オークブリッジ邸の笑わない貴婦人2: 後輩メイドと窓下のお嬢様 (新潮文庫nex)

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 198
感想 : 19
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  • Amazon.co.jp ・本 (301ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101800660

作品紹介・あらすじ

24時間を十九世紀英国式に暮らす、北海道東川町のお屋敷。ここでのメイド生活にも慣れた鈴佳は、今、真夏の悪夢に襲われていた。暑さのせいだけじゃない。サボり上手な後輩メイドに我儘なお嬢様、その上鈴佳の“罪”を知る昔のご主人様まで現れて……。川遊び、乗馬、純情な愛の逃避行。 階上(アップステアーズ)で過ごすご主人様の夢を叶えるため、お屋敷の歯車たちは、今日も 階下(ダウンステアー)を駆け回る!

感想・レビュー・書評

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  • 二巻目で、結構思い入れが出てきた。登場キャラも増えて、話に広がりが出てきた感じ。そしていろんな人に対して、その人のためを想って行動するアイリーンを、応援したくなります。

  • アイリーンはいい子なんだけど、本当に鈍すぎる。
    母親はかなり恋が一番!みたいな人だったみたいだから、自分はそうなるまい、と思って自分を律してきた結果もあるんだろうけど、ここまで鈍いってのもね。
    エズミの方がよっぽど理解しているわ。
    ユーリとエミリーの掛け合いが面白いわ。
    確かに、普段は何も言わないのにいきなりルールを持ちだしたらダブルスタンダードで都合がいいよね。

  • 主人公の性格と話の展開がどうも安定しないのが読んでいて引っかかる。
    苦労人で人の痛みがわかる人が他人の問題を解決する話?取り柄のないおとなしい面白みのない情緒不安定な人が成長する話?なんか別人格に思える。
    あと、奥様のキャラもいつの間にか変わっている。
    前はヒステリックな奥様がもののわかる貴婦人に。
    話に合わせてキャラまで変えるのか。
    とにかく主人公が魅力的な女性とは言い難いので、執事サンの気持ちがあまりわからない…

  • 現代で執事にメイド…どうしてそのようになったか
    読むとなかなか

  • 二巻。主人公のことが好きになってきた。
    何がというと難しいが、なんとなく癖になるお話。続きも読みたい。
    2019/7/3

  • 現代の北海道に、19世紀の英国として暮らす館がある。その館でメイドとして生きることを選んだ「アイリーン」だが、今回は後輩メイドと「お嬢様」にやられてしまうというお話。まあいろいろあったな……期待通り、楽しく読めました。このシリーズ好きだわー。英国が好きだからというだけではなく、現代に昔の英国というその設定の無理さをがんばっていくところとか、そこにめげる主人公が「執事」さんによろめいちゃうところとか、た、楽しい……!どーみてもいちゃついてたよね>二人(笑)。

  • 現代の北海道で十九世紀英国式に暮らす面々が心地好い。雰囲気が大すき。後輩メイドの妊娠騒動、フランス帰りの奥様の孫娘に困り、以前家政婦をしていたお宅での過去に、お嬢様の家出。アイリーンやエズミの恋への潔癖さや、反抗やわからず屋さや不真面目さ等、感情や人物の一筋縄でいかなさが血が通っていて濃やかで良い。

  •  今回は19世紀英国成分が薄まってしまったようで少し残念。メイド仕事のあれこれよりもお屋敷に滞在することになった奥様の孫娘、エズミとの関係に焦点が当たっています。メイドとお嬢様という階級差、それすらも受け入れてメイドという仕事に心血を注ぐ主人公・アイリーンは立派ですが、「他人との距離感下手すぎ」故だとしたら危うさが拭えません。
     そしてユーリさんとのロマンスは…アイリーンの過去を考えると難しそうね~

  • 暑い夏に、体調を考えて出かけた奥様。
    その間にあった花火大会に出かけて、戻ってくれば
    こないはずのお嬢様が!?

    後輩メイドは大変だ…と思っていたら、それ以上に
    大変な状況が後輩に。
    疑いがあるなら、確かに慎重になりますけど
    確認しなければ何にもなりません。
    もしそうで、発覚したら…どうなるのでしょう?

    そんな1話目が終わって登場したのが、お嬢様。
    可愛らしく愛想を振りまいていますが、主人公に
    標的を定めて、小さな嫌がらせばかり。
    そのうちうっかり自分に返ってこないか、と思ったら
    戻ってきてる現実がありました…w

    ちょっとしたお嬢様の退屈しのぎを手配した3話。
    こんなところで昔の雇い主~という再会。
    3か月で首は確かに気になりますが、聞き続けるのは
    淑女としてどうでしょう?
    子供じゃない、と主張するわりに
    やっている事は子供です。
    相手に対して考えもせずに追求するのもそうですが。
    そもそも相手の秘密を根掘り葉掘り聞こうとするのも
    淑女として駄目ですが。
    メイドが、前の雇い主の事を漏らすのは
    問題行動でしょうし。

    そんな彼女が何故突如としてここにきたのか、が
    分かる4話目。
    執事の妙な言い回しがあったな、と思いましたが
    ここに直結しているのか、と。
    後は、男女に対して、やたらに厳しかった事。
    しかし誰にも言わずに逃亡して、その後どうするのか。
    後、3話で出てきた馬丁の彼は、本当に19世紀なら
    どれだけ大変な事になったのか…。
    現代なら、怒鳴られて一発殴られる、程度でしょうか?

  • 図書館で。
    現代、しかも日本によみがえらせたナンチャッテ19世紀英国館の奥さまとメイドのお話。あまりに文明の利器を放棄させているのでそこぐらい譲歩しても…とは思うものの(掃除とかお風呂とか)、ナルホド、文明の利器が無いから人海戦術に頼ったお屋敷メンテナンスだったんだな…と気が付きました。そりゃ、掃除機があればメイド何人も雇う必要もなくなる訳だし。

    というわけで問題児なお嬢様滞在。
    アイリーンが段々、なりきりすぎてきてコワイ。この人、この仕事終わって社会復帰できるんだろうか?(笑)
    主人には主人の格が必要というのもワカルお話。何でも無条件に付き従う訳でもないのは…まあ会社組織でも同じかな。

    エイミーが結構ちゃっかりキャラでいい味出してる。主人公が21だかでそれより年上でメイド喫茶バイト…人生ハードモードだな、彼女も…

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著者プロフィール

北海道札幌市出身。2012年まで旭川市在住。小説投稿サイトE★エブリスタにて作品を発表し、高い筆力で人気となる。同年、「櫻子さんの足下には死体が埋まっている」にて、E★エブリスタ 電子書籍大賞ミステリー部門(角川書店)優秀賞受賞(Eleanor.S名義)。他に、怪盗ロワイヤル小説大賞 優秀賞、E★エブリスタ×『カルテット』小説コンテスト 大賞を受賞。著作に「昨日の僕が僕を殺す」シリーズ、「涙雨の季節に蒐集家は、」シリーズ(共に角川文庫)などがある。

「2022年 『後宮の毒華』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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