不実な美女か貞淑な醜女(ブス)か (新潮文庫)

著者 : 米原万里
  • 新潮社 (1997年12月24日発売)
3.82
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  • レビュー :162
  • Amazon.co.jp ・本 (326ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101465210

作品紹介・あらすじ

同時通訳者の頭の中って、一体どうなっているんだろう?異文化の摩擦点である同時通訳の現場は緊張に次ぐ緊張の連続。思わぬ事態が出来する。いかにピンチを切り抜け、とっさの機転をきかせるか。日本のロシア語通訳では史上最強と謳われる著者が、失敗談、珍談・奇談を交えつつ同時通訳の内幕を初公開!「通訳」を徹底的に分析し、言語そのものの本質にも迫る、爆笑の大研究。

不実な美女か貞淑な醜女(ブス)か (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 20110207読了
    面白かった!
    通訳と言語に関するエッセイ。
    何度も読みたい本です。
    もっと早くに読んでおきたかったなー

    育った言葉の文化で成長する、といっようなお言葉もあり、なるほどなと思いました。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「通訳と言語に関するエッセイ。」
      異なる文化(言葉)のカルチャーショックが語られていて「そうかぁ~」と頷くばかりでした。
      頭の回転が速いから通訳が出来るのか、その逆で通訳をしているから頭の回転が速くなるのか?気になっています。。。
      2013/05/29
  • 図書館でお借りしたんだけど、これは買わないとダメな本だ。ハードカバーほしいけど文庫本しかないらしい。600円なんて安すぎて申し訳ない、と思ってしまう…

    実は大学の時、副専攻で翻訳コース(通訳コースが別にあったので、通訳は学ばず翻訳に特化)をとっていたのです。幸い、卒業してから今まで、仕事で日常的に英語を使う機会に恵まれ、自分が通訳することはほぼないけれども通訳者さんに依頼をして、通訳のお仕事を目の当たりにする機会も時折あります。初めて通訳者さんをお願いしたあの日から今日まで、私にとって通訳者さんは超能力者。どういう頭の構造をしていれば、外国語を聞くことと日本語を話すこと、あるいはその逆を同時にこなしてしまうのか、あのブラックボックスでどんな処理プロセスが走っているのか。。。その疑問に応えてくれる、貴重な資料。

    実用書かエッセイかこれまた悩ましいんだけど、本当にすごくためになる、かつときどきふふって笑ってしまう通訳お仕事エッセイ。タイトルの「不実な美女」「貞淑な醜女」は通訳のアウトプットを表現したもので、「原文を裏切っているが美しく整った訳文」と「原文に忠実ではあるが、翻訳的でぎこちない訳文」のことなのだけど、適訳だなぁと感心する。ちなみに米原さんの文章は(本書に限らず)ユーモアを兼ね備えた美女なので、あっという間に読み終わってしまった。

    あまり中身に触れているところがないのですが、読みたい方、必要としている方にぜひ読んでいただきたいので、大まかな章立てをまとめておきます。


    第一章:通訳翻訳は同じ穴の貉か
     通訳と翻訳に共通する3つの特徴を紹介

    第二章:狸と貉以上の違い
     通訳と翻訳の大きな違い
     通訳は同時に「二人の主人」に仕えるお仕事

    第三章:不実な美女か貞淑な醜女(ブス)か
     訳の正しさと文章の美しさについての考察
     美女の作り方
     めっちゃ悩んだ挨拶文の解決方法がここに!
     
    第四章:初めに文脈ありぎ
     正確な通訳に求められる要素とは?
     テクニックやヒント、アドバイスがたくさん

    第五章:コミュニケーションという名の神に仕えて
     ただ正しく伝わるだけの訳文を超えて…
     文化や状況や背景を汲み取ることや、日本語の大切さ

    特に第五章で、母語(日本語)の大切さ、母語を学ぶことが外国語を豊かにするために必須だとおっしゃっていたことが強く記憶に残った。幼少期からの英語教育が大切だと叫ばれる昨今において、たくさんの幼児向け英語教材や講座が用意されているけれども、確かに日本語があやふやな時分に英語を平行して詰め込んでいくのは危険を伴う気もする。米原さんが日本の日本語教育の不十分さを嘆いている点も、とても印象的。

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    同時通訳者の頭の中って、一体どうなっているんだろう?異文化の摩擦点である同時通訳の現場は緊張に次ぐ緊張の連続。思わぬ事態が出来する。いかにピンチを切り抜け、とっさの機転をきかせるか。日本のロシア語通訳では史上最強と謳われる著者が、失敗談、珍談・奇談を交えつつ同時通訳の内幕を初公開!「通訳」を徹底的に分析し、言語そのものの本質にも迫る、爆笑の大研究。

  • 通訳の仕事の話。さらりとしたエッセイを書く人だが、さすがに本職の話になると細かいわ厳しいわ。通訳・翻訳を目指す人はもちろん、その他の人にも楽しめる。特に、通訳を使う側の人はよく読んでちょっと反省しろって感じ。

  • ロシア語通訳の米原万里の処女作のエッセイ。下ネタ満載で笑えるが、深い内容が多い。特に、母国語の能力あっての外国語であって、幼児期に外国語を学ぶ危険性を述べているところはとても納得。国のトップは母語で発言すべし、というのも、もっとも。
    時事通信の特派員の解説で、エリツィン大統領が米原万里ラブラブだったという逸話が載っているが、かなりできた人だったのだろうな。
    本の最後に、編集部注で、本の中の”誤り”を一読者に指摘され、それに対する米原万里の謝罪の手紙が掲載されていたが、この手紙の10日後に米原万里は亡くなり、その手紙が絶筆だそうだ。最後のこのくだり部分が、なんだか泣けた。

  • 変なタイトルに惹かれて手に取りました。

    タイトルとは裏腹に、著者が通訳者を代表し、その職業としての性質やツラい部分、楽しいところを体験談を混えて具体的に語っています。

    内容は単なる通訳業の位置づけの説明に止まらず、その精神や業務を通じて感じた日本語の性質、コミュニケーションの性質にまで及んでいます。

    読んでいて、たしかになあ!と頷く場面がこんなにも多かった本は久しぶりでした。
    情報が密で良著だと感じました。

    古い本ですが、内容はまったくといっていいほど色褪せていません。

    コミュニケーションや文章力、伝達することに自信がない人には、是非是非手に取ってほしい本です。
    何故なら本書で描かれている通訳での失敗例は、コミュニケーションで犯される失敗そのものだからです。
    たとえ外国語を訳しているだけとはいえ、そこには高度なものが沢山詰まっているんだ、ってわかります。
    それを通して、日本語で犯してしまう失敗が明確な輪郭をもって見えてくるのです。
    本書の言葉に「外国語を学んではじめて母国語の理解が深まる」というようなことが書いてありますが、読んでいるとそれを強く感じることができます。

    これはもはや、通訳だけに限らず、コミュニケーションあるところすべての場面で通用する良著です!
    たぶんこれを読んだら、通訳者を見る目が尊敬の眼差しに変わります。

  • 通訳、翻訳、多言語に関わる人は読むべき本。多くの人の考えをまとめた上で、著者の考えがきれいに説明されている。

  • 有名な通訳者・エッセイストの米原万里さんが読売文学賞を受賞したエッセイです。
    内容は通訳という職業についてですが、専門家が語る職業の実態がおもしろいのはもちろん、通訳の仕事を通して得た物の見方などがとてもおもしろいです。

    最初米原さんの文章にしてはそれほど読み易くない…?と思った部分があるので☆3です。でも後半はいつも通りの米原さんで安心しました。

  • めちゃくちゃおもしろい!



  • 通訳の仕事のあれこれ・・・主に、仕事に付随してくる悲哀や苦労。だけど、それが第3者の読者にしたらめっちゃ面白い!
    笑い話(通訳者にしたら笑い話に済まないのだけど)満載です。
    私は通訳業にも、ロシア語にも全く興味はないけれど、興味のなかった世界をこんなに面白くかいま見れるとは、侮れない一冊です。
    これから通訳業を目指す方や、外国語を学ぼうと思ってる方は必見かも。
    もちろん、そうじゃない方でも・・・言葉そのものへの興味もかき立てられます。
    私は同時通訳って一体どうなってるの!?って思ってたのだけど、その秘密もちょっぴりわかったかな。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「第3者の読者にしたらめっちゃ面白い! 」
      身も蓋も無いタイトルに惹かれて読んだのですが、真摯に向き合っているからこそ書ける内容でした。
      2012/04/09
  • ロシア語同時通訳者である著者が、通訳にまつわるおもしろ話をつめこんだ一冊。笑いどころ満載で、学ぶところも多い。中でも「おまえの母ちゃん出べそ」のくだりは大爆笑した。

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