シャーロック・ノートII: 試験と古典と探偵殺し (新潮文庫nex)
- 新潮社 (2016年2月27日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (333ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101800608
作品紹介・あらすじ
さあ、始めよう。“探偵殺し”を――。鷹司高校で起きたカンニング事件。剣峰成と太刀杜からんは、疑惑をかけられた少女、時巻暦の調査を開始する。だが、事件を解決したと思ったのも束の間、カンニングの新たな証拠が見つかり、真偽は生徒会裁判“将覧仕合”へと委ねられることに。激突する論理と論理。反転し、姿を変える真実。そして、伝説の名探偵・金田一が参戦し……。青春×本格ミステリの新機軸、第2弾。
感想・レビュー・書評
-
学園裁判もの。名探偵の子息とその弟子達の学園もの。金田一耕助?のカリスマ的事件解決は面白いし、裁判の心理描写もよいのですが、同じカンニング事件を擦り続けるので、事件の魅力が乏しく感じたのと、終盤の展開は円居先生らしいといえばらしいですが、あまりにもマンガ的でややキツいと感じました。
詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
学園ミステリっぽくなってきた第二弾。探偵学校というあまりにもな架空の設定にも慣れてきて違和感なく読める。今回の主題は正典たるシャーロック・ホームズ譚についての試験でのカンニング疑惑の告発と裁判で、主編たる第三章はなかなか読ませる。学園裁判というと「ソロモンの偽証」を思い出すが、まああれはあれこれはこれ。二転三転して最後に意外な真相を用意したところなんかよくできている。個人的には時巻暦だなあ、こういうタイプがツボなんだよね。ホルモーの凡ちゃんとか(笑)。さて第三弾は出るのかな。
-
第1章があまり手応えのない事件だったので「あれ?ルヴォワールシリーズの方が面白かったかな」と思っていたら、第2章で金田一が登場してから俄然面白くなり、第3章で第1章の事件を引き継ぎ勢いがつき目が離せなくなりました。第1章で読むの止めなくて良かった~。ところで、家族に探偵がいたら気を抜けないなあ。
-
「正義の味方と正義,どう違うんでしょうか?」
そもそも正義とは何か。
正義の反対が必ずしも悪と言えるのだろうか。
探偵養成学校である鷹司高校で起きたカンニング事件。
調査により一度は収束したものの新たなる証拠が発見され,
事件は生徒会が仕切る”学園裁判”へ持ち込まれた。
弁護人に検事,裁判長に陪審員。
各立場での主張とそれぞれの持ちうる「正義」がぶつかり合う。
「私を敗北に追い込めるのは正義だよ」
自分の信じる正義を貫く。
そして正義そのものは自分すらも貫く刃にもなりかねない。
故に人は,正義の味方になりたがる。 -
探偵養成高校第二弾。相変わらず学校に馴染めたような馴染めないような感じで過ごす主人公。
-
第1弾より面白くなってきたけど、推理の根拠が前後の流れから分かりにくく、ミステリーとしてのおもしろさに欠けるかな。
-
図書館で。
犯罪(でも無いけど)を未然に防げるような名探偵がどうして?と思ったらなんかウラがあった。まあそうだよなぁ。現役を退いて主人公しか判明しなかったナゾなんてちょっと…うん、ダヨネ。
個性豊かすぎる探偵学校の生徒さんたちですが悪役たちもなんか色々ありそう。ちょっと違うだろうけどヒロアカみたいな対立状態なのかなぁ。二つ名を持つ探偵と悪者とか。まああちらはどちらかと言えば脳筋で、こっちは頭脳対決って感じではありますが。
結構主人公の好感度が低いんだか高いんだかで面白かったです。次も楽しみ。 -
2018年55冊目。まさかの金田一先生登場。あの防御率の低さにはちゃんと理由があったのね、とパロディながら納得。金田一先生のテクニックと凄みを存分に感じられる第二章が特に良い。続編を楽しみに待ちます。