絶対音感 (新潮文庫)

著者 : 最相葉月
  • 新潮社 (2006年4月25日発売)
3.48
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  • レビュー :48
  • Amazon.co.jp ・本 (430ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101482231

作品紹介・あらすじ

「絶対音感」とは音楽家に必須の能力なのか?それは音楽に何をもたらすのか-一流音楽家、科学者ら200人以上に証言を求め、驚くべき事実を明らかにする。音楽の本質を探る、ベストセラーノンフィクションの文庫決定版。

絶対音感 (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 何故か小説と勘違いしてたが、絶対音感をテーマにした音楽家たちのエピソード交えた専門書のような印象。
    必ずしも絶対音感を持つ人が優れた音楽家、と言うわけではないということだ。
    そうだろうな。私も趣味でバイオリンを弾くが、譜面は早く読めるようになりたいが、絶対音感は特に羨ましいと思わない。まぁホントに趣味だからね。
    五嶋龍くんって家族中で有名音楽家だったのね。いつか演奏を聴きに行きたいな。

  • 医事新報の中野先生のコラムで「至高のエッセイスト」として紹介された最相葉月の著書。具体的な著書名には触れられていなかったがこの作品が代表作っぽい

  • 絶対音感に関する、渾身のノンフィクション。歴史的な経緯に触れつつ、その日本での熱狂ぶり、問題点、絶対性のゆらぎ。五嶋家の話だけはなじまない感じがするが、組み込まれたスピンオフとしてはあり、だろう。

    ・丸山圭三郎:ロゴスとしての言葉は、すでに分節され秩序化されている事物にラベルを貼りつけるだけのものではなく、その正反対に名づけることによって異なるものを一つのカテゴリーにとりあつめ、世界を有意味化する根源的な存在喚起力としてとらえられていた
    ・五嶋節:私、子どもに対して理解はないけど、反省はある。

  • 絶対音感の科学的考察かと思いきや、ドキュメンタリーな部分もあったり。
    以下、ネタバレ含む。

    絶対音感とは何か。
    絶対音感は生まれつき持ち得る能力なのか、きたえれば誰にでも身につく技術なのか。
    絶対音感を持つことの良さと悪さ。
    絶対音感を持てば、何に秀でることが出来るのか。

    こう言った点はクリアーになるかと。
    戦時中は絶対音感の持ち主が、戦闘機や潜水艦の音や場所の聴き分け、特定が出来るとして研究が進められていたという件には驚き。

    最終的には、絶対音感を持っていてもそれが音楽的成功に繋がる訳ではない、という、まあそうだろうなーという結論に向かっていく。
    コンピューターでは、今のところ、楽器の聴き分けは出来ないということだけど、聴き分けというのはきっと近いうちに出来るように思う。

    けれど、色の例えではないけれど、どのような音を出せば人を感動させられるか、という感情表現?については、きっとコンピューターがそこに至るにはまだまだ時間がかかるのではないか。

    私たちは良くも悪くも?生きているものなんだな、と思わされる結末だった。

    話は逸れるが、私自身は個人のピアノ教室に通っていて音階の訓練はしなかったけど。
    友人の練習に付き添って、ヤマハのピアノ教室に行ったとき、不思議なカードで音当てをしていたのを、確かに色で記憶している。
    もう随分前に一度か二度見たくらいのことなのにな、と自分でも少し驚いたのだった。

  • 音楽教育に絶対音感は必要か,様々なトレーニングの効果の程はどうか.絶対音感に基いたピアノ教室の生徒の親は絶対音感をつけさせるとさっさとやめてしまう状況が続いた.軍事目的でのトレーニングであっただとか,感性工学の分野から絶対音感を容易にに持たせることが出来るコンピュータが作る曲は必ずしも印象的なものとならない,将来はどうなるのか,などの調査も面白い.

  • ベストセラーが文庫になった。絶対音感ということばは本書が売れ出したときに初めて知った。それまではそんなこと考えたこともなかった。そして特に興味があるわけでもなかった。でも、たくさんの音楽家に取材して書かれているようなので、少し気になってはいた。それで文庫が出てすぐに読んでみた。なぜこれがベストセラーになったのかが分からない。おもしろくないというのではない。内容が少し高度に感じられるからだ。特に脳についての記述は、まったく初めての人には少ししんどいのではないかと思う。それがどうして売れたのか。絶対音感を我が子にも持たせたいと思っている親が多く存在するのだろうか。そういった音楽教室が成り立っているということは、そんなニーズもあるのかも知れない。私の本書を通しての1つの驚きは、基準になる440ヘルツのラの音が、時と場所によって異なるということだ。それこそどこでも絶対的なものだと思いこんでいた。そのずれがあるため、絶対音感を持った演奏家はときに苦労するのだそうだ。しかしまあよく考えてみると、そんな微妙な調整は温度や湿度によってもくるってくるだろうし、200年前に正確に計れたとも思えないし、もっともっといい加減なものなのかも知れない。専門外のものほど、何でも絶対視する傾向があるような気がする。文系の人間ほど、細かい数字を気にしすぎるなど。本書の中で一番おもしろかったのは、最終章の五嶋みどりさんの家族についての記述だ。みんな一般読者は脳の話なんかはすっと読み飛ばして、こんな音楽家のいろいろなエピソードを読んで楽しんだのかも知れない。しかしよくもまあ、これだけたくさんの人に、しかもかなりの著名な芸術家や研究者にインタビューができたものだ。その点が最も感心できる。

  •  
    ── 最相 葉月《絶対音感 199803‥小学館 20060425 新潮文庫》p430
    http://booklog.jp/users/awalibrary/archives/1/4101482233
    /カバー装丁;吉田 徳弘&浩美、デザイン;新潮社装幀室
     
     過去に書かれた“絶対音感”に関する最も信頼すべき研究レポート。
     ただし著者自身に“楽譜・楽器・楽理”の素養がないので、合理的な
    結論に至らない(騎乗経験なしに競馬を論じるような勇気が感じられる)。
     
    ♀最相 葉月 19631126 東京 神戸 /第4回小学館ノンフィクション大賞
    /関西学院大学法学部法律学科(国際法専攻)卒。広告会社、出版社、
    PR誌編集事務所勤務を経てフリーの編集者兼ライターとなる。
     
    (20150624)(編集中)
     

  • 再読。ヘルツの微妙な違いで音の聞こえ方が違う云々を言葉で説明するのは難しいな、と思った。良く調べてあるが、専門的すぎて途中で飽きた。

  • 頑張って読み終わりました。周波数とか倍音とか、趣味でピアノを習っていた程度の私にはさっぱりわからず、固定ド唱法と移動ド唱法については、小学校の音楽でやらされた記憶がありました。ト長調なのにソシレをドミソと言わされて、「変なの…」と感じたことを覚えています。

    第七章「涙は脳から出るのではない」以降はとても読みやすく、印象的な言葉やエピソードがたくさんありました。バーンスタインが子供たちに語った「音楽の意味は何か」の答え、千住真理子の悩み、五嶋みどり・龍と母のエピソードは、とくに考えさせられました。

    「絶対音感」と言っても人それぞれで、日常のすべての音が気になってしまう人がいたり、音名が言えるレベルの人がいたりするそうです。音楽家でも持っている人持っていない人がいて、思いも複雑なようです。著者が100人の音楽家に依頼した「絶対音感を持っているか?」というアンケートの回収率が半分だったことからも、その複雑さがなんとなくわかりました。

  • 140514

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