うるさい日本の私 (新潮文庫)

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  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101467214

感想・レビュー・書評

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  • 20010620

  • 日本中で行われているスピーカーによるアナウンスに対する
    著者の抗議と戦いの記録です。

    とにかく過激!

    しかしながら、哲学者という職業柄か、
    実にその抗議は理論的。
    例えば・・・
    バスの中のアナウンスがうるさいと感じたら・・・

    バスの車内の放送はテープにとって文章に起こします。
    不要な部分に傍線を引いて、責任者に詳細な理由をつけた手紙を送りつけて削除せよと迫ります。

    まず拒否されます。

    すると再び反論の手紙を書いて、事情が改善されるまでつづけます。

    現場でいきなり責任者に放送中止を申し入れることもあります。一回で解決することはありません。
    時には、何度も出かけて行って直接、会談をすることもあります。
    こうした筆者が不必要と感じた様々な音に対する抗議と経過の記録それがこの本です。

    最初読んだのは大学のときですが、
    とにかくびっくりしたというのが感想でしょうか。
    「ここまでやる人がいるんだ・・・」という驚きです。

    というか、それまで駅の騒音、スピーカーの騒音に対して何も感じていませんでした。
    存在は分かっているものの、それがうるさいとも、役に立っているとも思ってなかった。

    あることが当たり前だと思っていた(あきらめていた?)。

    しかし、この本を読んで、何度も出てくる言葉
    「この音は本当に必要ですか?」というのを考えて外に出てみると、
    なるほど、必要じゃない、
    むしろうるさいなぁと感じるようになった。
    そんなきっかけの本です。

    この本を読まれた方の賛否はかなり分かれると思います。

    「そこまでやらなくてもいいではないか」と思う人が多数ではないでしょうか。

    でも、だからこそ、それが、騒音大国日本が滅びない原因なのではないか。

    この本は、そんな警告を与えているような気がします。
    ちなみに、
    この続編「うるさい日本の私2」もあるようです。

    こちらは私も読んでいませんので、いつか読んでみたいと思います。

  • 「この世には二種類の人間がいる。それは~」というような言い回しはよく耳にするが、中島を好きな人と嫌いな人という区分くらい両者を明確に分かつ基準もなかなか無いのではないでしょうか。

  • 聴覚過敏のある人が身近にいるので、その苦しみと理解のされなさが学べる。なのにだんだん笑えてくるのが中島先生のすごさ。ちなみに、うるさいのは、「日本」と「私」の両方にかかるのだそうだ。

  • 8/2 2012 おもしろすぎる…………………
    マジメに語る著者に影響され、今後は街に出掛けるのも
    危ぶまれる自分が心配。

    ちょっと脱線して、「親切の押し売り」に対しても
    多いに共感!!!
    顔が笑えてくるので外で読めない


    引続く


    その後。
    さらに読み進めていくと、
    もはや笑えなくなってきた。
    真剣にこに著者の訴えている事が
    今の日本にとってとても重要な事ではないかと
    思える。

    「いじめ」に関して
    【引用】
    …他人の気持ちが「わかったつもりになる」ことをやめ、他人を徹底的に自分とは「異質な者」として見る態度をやしなうことが必要であろう。…相互に「異質」であるからこそ、そこにおたがいに安易には介入することのできない領域を承認しあい、尊重しあう態度が開けるのだ…

    同意!
    8/6 読了。

  • このタイトルをみてわからないのは、うるさいのは「日本」か「私」である筆者なのか。それは両者であることを、あとがきで述べている。
    日本のうるささは私も非常に困っていて、一番困っているのは電車。白い線から下がってください!下がってください!三列で並んでください!と、耳元でいきなり声を出されたことがある。
    私はしょうがないから、違う場所に移るにとどまるが、筆者のすごいところはこの問題を真正面からぶつかる点にある。「ウルサイ!」とまずは一括し、責任者をよびよせ、徹底的に議論する。
    その殆どは効果が少ししかでないのにもかかわらず、音の問題に立ち向かう筆者の執念を感じる。
    筆者があげる、問いを殺す姿勢が日本にはあるとおもう。東電のやりとりをみていても、先に答えがあるようなきがしてならない。本来はやりとりによって、自分が変わっていくことが大事なのだが、そうではなくて上からの指令を徹底して守ることが重要視されている。個人が立ち向かう虚しさと、少しだけわかってくれている人がいる事実がこの本にある。対話とは何か?と考えさせられた。

  •  著者が広く知れ渡ることになった本。正直、うるさいことよりも「待たされる」ことの方が多く、怒りを覚えることが多い自分にとってはそれほど共感できる部分は少なかったが、ただうるさいことも待たされることも、その背後には「なんにも考えない」大衆の存在があることは間違いないのである。

  • 私は、今まで「みんなの迷惑になるからやめなさい」という注意に疑問を持っていたものの、それを言語化できなかった。

    しかし、この本は、そのもやもやとした気持ちを解消してくれた。

  • 戦う大学教授である中島氏の著書。図書館で借りた。若干クレーマー的な表現もあるので読み苦しいところもあるが、かなり納得。

    電車やデパートなどのスピーカー音は騒音であり、騒音を苦にするマイノリティな人への理解が足りない世の中を嘆いている。
    聞いてもいない放送を、少数の人の為に流すのは本当に環境やお客様のことを考えているのか。責任逃れのためだけだと。
    優しさがいじめを算出し、察っすることを強制し語らせない教育が幼稚な人間を作り出し、言う内容より言い方を気にする姿勢がダメだという。今迄の価値観をひっくり返された。

  • 問題意識を持つ大切さはわかるが、ちょっと怖い。

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