スフィアの死天使: 天久鷹央の事件カルテ (新潮文庫nex)

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 2248
感想 : 154
  • Amazon.co.jp ・本 (397ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101800448

感想・レビュー・書評

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  • ☆4

    統括診断部にやって来た小鳥先生が、鷹央先生と出会った頃の物語でした。
    先に「推理カルテⅠ~Ⅴ」を読んでいたので、今となってはとっても良いコンビの2人ですが、そんな2人の過去を知ることが出来て良かったです❁⃘*.゚
    「事件カルテ」も引き続きどんどん読み進めていきたいと思います!

  • オジサンとしては、文庫本の表紙のイラストがちょっと恥ずかしくもありました。

    娯楽メディカルミステリーで楽しめました。

    安楽死を触れてるところがありました。自分もいつかはそういう時が来るはず。自分のため、家族のため日本も早く法整備されることを望む。

    知念さんのは初読みでした。
    他の作品も読みたい。

  • 天久鷹央の事件カルテの1作目

    凄く面白くて、イッキ読みです。

    内科医から外科へ転科した小鳥遊優。通称「コトリ」
    内科医として診断医として一人前になる為に、天医会総合病院へ。そこで、統括診断部の上司、天久鷹央をと初めて出会う。

    ところが、コミュニケーション不足の鷹央。「アスペルガー症候群」とわかった小鳥遊は、そこは上手に上司と…。

    宇宙人に頭の中に異物を入れられたと訴える患者が、そして二人の前で投身自殺をしてしまう。これが事件の始まりだった。



  • 鷹央先生と小鳥先生の出会いはこうだったんですね。
    能力が高くても生きにくい人はいる物で、理解することは大事だなぁと思ってしまいました。
    そして、これが宇宙人の殺人かぁと。
    面白かったです。

  • '22年5月26日、読了。Amazon audibleで。

    実は先に「推理カルテⅤ」を聴いていたのですが…作中に知らない事件の話がチラッと出てきて…「ん?」と思って調べたら、「Ⅴ」の前に、「事件カルテ」というのが2作、先に発表されていたのを知り、「Ⅴ」を中断して、先に本作を聴き始めました。

    「推理」か「事件」かは別として、「天久鷹央」シリーズとしては、初の長編でした。そのせいか、「推理カルテⅠ~Ⅲ」と比べて、少しズッシリしている印象です。でも、変わらず読みやすく(聴きやすく、かな?)、面白かったです。タカオとコトリの出会いの日からの話…最初の事件としては、ヘヴィかなಠ◡ಠ
    でも、相変わらずの軽快なやり取りも、楽しかった!

    次は「事件ファイル 幻影の手術室」に行こうと思ってます!

  • 外科医を辞め、内科医として勉強するために天医会総合病院へと来た小鳥遊優。配属されたのは統括診断部という謎の部署。上司の天久鷹央は対人関係に難はあるが、天才的な頭脳を持つ女医だった。二人の出会いを描いた医療ミステリ。

    宇宙人に殺せと命令されたと言い、救急部部長・沖田を殺した男。そこに繋がるは宇宙人を神とする大宙神光教。入信した娘を取り戻すため、沖田は団体とトラブルになっていた。その真相を解き明かすべく、鷹央と小鳥遊は本部へと潜入!二人のかけ合いはすでに絶品。謎とアクションが絡み合い盛り上がる。

    「もし外部から脳梗塞を起こして、それで人間の『心』を殺したとしたら、そりゃある意味『密室殺人』ってことになるな。世界最小の密室殺人じゃないかい」
    脳という密室で殺された心の謎を解き明かすのもまた、脳から生まれた推理なのだ。医師の倫理へも踏み込んだ舌戦は見事。

    二転三転する物語に、医学的な知識や仕掛けがミステリの中で活きていてあっという間に読めるエンタメ作品だった。短編シリーズを読み終わってから手をつけたので、これが運命の出会い&伝説の事件か…!とハードルを上げていたけど面白かった。小鳥遊の過去も切ない。医療の意義とは?医師と患者の関係とは?生と死とは?こういう部分は永遠に問い続けるために存在するものなのかもしれないね。脳というスフィアの中は、考えるには充分な広さがあるのだから。

  • 天久鷹央シリーズの原点とも言える出会い編。
    第1弾から話題に出ていた「宇宙人」の事件について綴られています。
    事件については奥が深く、なかなか読み応えがありました。
    そして、鷹央先生と小鳥遊先生がお互いに心を開いて行く姿にほっこり。
    続きも楽しみです!

  • なかなか面白かった。事件の真相に驚いた。シリーズの他の作品を読んでみたいと思った。

  • 天久鷹央の推理カルテ3の後に発刊されているが、シリーズのプロローグである。最初に読んでも良い。
    スフィアとは英語で球体、星である。英語にした理由はわからなかったが意味はなさそうである。死天使はなぜ英語ではないのだろう。

    病院内で医師が殺害され、犯人は取り押さえられるが、宇宙人からの指令と言う。宇宙人を神とする宗教との関連はいかに。
    薬物や器具で洗脳するのは宗教ではなく犯罪である。私も含めて日本人は無宗教者が多い。人は弱いものだ。歴史的にも人の心の隙間を埋めてくれる宗教は切っても切れないものである。心を強くする方法は宗教以外にもあるが、それでも人はどこかで拠り所を求めるものなのだろう。

    鷹央と小鳥の出会いから、コロンボ風の桜井刑事や成瀬刑事との初対面も書かれている。
    小鳥が不思議な世界へ入り込む場面がある。鷹央は小鳥にとって天使なのかもしれない。しかし、その実は悪魔なのだと思った、小悪魔だと。
    最後に死の天使の意味がわかる。

  • 鷹央と小鳥の出会いとその時の事件の話。シリーズ一冊目として読んでも大丈夫。初めての長編。
    鷹央がまだ人と接するのが苦手な感じとか良く出ていて面白かった。しかし、この地域の医者、かなりの確率で犯罪者?

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著者プロフィール

1978年、沖縄県生まれ。医師。2011年、第4回ばらのまち福山ミステリー文学新人賞を受賞し、『誰がための刃 レゾンデートル』で作家デビュー。その他の作品に『ブラッドライン』、『優しい死神の飼い方』、『天久鷹央の推理カルテ』などがある。

「2022年 『祈りのカルテ 再会のセラピー』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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