さくら聖・咲く: 佐倉聖の事件簿 (新潮文庫)

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  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (353ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101461724

作品紹介・あらすじ

弟を養うためサラリーマンになる! そう決意した大学三年の佐倉聖。元政治家、大堂の下で事務員をしているが、コネ採用はお断りだ。事務所がらみの難問は鮮やかに解決する聖も、就職活動では悪戦苦闘。面接先の広告代理店では事件に遭遇、商社ではインターンシップを突然クビに。奮闘する聖の元に、身に覚えのない五通の内定通知が届く――。爽快感あふれる青春ユーモア・ミステリー。

感想・レビュー・書評

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  • 「アコギなのかリッパなのか」続編。
    元大物政治家事務所でアルバイトをしながら義理の弟を扶養する大学生、聖の就職活動。
    就職に悩む聖と その周囲の思惑をユーモラスに。
    切れ者の聖は、何をやってもそつなくこなす。
    現代物のシリーズ化かな?畠中さんって思ったけど、ここまで。

  • 弟を養うために、家事をこなし、議員の会の事務所でもある「アキラ」で事務員として働き、大学に通う、スーパー学生の聖。

    そんな彼も就職活動となると、世の学生と同じく将来について悩む。
    今までは弟を養うという目的があったが、その大義名分が無くなった時、将来を選ぶ決め手がわからなくなる。その気持ちすごくわかるわー。

    そんな彼の元に、身に覚えのない会社からの内定通知が5通も届く。
    その犯人を特定できなければ、聖の就職先はアキラの面々が決めるという。
    犯人は誰か。聖の推理が始まる。

    時系列が前後してるから、最後に若干混乱した。
    やっぱ政治に関わるには、それなりの野心と器が必要なんだなぁ。アキラの面々が聖を重宝したくなるのもわかる。
    度胸があって、機転が利いて、勤勉な大学生なんて引く手あまたじゃん。

    ほんのちょっとのコネも嫌だとか、若者らしい潔癖さで好感度高いけど、多くの就活生の嫉妬をかいそう(笑)

    彼の性格上すぐに出世しそうだけど、サラリーマン社会人としての経験はゼロ。
    今後、無能な上司だったり、やる気のない後輩だったり、仕事をサボる同僚だったり、色んな人間と関わっていく話も読んでみたい。

  • 稚拙「多くのの事を中途半端に知っているより 何も知らない方が良い」
    現代劇挑戦は大失敗 時代物 行き詰ったのでしょうか?

  • さくさく読める。登場人物が多くて把握が難しい。事件ものだけど、誰かが不幸になったり、人が死んだり怪我をしたりとかがないので安心して読める。

  • 政治家の事務所でアルバイトをしている聖も、就活をする時期に!弟を養うために政治関係ではなく、お堅い職業をつかもうと四苦八苦しています。相変わらず彼は仕事ができる頭のいい男で、数々のトラブルに巻き込まれながらもなんとか切り抜けていきます。ユーモアミステリというより、愛すべき周りの人達との繋がりを楽しむ感じでしょうか。ひとつだけ聖が凄いなあと純粋に思うことがあります。どんなに頭に血が上ってもそのまま言葉にしない所。息を吸ったり、10まで数えたり。私もそうしたいけれど、意外と難しいのです。

  • アコギなのか立派なのか。
    最後に来てやっと1冊目のタイトル出てきたけど。
    政治の世界の雑用がそんなにあることを想像したこともなかった。
    社会人として働いてみると、よく気がついて しっかりと仕事ができる人ともう全くしかもそれに気づけないっていう人と、色んな人がいる。
    一緒に働くならどんな仕事であれもちろん前者だけど、政治の世界の後者は辛そうだなと思った。

  • シリーズ2作目。前作読んだのかなり昔なのでうろ覚え。聖の就職活動が軸で政治屋さんが周りでごちゃごちゃ。うーん、あまり面白くなかった。さくら咲くって結局そんなオチなんだ、と失望。引っ張るほどの話じゃなかった。読みやすくはあるけど、地の文で会話を混ぜて行動説明するのがくどい。やはりこの著者のはしゃばげシリーズだけでいいかなー。

  • 久々の二巻。畠中恵の思う、頭が切れるとはどういうことか、ということが伝わるようなお話
    なににもかににも、まずはタフであることかも。

    気配り、上からと横からの気配りが大事。
    でも、それが正しさではなく、自分の心に聞いてみるところからきてるのがニクい
    聖の十分の一でもそういう能力があればと思うけど、こればっかりは鍛えていくしかない

    覚悟を決めてる人は強いのだな
    奨学金やら仕送りが始まって、肝心の覚悟が揺らいじゃうんだけど。
    そこも若者らしさでよい

    九時五時の会社なんか今時ないよ!と思いたくもなるけど、聖ならどこでもいける気がするな

    島耕作みたいに続くといいなあ~

  • 今回は就職活動に入った事務員聖が、相変わらず色んな面倒に巻き込まれながら、就職先が決定するまでの話。

  •  うーん……現在ものを読んでいるはずなのに、「妖が出てこない”しゃばけ”」を読んでいる気しかしない……(汗)政治家事務所モノとしても、日常推理モノとしても中途半端な感じが残念でした;

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著者プロフィール

高知県生まれ。名古屋造形芸術短期大学卒。2001年『しゃばけ』で第13回日本ファンタジーノベル大賞優秀賞を受賞し、小説家デビュー。「しゃばけ」シリーズは、新しい妖怪時代小説として読者の支持を受け、一大人気シリーズに。16年、同シリーズで第1回吉川英治文庫賞を受賞。他に『つくもがみ笑います』『かわたれどき』『てんげんつう』『わが殿』などがある。

「2023年 『あしたの華姫』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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