青の数学2: ユークリッド・エクスプローラー (新潮文庫nex)

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 452
レビュー : 48
  • Amazon.co.jp ・本 (315ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101800820

作品紹介・あらすじ

数式(まほう)は解け、僕の青春が始まる。数学オリンピック出場者との夏合宿を終えた栢山は、自分を見失い始めていた。そんな彼の前に現れた偕成高校オイラー倶楽部・最後の一人、二宮。京香凜の数列がわかったと語る青年は、波乱を呼び寄せる。さらに、ネット上の数学決闘空間「E2」では多くの参加者が集う“アリーナ”の開催が迫っていた。ライバル達を前に栢山は……。数学に全てを賭ける少年少女を描く青春小説、第二弾。

感想・レビュー・書評

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  • 前作はストーリーは面白かったのに登場人物が多くゴタゴタとした印象を受けていましたが、(2)は活躍する人物が絞られておりより濃い物語となっている印象を受けました。
    とくに皇と二宮の対決はまるで甲子園を見ているかのような熱を持っているように感じました。

    本作の最も大きな謎である「京の数列」の答えはとても衝撃的なものであり、とても共感できるものでした。
    前作から引き続き『青の数学』は数学という概念を的確に捉えているなと感じ読んでいて楽しく、為になる作品だと私は感じます。

  • 今回は、ダークマターこと黒崎と、オイラー高校の最後の1人、二宮が登場する。

    二宮や皇は凄い存在だった。けれど最後の決闘で一ノ瀬の十問の十問目を京と皇と共に挑戦し、解答した栢山。
    その後に京香凜と再会した際、自分にとって「数学とは何か」の答えを見つけ、数学を続けていく決心をする。

    数学に関しては素人なので、物語に入り込みづらい部分もあったけれど、主人公の高校の同級生たちや数学合宿で出会った人々の話は読んでいて純粋に面白かった。

    この後、続編も出たりするのだろうか。柊先生は栢山や皇にとって重要人物であることは分かるのだが、どういう人生を歩んできた人間なのか、十河との関係性などももう少し詳しく書いた話があっても良かったんじゃないかなと思った。

  • 続編で完結編。

    「数学は、数学自身で自分が無矛盾である、と証明することができない。数学は自分が確かに無矛盾だ、とは絶対に言えない。と、いうことが証明されてしまった」
    この一文がズシンときました。
    数学にはトキメキがあるなあ…。

    足元が崩れていくような心地になりながら、それでも数学をやる。主人公にとっての「数学とは何か」が示される完結編。

    心象風景が多く、詩的な文章だが、深く数学の自分の世界に潜っていく感覚を追体験できて面白かった。
    作者の数学に対する憧れ、恐れを強く感じる。
    主人公にとってそれは数学であったけれども、他の人にとってはまたその人独自の大切なものがあるのだろう。

  • 栢山と同じ高校一年生の2月にこの本に出会えて本当に
    良かった。

  • 「やり続けていれば、いつか着く。」という言葉が、印象的だった。自分を見失い始めていた私に、ぴったりな小説だった。私も早く、着きたいと思った。

  • ストーリーとしての深みはありがちな青春物語。特徴的なのは散りばめられた数学雑学が楽しいことと、数学を様々な角度から考察していてそこが興味深い。
    特に数学がある前提の上に論理的に正しいことを積み上げているだけで実は普遍的な正しさを保証しているものではない。という考察が新しい発見だった。

  • 王城夕紀さん「青の数学2」読了。合宿後、スランプに陥る栢山と裏腹に数学者のネット空間E2では嵐が吹き荒れる。名門数学研究会「オイラー倶楽部」の面々が数学オリンピック前の秋に決闘を繰り広げていた。。天才高校生、京の投げかけた問い「数学って、何?」を根底にE2での決闘と文化祭や恋愛など高校生活が描かれる。面白かったのは、やっぱりオイラー倶楽部の面々との戦いと数学の本質を考えていく過程。数学は奥が深いなと改めて感じました。本文中、数学的に難しい内容は簡単にまとめてくれてるので、わかりやすいです。面白かった。

  • シリーズ2作目
    というか、これで完結なのか?
    キフユというか柊先生が何者なのかよくわからないんだが…?

    あと、思い立って数学を勉強したところで、そんなに急激に成長するものなのか?
    元々素質があったって事か?

    あと、京の数列
    そんなオチなの?
    「数列に解なし」とかってのと違った意味でこれはなくね?
    まぁ、それが数学だと言われてしまえばそうなのかもしれないけど・・・

    なんか、スッキリしない読後感なんだよなぁ

  • 前作ほどの衝撃は受けなかったが、1・2巻合わせた物語としての完成度は非常に高い。

    数学とは何か?、何故数学をするのか?という何度も繰り返された問いに各々が自分の答えを出す。どれも正解ではなく、不確かなものであるが、それが本人にとっての「公理」、届かずとも限りなく近づくための道標である。作中で栢山の見つけた数学の本質がまさに自分が数学をやる意味なんだという結末にはカタルシスを覚えた。

    数学に限らず、理不尽で不合理な世の中を生きる上での1つの回答であることは間違いないと思う。

  • 数学の神秘的な世界
    そしてそんな世界に魅せられた高校生達の心情を

    多彩に美しく表現し
    詩のように楽しめる本

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著者プロフィール

一九七八年八月、神奈川県生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。二〇一四年、第十回C★NOVELS大賞特別賞を受賞した『天盆』(「天の眷族」を改題)で鮮烈なデビューを飾る。著書に、奇病に冒され、世界中を跳躍し続ける少女の青春を描いた『マレ・サカチのたったひとつの贈物』(中央公論新社)、本の雑誌社『おすすめ文庫王国2017』でオリジナル文庫大賞に輝いた『青の数学』(新潮文庫nex)がある。

「2018年 『マレ・サカチのたったひとつの贈物』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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