ブタカン!: 〜池谷美咲の演劇部日誌〜 (新潮文庫nex)

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  • Amazon.co.jp ・本 (327ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101800141

作品紹介・あらすじ

都立駒川台高校演劇部は、個性溢れる奇人変人揃い。幼馴染で親友のナナコに誘われ、美咲は入部を決める。誘った本人が入院して休部になる中、舞台監督として、変わり者のメンバーと演劇部(ゲキブ)するべく美咲の奮闘が始まる。失踪する先輩、消えた台本の行方、顧問の恋愛問題まで!? 公演成功の鍵はいったいどこに? 演劇部の日常(シナリオ)は謎と刺激でいっぱい。青春ミステリの新シリーズ堂々開幕!

感想・レビュー・書評

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  • 奇人変人の集まる都立駒川台高校演劇部。
    幼馴染の親友ナナコに誘われ、美咲は入部を決める。
     
    その演劇部は役者は全員男子、女子は全員裏方さん。
    美咲が任されたのは・・・舞台監督!
     
    キャラ文芸、というのでしょうか。
    現実ではちょっとあり得ない人物設定、私は苦手なのですが、演劇を舞台にした小説ということで小説家ゼミの先生に進められ拝読。
     
    しかし、読んでみたら意外に(失礼)おもしろい。
    作中作の『走るな、メロス』なんてアイディアもちょっと好きかも。
     
    贅沢を言えば、もう少し演劇そのものの場面を入れてほしかったな、という気はしますが、それは次回作に期待したいと思います。
     
    高校生のころ、部活に打ち込んだ青春を思い出したい方にぜひ読んでほしい一冊です。

  • 青春部活小説。
    学生時代の友人が舞台をやっていたので、
    こういうことしてたのかな~って感じで楽しく読めました。
    20160930

  • 「浜村渚の計算ノート」を読んでから、
    青柳碧人さんの他の小説も手にとってみてます。
    でも、これは推理要素が少ない感じでした。
    ただ、作中劇の「走るな、メロス」は面白そう。

  • 「脚本家・早乙女祐司を捕まえろ」
    重要な台詞が決まらない。
    一から考えるのは楽しいかもしれないが、行き詰まった時に一人だと大変そうだよな。

    「兼部キャスト、辻本実を取り返せ」
    やる気はあるはずなのに。
    自ら選んだとはいえ、中途半端にならないようにする為には人一倍努力が必要だよな。

    「演劇部顧問・伊勢田愛の涙、見なかったことにせよ!」
    いつもと違う合宿先には。
    会話が聞こえず様子だけを見ていたら、勘違いに拍車がかかるのも仕方ないだろうな。

    「文化祭公演を成功させよ!」
    予定外の出来事ばかりで。
    完璧を求めるのは重要ではあるが、どれだけ理想に近付けれるかも大切なことだよな。

  • 普通に面白くて2日で読んじゃいました。 (前日の昼から読み始めたので実質1日w)
    もともと舞台や演劇に興味があったけど、学校に演劇部がなくてなくなく諦めたので、こんな青春があったんだぁ~‼️と思いました。
    機材なども知らないものや知ってるものまであって、面白いです。
    続きが気になるのでさっさと買って読みたいと思います‼️

  • 高2の夏、家の事情でそれまで部活すらできなかった美咲は、親友のあとを引き継ぎ、演劇部の「ブタカン」デビューした。しかし、演劇部の面々は変人ぞろい。トラブル続きの演劇部!ミステリ、というほど謎はあまりありませんでしたが、演劇部パートが面白く、最後まで楽しく読めました。読んだNEXでは一番よかったかも。青柳碧人さんはいいペースである程度のレベルの作品を出してくるなあ。

  • ブタカンというのは、舞台監督のことだった。
    高校の演劇部の話で、演劇をするキャストやスタッフがいるので
    最初はだれがだれだかわかりづらかったが(ニックネームとかもあるし)、
    人物設定が分かってきたら読みやすくなってきた。
    それにしても、高校生の演劇って熱いなぁ。こんなに熱かったっけ?と
    思うぐらいの熱さだ。こういう熱さっていうのも、いいものだね。

  • 諸事情で今まで部活動ができなかった主人公が
    友人に頼まれてやる事になったのが、演劇部の舞台監督。

    文化祭までの、連続短編4話分。
    家の恐ろしい事情のせいで、ようやく青春…というか
    青春だらけというか、面倒ばかり、というか?w
    脚本家は逃亡、キャストの台本は行方不明
    お約束の合宿もあり、そして本番に向けて…で
    登校してみたらえらい事に、だわ。

    この合間合間に、人間関係衝突あり、恋愛あり
    思わぬところに4話目の伏線あり、で面白かったです。
    まさに青春取り戻したぞ! な主人公が。

    気になるのは、最後に結局どうなったのか分からない
    こうなるきっかけをくれた友人。
    現状維持、だとは思うのですが…どうなのでしょう?
    後は、女子三人の証言あり、の先輩の事。
    しかしこういうのって、気が付かれてなんぼ、なので
    言った彼の方が、まだ潔いかと。

    教訓として、脱サラするなら、駄目だった場合も
    きちんと考えましょう…w

  • 流石の高校演劇感。特異なスキル持ちが多いけれど、あるあるがあちこちに散らばってて好き。
    有川浩のシアター!シリーズよりも専門用語の説明多いよね。

  • シリアスありコメディありで、それぞれの分野のプロフェッショナルがいるとある高校の特に目立たない演劇部で、いきなりブタカン(舞台監督ってそう略すのか)だった親友の代役を引き受ける話。最後の章で少し盛り上がったがそれまではわりとのんびり特に大きな山場もなく進む印象。
    あっと言う間に読める。シリアスな病人がいるのに、全体としてはあまりシリアスに感じないのがいいのか悪いのか。これは完全に次巻に続くストーリーになっているので次巻以降に期待かな

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著者プロフィール

1980年千葉県生まれ。2009年『浜村渚の計算ノート』で第三回講談社birth小説部門を受賞しデビュー。「ブタカン」「西川麻子」「猫河原家の人びと」などシリーズ多数。2019年刊行の『むかしむかしあるところに、死体がありました。』が各ミステリーランキングや書店年間ランキングにランクインし、本屋大賞にもノミネートされた。

「2023年 『あかがみんは脱出できない(1)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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