スフィアの死天使: 天久鷹央の事件カルテ (新潮文庫nex)

著者 :
制作 : いとう のいぢ 
  • 新潮社
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本棚登録 : 564
レビュー : 67
  • Amazon.co.jp ・本 (397ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101800448

感想・レビュー・書評

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  • 天久先生と小鳥遊先生の出会いを描くシリーズ長編作。
    対人関係に難を持つが、天才的な頭脳を持つ天久先生の下で、小鳥遊先生は、やっていけるのか?

    ある日、宇宙人の洗脳を訴える患者が現れ、謎の言葉を残し、自殺してしまう。
    しかし、それは、大いなる事件のほんの始まりに過ぎなかった。

    宇宙人を『神』と崇める謎の宗教団体の登場や、院内の殺人事件の発生に、ますます謎が深まる。

    そして、天久先生の活躍により、全ての謎が明らかになったと思われたその後に、更なる大きな謎が秘めていた...
    本当の真実とは?
    そして、真の犯人とは?

    引き続き、二人のコミカルな会話が楽しめます。

  • 外科医から内科医へとなり、天医会総合病院で働くことになった小鳥遊優。彼は27歳の副院長・天久鷹央の下、統括診断部に属することに。彼女は対人コミュニケーション能力に難があるものの、天才的な頭脳の持ち主だった。ある日、宇宙人に洗脳されたと訴える男が目の前で自殺を図り、同様の症状が見られる患者が外科医を殺害する。2人はある宗教団体を疑い、真相を探るが。。。
    シリーズモノとは知らずに読んでしまった。医学系だがそれほど難解でなく、読みやす一冊。

  • シリーズ4作目にして初の長編。読み応えがありました。犯罪と宗教のミステリーはパターン化されつつも、そこに医療の知識が混じることにより新鮮な驚きがありました。これまで明かされなかった小鳥遊の過去や、短編にもチラチラと振られていた宇宙人の洗脳事件を知ることができてスッキリしました。鷹央と小鳥遊の出会いと、鷹央の性質の理由がしっかりと描かれているのも嬉しい。安定して面白いシリーズです。今後も楽しみにしています。

  • 時間を遡って天久鷹央(あめくたかお)と小鳥遊優(たかなしゆう)の出会いからの話を初の長編で綴る。
    初見で小鳥遊のことを言い当てていく。
    やっぱりシャーロックに似ているなと感じました。

    外来で母が近所の診療所で医療過誤をあったとやってくる。
    話の内容と血液データだけで病因にたどり着く。
    素人の思い込み。
    簡単にネットで調べれるので、これは気をつけないと。

    次に宇宙人に誘拐され、頭に何かを埋め込まれたと訴える男。
    この話がメインの新興宗教団体の話と繋がっていく。
    宗教団体の名前が読みにくく苦労しました。
    読んでいくと、その名前の由来がわかります。

    小鳥は、鷹央の言動の裏にあるものに気づき、鷹央が告白する。
    これは、鷹央本人しかわからない苦悩。
    この「個性」をどう捉え、多数派にすごしやすい世の中でどう生きていくのか。
    エピローグでも語られてます。

    いままでになかったアクションもありました。
    小鳥の空手の動作、一撃に臨場感があり、痛さが伝わってきました。

    専門的なので、結末を予想できませんが、このようなことが実際に起りそうで恐ろしく感じました。

  • 医療ミステリー。主人公の天久鷹央(♀)とそこに研修に来た小鳥遊のお話。
    宗教物はぞっとする内容が多いのですが、キャラクターの明るさで読み切れる作品。
    面白かったです。

  • 鷹央のこと、小鳥遊のこと、統括診断部が出来た経緯や末期治療における葛藤等、他にもたくさんの物が一気に詰め込まれた感じのする作品。この話は、結末ありきで書かれたのかなぁという印象を持った。前の部分が少し中だるみしてしまった感じがある。第四章の最後の部分はとても良かったので、こちらの話をもう少し読みたかったかな。でも、とても面白かった。鷹央と小鳥遊の会話も楽しめたし(*'ω'*) なるべくしてなったというか、いいコンビですよね。天久鷹央が活躍する話をシンプルに楽しみたいなら、短編集の方がおすすめかもしれない。

  • 読み終わってから、最後のカバーの折り込みの部分を見て気づきました。
    シリーズの既刊と異なり、本作だけが「天久鷹央の事件カルテ」がサブタイトルなんですね。

    もしかすると、事件カルテが事件カルテである前の物語という意味があるのかな。メインタイトルが「スフィアの死天使」であるこの物語は、今風にいうところの「天久鷹央の事件カルテ エピソード0」にあたります。

    そう、すでにお馴染みの迷コンビ。
    天才女医にして、医学にとどまらない驚くべき知識と記憶力を元に事件を解決するホームズ役の天久鷹央と、ワトソン役の小鳥遊優が出会い、初めて事件に関わる物語なのです。

    抜群の読みやすさと、鮮やかな名推理はいつもの通りですが、出会いの物語ならではの新鮮な面白さが含まれていて、いつも以上に飽きさせません。

    それは、シリーズの中で初めて、読者が小鳥遊先生よりも天久先生を「知っている」状態から始まる面白さと言えるかも知れません。

    例えば、初めて二人が出会うこのシーン。

    "「誰だ?」本から視線を外すことなく、少女は独り言のようにつぶやいた。
    「え、いや・・・・・・。ここは天久鷹央先生の部屋だって聞いたんだけど・・・・・・」
    僕は目をしばたたかせる。この少女は誰なのだろう。新しい上司の娘だろうか?
    「そうだよ。ここは天久鷹央の部屋だ」少女は抑揚のない口調で言う。
    「あの、それで先生は」
    「先生ってだれのことだ?」少女は手に持っていた本をわきに置いて体を起こした。
    「誰って、だから天久鷹央先生・・・・・・」
    「天久鷹央なら目の前にいるじゃないか」少女はソファーの上であぐらをかく。"
    (本文20ページより)

    この後に、小鳥遊先生は、いつもの口調でやり込められるんですが、僕たち読者が初めて彼女を見た(読んだ?)瞬間を思い起こしてニヤニヤさせられてしまいます。

    彼が元は外科医であったことが伺える小鳥遊先生の救急部での勤務シーンや、彼と接していて天久先生が怒られたかと思ってたじろぐシーンなどもなかなか見られない新鮮さです。
    あっ、そうそう意外にアクションシーンも多いですよ、今回。

    またこれまでに語られなかった、両先生の「秘密」にも言及されています。
    本作から読んでも問題はないですが、前述の楽しさを味わうためには、やはり刊行順に読んでみるのがいいのではと、個人的には思えますね。

    現時点での既刊は4冊。
    あっという間に読めること請け合い。ぜひお楽しみください。

  • おいおい~、この病院大丈夫なのかいな?的な感がなくもない・・・w ま、いっか。鷹央ちゃんのキャラは魅力的だしww

  • 宗教団体と安楽死。なかなか難しいテーマ二つ。安楽死については最後の最後になってからちらっと取り上げられた程度なので、そっちにオチを持っていくのか、と少し違和感も。鷹央先生の秘密、小鳥先生の秘密。知られたくない過去は誰にでもあるのだろうけどこのシリーズを読み薦めていく上では知れて良かった二人の秘密でした。これまでの作品で書かれた二人の絆の源がここにありました。小鳥先生の失恋は必至。絶対失恋すると思っていたけど、ああ、もう舞台にも立てなかったのねーという感じで笑えました。二人の活躍がこれからも楽しみです♪

  • 天才天久鷹央医師シリーズの小鳥遊医師との出会い編であり長編。
    新興宗教(宇宙人により災厄を救ってもらえると信じる教団)と対決するお話。
    宇宙人に救ってもらうって・・・・おい。
    小鳥遊医師の外科から内科へ転科したての頭ガチガチの様子がよくでてます。 

    このシリーズ、どうやら読む順番を間違えてしまっているな・・・と気づいてはおりましたが。
    こちらの作品を読んでから推理シリーズという順番のようです。

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著者プロフィール

知念 実希人(ちねん みきと)
1978年、沖縄県生まれ。医師。2011年、第4回ばらのまち福山ミステリー文学新人賞を受賞した『誰がための刃 レゾンデートル』で作家デビュー。その他の作品に『螺旋の手術室』(『ブラッドライン』改題作)、『優しい死神の飼い方』(死神シリーズ)、『天久鷹央の推理カルテ』シリーズなどがある。
近刊として2018年9月刊行の『ひとつむぎの手』。

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