調律の帝国 (新潮文庫 み 27-4)

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  • Amazon.co.jp ・本 (190ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101473246

感想・レビュー・書評

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  • うっはー。日本人の獄中記なんて、安部譲二くらいしか読んだことなかったが(ホリエモンとか中島らもとか結構あるらしい)、壮絶…って、コレ、フィクションなの⁈
    島田雅彦のあとがき、郊外=刑務所論が意外に面白かったりする。

  • 20代前半の初読時は、別冊宝島281『隣のサイコさん』『囚人狂時代』そのままの壮絶な獄中描写に圧倒されるだけでしたが、10年経って読み直してみると全然印象が違いました。

    肉体に強いられる苦痛は、果たして罪を浄化するのか?
    断じて否、と考える主人公Sは自らの信ずる改悛の道を守るために、獄中においても「闘争」を続ける。

    ただ、社会全体に何となく蔓延している応報刑的な雰囲気は、必ずしも改悛を望んでいないと思うのです。ひどい事をした奴はひどい事をされて当たり前だ、いや、もっとひどい目に遭うべきだ。そんな溜飲の下げ方が受け入れられてしまいそうな気がします。
    本書に描かれる「死刑よりも悲惨な獄中生活」が現実のものであったなら、死刑制度なんてあっという間に廃止されるのでは。

    刑罰の意義って、何なんですかね……。

  • 3日3晩、夢でうなされた。

  • 獄中の描写に、ものすごいショックを受けたのを今でも覚えています。

  • 間違いなく見沢の最高傑作。
    題材は相変わらず刑務所。

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著者プロフィール

1959年、東京都文京区生まれ。高校在学中に共産主義者同盟戦旗派に加盟、1978年の三里塚闘争で成田空港占拠闘争に参加。中央大学法学部2部除籍中退。1980年より新右翼活動に入り、1982年、新右翼の一水会・統一戦線義勇軍書記長に就任。日本IBM、英国大使館等への火炎ゲリラ活動を行い、同年秋、スパイ粛清事件で逮捕。懲役12年の判決を受け、千葉刑務所などで1994年12月まで服役。1995年、獄中で執筆した『天皇ごっこ』を発表し、第25回新日本文学賞の佳作。

「2011年 『背徳の方程式 MとSの磁力』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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