シャーロック・ノート: 学園裁判と密室の謎 (新潮文庫nex)

著者 :
  • 新潮社
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感想 : 71
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  • Amazon.co.jp ・本 (300ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101800301

感想・レビュー・書評

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  • 探偵学園モノ。学園裁判と書いてあり、ルヴォワールシリーズのような感じかと思いきや、第1章の少しだけでした。ミステリ四大奇書、黒死館殺人事件と、鮎川哲也さんの小説からオマージュされた登場人物が出てきます。他にもいるのかもしれないですが、気付きませんでした。
    また、円居先生の小説からもスターシステムで何人かの登場人物が出ており、西尾維新的というかラノベ的というかなんだかなぁと感じてしまいました。プロットは格別面白いかと言われるとそーでもないです。

  • 作者によると、ルヴォワールシリーズとパラレルワールドになっているとかいないとか…
    さて、円居挽と言えば頭脳と頭脳が音を立てて削り合うコンゲームを得意とする作家といったイメージがあります。
    この新シリーズでも、その力は如何なく発揮されており、ルヴォワールシリーズのファンも安心して手を出せるでしょう。と言っても丸太町しか読んでないのですが…
    1話では双龍会を彷彿とさせる、私的裁判のような展開が楽しめます。ここでは、真実を問わず、相手を納得させれば勝ち、とコンゲームを戯画化し、限りなくゲームに近づけた印象です。
    2話は、一見普通の事件に見える序盤から、あれよあれよと主人公vs警察という構図に持っていくのは、なんともらしい笑
    3話も結局は爆弾魔との頭脳戦となり、壮絶なバトルの末、新たな決意をします。
    一冊まるまるプロローグといった感じでしょうか。
    次巻から、本格的に剣崎少年の探偵修行が始まるようです。

  • 探偵を養成する高校。事情があって進学した主人公は学生生活に馴染めずにいたが、毎年新入生と在校生が対抗して行われる学園裁判に参加することになる。
    面白かった。けど、みんな事情あり過ぎでは…。犯罪被害者か探偵の身内じゃないとこの学校来れないのかな?ぐらいに事情盛り盛りなのが少し気になった。

  • 剣峰成は退屈していた。都内屈指の進学校にもかかわらず、クラスメイトは凡庸な生徒ばかり。目指す高みには到底たどり着けそうにない…。そんな成の前に現れた少女、太刀杜からん。彼女との出会いをきっかけに、成は鷹司高校の真の姿を目の当たりにする。論理と論理をぶつけ合う学園裁判。殺人と暗号。連続密室爆破事件と犯人。若き才能が放つ、青春×本格ミステリの新機軸。



    3つの章で成り立つ物語。学園裁判、成くんがなぜこの学校に来たのか、成くんの後見人と宿敵の決着。学園裁判は、スピーディに話が進み面白かった。なるほど、そういうふうに持っていくのねと思った。成くんの過去は、少し悲しかったけど、なんだか盛りすぎじゃない?と少しだけ思った。殺人事件と航空機爆発事件が同時に起こることなんてあるの?それもどちらの事件もある意味関係者が同じなんて。


    そして、最後の事件は少し呆気なく終わってしまったかんじがした。プロローグに出てきた爆弾魔が再び現れたのはいい。何かの目的で成くんに近づいたものいい。だけど、案外簡単に捕まってしまったのか残念だった。「フハハハ!探偵諸君、私を捕まえてみたまえ!」じゃないけど、逃亡してほしかった。なんか、裏に謎の組織があるような雰囲気だし。



    たぶん、これはシリーズ的なかんじでこの後にいろいろ続いていくんだろうなという雰囲気はある。だって、今から所属する寮が決まるって言ってたし。裁判と事件がわずか2日の間の話だったとは思わなかった。突然、狙われすぎじゃない?成くん。


    2023.10.12 読了

  • 日本に2つしかない探偵養成学校鷹司高校に入学した剣峰成はクラスメイトの太刀杜からんと星覧試合に参加することに。
    第1章 学園裁判と名探偵
    第2章 暗号と名探偵

  • 今回も表紙買い。
    探偵育成学校を題材に繰り広げられる
    物語かと思ったら
    ほとんどエピローグのような内容でした。
    これ1巻目にするのはもったいない
    相関関係とかよくわからない状況で
    登場キャラの因縁の話をされてもなぁ…。
    私は置いてきぼりになりました。

  • この作者の別作品のキングレオの世界観と繋がっており、その探偵の卵たちを養成する鷹司高校が主な舞台。とはいっても今回の話は第一章以外は過去の話と学園外が舞台なので、本格的な学園物は次回に持ち越しかな?でも第一章の謎解きは中々に良かった。主人公の活躍に今後も期待大。

  • 図書館で。
    登場人物の名前がわかりにくいなぁなんて思いながら読みました。ラノベ特有だなってなんとなく思うんですが、普通の名前だと知り合いの顔が浮かんじゃうからわざとだって話を聞いた事あるんですが本当だろうか。

    というわけでなんかちょっと変わった探偵学校入学の巻。お父さんが思っていた以上にアカン父だった。
    シリーズ物みたいなので続きも読んでみようかな。

  •  デビュー作から受け継がれる独特な世界観。
     まさにフィクションという感じで格好いい。そして続きが気になる。

  •  エンキョバンて誰だ。手に取ってはみたもののあまりの軽さに後悔する。時間の無駄だったか。探偵養成学校という設定がすでに訳が分からないうえに、出てくる曲者ぞろいの生徒たちの繰り広げる論理ゲーム。と思いきや、二編目はしごくまともな倒叙物ミステリで、その解決から続く最終編がこんどは爆弾魔を追うサスペンスときた。かようにかなり粗雑な進行ではあるが、そこに目をつぶれば全体が剣峰成少年の探偵成長物語とでもいう大きなストーリーになっているのがわかる。探偵指南役が鬼貫で部下が丹那というのが往年のファンにはノスタルジックで受けた。パロディでもあるのか。乗りかかった船だから続編も読むかね。エンキョじゃなくてマドイだそうだごめん。

  • 唐突に探偵養成学校、ディベートのような推理合戦、本物の名探偵などが次々と登場するアニメのような作品。
    思う存分に理屈をこねまくっており、円居氏らしい内容です。好き嫌いが分かれると思うものの、たまに読むならいいかな。

  • 学園裁判に爆弾魔に主人公の生い立ちと盛りだくさんの作品。
    このうちどれか一つでも十分に一冊の作品として成り立ちそうな内容だった。
    それゆえに、やや消化不良な気持ちになってしまった。
    きっと、次回作以降で解決される部分もたくさんあるのだと思うので、期待したい。

  • ■学園裁判。暗号。密室。謎vs論理の青春ミステリ。

    剣峰成は退屈していた。都内屈指の進学校にもかかわらず、クラスメイトは凡庸な生徒ばかり。目指す高みには到底たどり着けそうにない……。そんな成の前に現れた少女、太刀杜からん。彼女との出会いをきっかけに、成は鷹司高校の真の姿を目の当たりにする。論理と論理をぶつけ合う学園裁判。殺人と暗号。連続密室爆破事件と犯人。若き才能が放つ、青春×本格ミステリの新機軸。

  • 探偵の影響力が大きい世界で探偵養成学校に入学した剣崎成が主人公。

    プロローグの内容が1章に直接繋がらず、最初は誰が主役なのかも分かりにくかった。
    人物名やキャラ設定が中二っぽく主人公含め一般人レベルではない。

    1章の星覧仕合は設定について行けなかったけれど、2章の過去、3章の現在と進み全体像が見えてからは楽しめた。
    ただの推理ではなく、ハッタリ、騙し合いは楽しい。

    主人公の過去は謎のままなので気になる。

  • 僕の目指すところは――。

    思ったより主人公が歪んでいなくて安心した。成長する面があるのがいい。さすが新潮文庫nexだな、と思うこともあった。ノリがラノベ。登場人物もラノベ。悪くないけど。ただ、本当に導入編でキャラクター紹介に終わった感じも。

    最初プロローグがどう本編とつながるかわからなくて戸惑った。妹が全部をつなぐのかと思いきや、そうでもなさそうか。亡くなっているし。いや、まだ再登場の可能性は残されているけれど。

  • 連作短編のようなそうでもないような。探偵学校に入学した男の子が主人公。回収されないネタがたくさんなので、続くのかな。
    2015/11/12

  • 第一章はyomyomで読んでたのだけどかなりカットがあった。その部分でシャーロック・ノートという言葉についてやら成とからんの探索行やらがあったのだけども出版の都合でカットとのこと。第二章は第一章でほのめかされた寮決めで一悶着あるかと思っていたけども過去編でしかも倒叙もの。そして第三章ふぁ犯罪者との臨場感あふれる対決。ここで登場する降矢木残月、色々と嫌いになれないというか最後でキュンキュンさせにくるのズルい……。あと色々とネタが張り巡らされているのは感じるけど浅学なので拾えてないの悔しい。null君はうゆーということなのか、スッ転んで記憶やられたのか。
    あと良い兄妹の出てくる作品だった(京大とかけてる)。

  • 探偵養成。一癖以上ある人ばかり。

  • 短編のためか、ルヴォワールと比べて展開が唐突な印象を抱いた。一作目を読み飛ばしてしまったかと思うほどに。
    それでも、裁判の件は鮮やかで、面白かった。続篇に期待。

  • 2015年6月28日読了。
    2015年83冊目。

著者プロフィール

ミステリ作家。1983年、奈良県生まれ。2009年に『丸太町ルヴォワール』で講談社BOXからデビュー。同作から始まる〈ルヴォワール〉シリーズ(講談社)のほか、著作に『キングレオの冒険』(文藝春秋)、『シャーロック・ノート』(新潮文庫nex)など。

「2022年 『円居挽のミステリ塾』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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