天久鷹央の推理カルテ (新潮文庫nex)

著者 :
制作 : いとう のいぢ 
  • 新潮社
3.72
  • (65)
  • (182)
  • (140)
  • (14)
  • (4)
本棚登録 : 1282
レビュー : 184
  • Amazon.co.jp ・本 (286ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101800103

作品紹介・あらすじ

お前の病気(ナゾ)、私が診断してやろう。統括診断部。天医会総合病院に設立されたこの特別部門には、各科で「診断困難」と判断された患者が集められる。河童に会った、と語る少年。人魂を見た、と怯える看護士。突然赤ちゃんを身篭った、と叫ぶ女子高生。だが、そんな摩訶不思議な“事件”には思いもよらぬ“病”が隠されていた……? 頭脳明晰、博覧強記の天才女医・天久鷹央(あめくたかお)が解き明かす新感覚メディカル・ミステリー。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • 正直なところ、読み始めからかなり読み進むまでは、主人公である天久鷹央や研修医の鴻ノ池が好きになれませんでした。
    反面、鷹央の部下であり彼女に振り回されっぱなしの小鳥遊優には必要以上に感情移入して読んでいましたね。
    ただ、ストーリーの面白さとそのリーダビリティは最初から最後まで変わらずにありました。
    本書はプロローグとエピローグに挟まれた4つの事件からなる短編集なのですが、最初の2編である「泡」と「人魂の原料」は日常の謎風の物語の中に、医学ミステリーらしく病気のことがしっかりと盛り込まれていて唸らされます。
    後半の「不可視の胎児」と「オーダーメイドの毒薬」は、それぞれとある患者の病気は何かを探り出すことがテーマのややシリアスな展開となっており、特に「オーダーメイドの毒薬」は、タイムリミットまで設けられていて、サスペンスとしての要素も楽しめます。
    この後半にいたって、ようやく鷹央や鴻ノ池というキャラクターも受け入れられるようになりました。
    あと、お医者さんっていうのは、実は常に患者さんの症状から病気を推理する探偵なんやなっていうようなことを、読み終えてふと思いました。

  • いい意味で裏切られました。
    可愛い表紙とライトノベルということであまり期待していたなかったのですが、おもしろかったです。
    統括診断部(各科で診断出来なかった患者を診る総合診療科)の部長で頭脳明晰、博覧強記の天才女医・天久鷹央と小鳥と呼ばれる小鳥遊優が、持ち込まれる医療ミステリーを解き明かす話です。
    難しいかと思いきや、そこはライトノベルなのでほどよく力が抜けた、でも医療知識を生かした謎でした。
    キャラ設定自体はコミュニケーション能力に問題がある探偵とそれをフォローする助手、とありがちですが、ストーリーはよく作られています。
    あと二冊出ているみたいなので、また買って読もうと思います。

  • 主人公はラノベに居がちな感じだけれど、結構ちゃんと診断をしている医療ミステリー。
    連作短編なんだけれど、構成も良かったと思います。
    主人公に敵対している登場人物が、結構大人な対応をしているのが好印象。
    表紙とかレーベルに反して、しっかりした医療ものだと思いました。

  •  名前は知ってるけどまだ読んだことのない作家さんの本を読む月間てことで、まずはこのお方から。
     医療系は全然興味ないんですけどね。

     印象としては、ライトノベルぽかった。キャラとか。
     殺人事件とか起こらないんで、ライトミステリというジャンルになるのでしょうか。
     文章も読みやすかったです。

     ただ、鴻ノ池さんのキャラが鬱陶しい。
     それで★1つマイナスしました。

  • 病院内の、特別部門に属する主人公と、上司。
    この上司、恐ろしくできるが、恐ろしく態度がでかい。

    ただし、背は小さい?w
    仮病で来た患者にも的確に指示を出していますが
    ここまで偽れる患者もすごいな、と(笑)
    嘘がばれたら八つ当たりをしたくなる年頃でしょうが
    この現象はどうかと…な患者に、驚きの子供。
    そしてこれが国外ではよくある!? という親の病気まで。

    さくっとだったり、焦りながらだったり、で
    解決していきますが、主人公が最大の謎を解くのは
    一体いつになるのでしょうか…w
    ついでに、病院のお金を削減させようとしている
    院長のもくろみはいつになるのか。
    確実に、つぶされるでしょうけど…。

  • 天医会総合病院の総括診断部の部長、天久鷹央(あめくたかお)。
    外科医だったが、内科医を志し大学病院からこの病院へ派遣された小鳥遊優(たかなしゆう)。
    このふたりが様々な“謎”に挑んでいく。

    Karte.01 泡
    小学生が目撃したのは本当に“河童”なのかを探る。
    バラバラに見えていた事象が最後に繋がっていく。
    その流れの見事さに思わず声が漏れました。

    Karte.02 人魂の原料
    新人看護師が夜勤の見回り中に“人魂”を見る。
    勘違いと思い込みから起きた騒動。
    ちょっと難しかった。

    Karte.03 不可視の胎児
    中絶したはずの女子高生のお腹の中に赤ちゃんが…。
    たぶんアレだなと予想してましたが、そう簡単ではなかった。
    そんなことあるのかと驚愕のラストでした。

    Karte.04 オーダーメイドの毒薬
    鷹央が診た子供の親に訴えられる。
    総括診断部、存続の危機…。
    診断に間違いはなかったが、鷹央たちは他の疾患の可能性を探る。

    ホームズとワトソンの関係性に似ていた。
    社会的なものが欠落していることを自覚し、劣等感を抱いてる天久鷹央。
    超人的な頭脳を持つ鷹央をサポートする小鳥遊優。
    ふたりの今後が気になるな~と思ってたら、シリーズ化してました。

  • 主人公のことがおそらく好きであろう元々知り合いの超人ヒロインと、そのヒロインを内心では溺愛するクールな姉、そしてイラスト。

  • 久々に面白い医療ミステリー発見!
    表紙の印象とは違って、しっかりしたミステリーになっている。
    続編もでているようなので読んでみたい。

  • キャラや台詞回しは、良くも悪くもがっちりテンプレにはめ込まれ、狙った感が強い作品です。どこかで読んだ、見たという印象が拭えないけれど、軽く読める。ただ肝心のハウダニットとしては物足りず、評価は辛め。

  • ことりとのコンビがおもしろい。
    死神シリーズから読んでいるので雰囲気がすごく違っていていろいろな引き出しがある感じがしました。

全184件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

知念 実希人(ちねん みきと)
1978年、沖縄県生まれ。医師。2011年、第4回ばらのまち福山ミステリー文学新人賞を受賞した『誰がための刃 レゾンデートル』で作家デビュー。その他の作品に『螺旋の手術室』(『ブラッドライン』改題作)、『優しい死神の飼い方』(死神シリーズ)、『天久鷹央の推理カルテ』シリーズなどがある。
近刊として2018年9月刊行の『ひとつむぎの手』。

天久鷹央の推理カルテ (新潮文庫nex)のその他の作品

知念実希人の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
米澤 穂信
有効な右矢印 無効な右矢印

天久鷹央の推理カルテ (新潮文庫nex)を本棚に登録しているひと

ツイートする