ロックは語れない (新潮文庫 し 26-1)

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  • Amazon.co.jp ・本 (239ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101467016

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  • 「シティポップ」が流行っているとか聞くと、なぜか思い出すのがこの本。
    もっとも、この本で「シティポップ」に当てはまる人は、山下達郎と大貫妙子だけなんだけどね。
    (ちなみに、他は浜田省吾、忌野清志郎、仲井戸麗市、遠藤ミチロウの計6人)

    これを買った時、自分が好きで聴いていたのは大貫妙子だけだった。
    山下達郎とRCは友人が好きだったから、そこそこは聴いてはいたけど、ファンではなかったな。
    「スターリン」は名前だけは知ってたけど、聴こうとまでは思わなかったし。また、この本が出た頃は完全に洋楽に興味が行っちゃってたこともあって、浜田省吾はラジオで聴いたことすらない(^^ゞ

    とはいうものの、6人のインタビューを読むと、それぞれ面白さがあるんだよね。
    浜田省吾は浜田省吾で、浜田省吾らしい思い込みで語ってるなぁー、とか。←褒め言葉ねw
    山下達郎は、この根性曲がっているところが山下達郎の山下達郎たる所以なんだろうなぁー、とか。←根性曲がってるは創作者に対する最上級の褒め言葉ねw
    忌野清志郎は、この暗さといい意味での狭さが、あの可愛気につながっているんだろうなぁー、とか。←もちろん褒めてますw
    仲井戸麗市は、この人、インタビュアーである渋谷陽一食っちゃってるじゃん!とか。←100%褒めてますw
    遠藤ミチロウは、“パンクは結局自己否定だ”って、やっぱり、この人、わかってるよなぁー、とか。←1000%褒めてますw

    でー、大貫妙子は?
    今読むと、すっごく可笑しい……、かなぁー(爆)
    いや。当時読んだ時は、すっごく面白かったんだよね。
    この本が出た前後だったか、大貫妙子本人がラジオで4回にわたってディスクジョッキーやった番組があったんだけど、そこで語っていたことも含めて、すごく興味深くて。
    面白くて、ワクワクした。
    だから、この本の大貫妙子のところは何度も読んだし、そのラジオ番組も繰り返し聴いた。
    大貫妙子がこのインタビューやラジオで紹介していたミュージシャンや曲は、ほとんど(今はなき)御茶ノ水のJANISで借りて聴いたくらい(^^ゞ

    つまり、今、大貫妙子のところを読むと可笑しく感じちゃうのは、たぶん、当時の自分の中二病っぷりを思い出しちゃうからなんだろう(^_^;


    このインタビュー集の面白いところは、みんな、かなり本音を語っているんじゃないか?って思えるところだ。
    ミュージシャンなんて、中二病の権化じゃないと絶対務まらないわけだ。
    つまり、カッコつけることも仕事の内だから、インタビューで答えている内容なんて用意したウソか、その場の虚仮威しかデマカセというのが相場なんだけど(^^ゞ
    インタビュアーである渋谷陽一の自分の中二病的音楽遍歴の告白があまりに痛々しいからかw、ミュージシャンたちも、自らの中二病っぷりを語っちゃったのかもしれないw

    というわけで、これは「シティポップ」ではなく、ロックの入門書として読むべき本だw
    つまり、中二病につける薬(爆)
    きっと、思春期や青春の鬱屈した時期に読むと効能があると思うよ(^^)/

  • 雑誌『ロッキング・オン』を立ち上げた著者がおこなった、浜田省吾、山下達郎、忌野清志郎、大貫妙子、中井戸麗市、遠藤ミチロウの6人のミュージシャンたちとの対談を収録しています。

    浜田省吾との対談ではビートルズが、忌野清志郎との対談ではローリング・ストーンズが話題になっていますが、それ以外の対談でも、同時代を生きた彼らがロック・ミュージックとどのようにかかわってきたのかということが語られています。「まえがき」には、「この本の読者は若い人が主体だと思うが、読んだ人には単に客観的な事実の羅列ではなく、ちゃんと肉声としてのロックの流れが伝わるのではないだろうか」と書かれていますが、反対に同時代を生きてはいない読者にはピンとこないところも多いような気もします。もっとも、わたくし自身がロックにあまりくわしくないせいなのかもしれませんが。

  • 浜田省吾、山下達郎、忌野清志郎、大貫妙子などのインタビューのなかには、ビートルズなどの、共通のアーティストがなんども登場。
    音楽の経験は、世界や世代を超えて共感を生む。

  • ロックは読み物でもない。

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