった天狗の黒羽坊の友、赤羽坊が現れ、妖になれる薬があるなら黒羽坊の羽も治せと詰め寄り甚兵衛を連れ去ってしまう。どうする長崎屋!?
人になりたい…菓子の会が行われる百屋の離れで会のメンバーが倒れている…と思って人を呼びに行ったら血塗れになっている、で、岡っ引きを呼んできたら死体が消えている!謎づくめの事件の第一発見者が若だんなの友、栄吉が働く店の主人だったものだから、彼がいる店が変な噂で傾く前に事件解決に(妖達が)動く。
猫になりたい…死んで猫又に生まれ変わった春一が、弟が継いだ店の経営を立て直す策を長崎屋に相談に来た。一方、戸塚宿の猫又達の長を虎と熊市どちらにするかを、若だんなに決めてもらおうと江戸までやって来た。戸塚の猫又達に手拭いを買ってもらいたいが、長が決まらなければ勝手はできない。どちらが猫又の長になるか、春一を行司として勝負が長崎屋にて始まる。
親になりたい…子ができなくて離縁された長崎屋の女中が柿の木屋の主人と見合いをすることに。ただ、相手の連れ子の三太が妖であり、子供の周りには怪異が起こると噂になっていた。そんな中で三太の父親を名乗る人間の男も新たに現れる。
見合いの行方と、怪異の原因と、偽りの親を名乗る男の正体は?
りっぱになりたい…若くして亡くなった長崎屋の近所の古川屋の長男、万之助が霊となって若だんなの前に現れた。野辺送りまでに、夢枕で両親を安心させる言葉を残したいという。そんな万之助の通夜の前に、妹の千幸が行方不明となり、30両を要求する脅迫文が。万之助の願いや千幸の行方はどうなったか。 -
しゃばけシリーズ14弾。
空を飛びたいから妖怪になりたいという人間。
どうしても子供を育てる親になりたい女性。
お菓子を作りたくて人間になりたがる神。
など、「なりたい」というテーマで5つの短編が書かれている。
仁吉や佐助以外の妖怪たちも大活躍。
最近のしゃばけシリーズは他の妖怪たちの出番が増えた気がする。
そのせいでにいやたちの活躍のシーンが減ったような・・w -
江戸時代を舞台に、妖(あやかし)たちが活躍するファンタジー小説『しゃばけ』。
毎年1作品が発表されるこのシリーズを読むのが、習慣化しています。
『すえずえ』畠中恵
https://booklog.jp/users/makabe38/archives/1/4101461341
気がついたら第14作となる作品が文庫化されていたので、書店の平積みから一冊をレジに運んで、読み始めました。
江戸の繁華な大通り、通町にある大店の“若だんな”一太郎が主人公。
身体の弱い若だんなは、今回の作品でも、冒頭から寝込んでいます。
若だんなが寝込むその離れに、日頃から集まり交流している妖たち。
さらに加えて、神さまたちも集まってきます。
その成り行きで、「若だんなは何になりたいのか?」という話になって・・・というはじまり。
裕福な大店の後継として生まれたにもかかわらず、身体が弱く、店の仕事を手伝えない。
そんな自分に、不甲斐なさを感じている若だんな。
いったい自分には、何ができるのか?
そんな若だんな自身と、登場人物たちの悩みが、「なりたい」というキーワードで、5つの短編として展開していきます。
そしてそれぞれの短編で起こる騒動を、若だんなと妖たちが“謎とき”していく姿が描かれています。
その謎ときを楽しむとともに、若だんなたち登場人物の悩みを通じ、「人は人生に何を求めているのか?」を考えながら読み進めました。
『しゃばけ』シリーズの作品に共通しているのが、優しさと心地よさを感じる世界。
今回も自分の心の棘を、いくつか抜いてもらえたような気持ちにさせてもらいました。 -
妖になりたい、人になりたい、猫になりたい、親になりたい、りっぱになりたい。
タイトル通り、それぞれの願いが若旦那を巻き込んで、長崎屋は今日も大騒動のシリーズ第14弾。
2018年6月23日読了。
若旦那も妖たちも相変わらずで気楽に読めます。
そこがこのシリーズの良さ。
ですが、本編後の「終」が、なんとなくシリーズも終盤に向かっているような気配を感じさせていて、なんだか気になります。