甦る殺人者: 天久鷹央の事件カルテ (新潮文庫nex)

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  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101801094

作品紹介・あらすじ

殺人鬼は、何者なのか。戦慄の医療ミステリー! 都内近郊で若い女性が次々と首を絞められ、惨殺された。警察は現場に残された血痕のDNA鑑定を行い、容疑者を割り出すが、それは四年前に死んだ男だった……。止まない殺人劇。メディアに送りつけられる犯行声明文。これは死者の復活か。あるいは、真犯人のトリックか。天医会総合病院の天才女医・天久鷹央は事件の裏に潜む“病”を解き明かし、シリアルキラーに“診断”を下す。

感想・レビュー・書評

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  • 連続絞殺事件が残した血痕のDNAが、過去の連続絞殺事件の犯人と思われる人物のものだった。ところが、その人物は既に死んでおり、死亡カルテを書いたのが研修医時代の天久鷹央だった。死んだはずの殺人者が蘇ったのか。捜査の途中で、ひょっとしたら死亡した人物は双生児だったのではないかとの疑いが生まれる。でもねえ、これが真相だったら、あまりに安易だよなあと思っていたら、なんと仰天の結末。こんなもん、医学に詳しい者じゃないとわかるわけないよねえ。ほとんど反則だよ。普通のミステリーとしての捻りはない。でもまあ、小鳥遊や鷹央たちのやり取りが面白いから、まあいいかな。

  • 天久鷹央の事件カルテ第三弾!
    やっぱり長編のほうが読みごたえがあって楽しめます。
    今回はシリアルキラーvs鷹央
    いつも通りのライトな掛け合いもあり、楽しめました。

    都内近郊で発生した女性の連続絞殺事件。現場に残された血痕のDNAは4年前に死んだ男のDNA。さらにその死亡診断書を書いたのが鷹央。
    当時の鷹央の誤診?
    何かトリックがあったのか?
    死んでいなかったのか?
    何らの手段でよみがえったのか?

    その後も次々と繰り返される殺人。
    シリアルキラーは誰なのか?

    途中から同じDNAを持つ双子?という展開もありますが、これまたうまいミスリード(笑)
    さて真相は?

    といった展開でした。

    こいつが怪しいなぁって思っていたら、案の定その人物が犯人だったわけですが、その裏側に隠れていた真相と設定は驚き!
    そんなことあるんだって、医学知らない人には解けません(笑)
    さすが医療ミステリー!!

    最後、この事件を通しての鷹央の苦悩が描かれています。これが、物語の深みを与えてくれます。

    お勧めです!

  • 安定の天久鷹央と小鳥遊コンビ。
    今回は、四年前の「真夜中の銃殺魔」のものと思われる連続殺人が再び始まる。
    現場に残されたDNAから、その犯人はすでに死亡している事が判明する。しかもその死亡診断書は天久によって書かれていた。
    犯人は、なんとなく彼ではないかと思っては読みましたが、その深層は読み切る迄はわからなかった。ちょっと専門的だけど、納得できるかな。
    この作品で日本で、土葬が法律で禁じられているわけではない事を知りました。ダメだと思ってた。

  • ☆4

    シリーズ8作目

    続きが気になって、ページを捲る手が止まらず…一気読みしてしまいました。
    途中で犯人の予想は出来たものの、最後まで理由が分からず…鷹央先生の解説を聞いてやっと「なるほど!」と納得出来ました。
    今作も安定した面白さで、楽しませてもらいました!

    シリーズを重ねるごとに鷹央先生の人間味が出てきて、小鳥先生との関係もいい感じになってきて微笑ましいです❁⃘*.゚

  • 今回も面白かった。長編は読み応えがあって好き。短編も良いんだけどね。登場人物が少ないので犯人は予想できるけど、やっぱりこの謎は鷹央ちゃんしか解けない。
    おすすめポイントは、見事な医療トリックと、鷹央ちゃんの謎解きと、小鳥先生とのかけあい、かな。

  • 最後まで犯人が全然分からなくて、ページをめくる手が止まりませんでした。
    犯人、真相がわかった時は驚きでした。

  • とても読みやすい。ラノベ感覚ですがミステリとしてとても楽しかったです。
    さすがに怪しい人物はわかりやすかったが、トリックが知識なきゃわからない。普通の人には解けないでしょうこれは笑。

    このシリーズはこの1冊が初めてでしたが他も読もうと思います。

  • 天久鷹央の事件カルテの3作目
    今回もイッキ読みです。

    展開が早くて面白いです。
    シリアルキラーと対峙する話です。
    蘇るではなく甦る、これがミソ。 

    シメールってそうゆう事だったのね!

  • やっぱり面白いんだな。
    結局、出ている作品を揃えてしまった(^◇^;)

  • '22年6月8日、聴き終わりました。Amazon audibleにて。

    えっと…シリーズ7作目だっけか?今回も、とても面白く、楽しく聴きました。

    でも、シリーズを通して感じたことを…
    今回の「真相」も(?)でしたが…例えるなら、「本格ミステリ」としたら、ちょっとアンフェアかな。医学的な知識が無いと、この真相にはたどり着けないのでは?と思ってしまいました。
    まあ、「本格」としては書かれていないと、僕は感じてて、だからこそ楽しんでいる、ということなんだけど¯\_(☯෴☯)_/¯
    ミステリとして読んだ方は、不満におもうのかな…?と、ちょっと考えました。でも、僕個人的には、オススメします!とても、面白く、楽しめました!

  • シリアルキラーとDNAが鍵となるミステリー。
    読みやすく、面白かった。
    シリーズの他の作品も読んでみたい。

  • 2つの遺伝子を持つ人間がいるんだなという驚きとそれを自分の中の秘事にできない欲望の描き方が非常に面白い。
    物語の展開も好みな感じなのでサクサク読めてしまった。

  • 死んだ男が犯人ってどういうことだろうと思ったら、そういうことだったのか…。
    今回の謎もさっぱりわからなかった。さすが鷹央!
    シリーズの中でも残虐な事件で、犯人の態度も含めてなんだか頭にきてしまった。

  • 辻褄合わせが綺麗であるし専門用語も噛み砕いて説明されていて読みやすかった。有り得なくはない話の連続で自分だったらどうするのか考えさせられた。

    追記 : 今回も鷹央先生がかわいい

  • 若い女性が標的の連続絞殺事件。現場に残された血痕のDNA鑑定をした結果、容疑者は四年前に死んだ男だとわかって──。殺人者は甦ったのか?!天才女医・天久鷹央が事件の裏に潜む病を解き明かす!

    容疑者・春日広大は、四年前に天医会総合病院で鷹央自身が死亡確認をした救急患者だった。彼は死んでいなかったのか?さらに遺体が引き取られた先は死者を蘇生させるという教団!本当に蘇った?!とオカルトに考えてしまうほど不可解すぎる謎と終わらない殺人劇にハラハラが止まらなかった。

    このシリーズならではの、事件を解決することでその裏に隠された病をも紐解くという仕掛けも見事。それが鷹央や小鳥遊のドラマにまで繋がっているのもよかった。生まれながらの特殊な能力をどう使うのか。人を殺すのか、それとも人の命を救うために使うのか。決めるのは自分の意志だ。

    終盤で伏線がガチッと噛み合う感じはさすが。登場人物はそれほど多くないのに、これほどまでに悩まされるとは…!死んだはずの殺人鬼の居場所にはやられた!って思った。

  • 天才女医・天久 鷹央(あめく たかお)が謎を解く、戦慄の医療ミステリー。

    頭脳は天才だが、性格に難ありの天久先生と、気の弱い部下・小鳥遊(たかなし)先生。
    2人を待ち受ける新たな謎は...

    都内で、若い女性の連続絞殺事件が発生する。
    警察は、現場に残された血液から、DNA鑑定を行い容疑者を割り出すが、なんとその人物は4年前に死んでいた。

    果たして、死者が復活し、殺人事件を起こしたのか?
    真犯人は、いったい誰なのか?
    深まる謎に、天久先生は、どう立ち向かうのか?

    最後の展開に、衝撃を受けます。
    なるほど、そういう事もありですか...
    まさに、医療ミステリーですね。

    最後、天才であるがゆえの苦悩も描かれ、人間・天久先生の人となりも伺えます。

  • 4年前の事件被疑者は亡くなっていたが、今回の絞殺事件はその時の犯人をDNAが指し示している。
    犯人は蘇ったのか?それとも4年前死亡診断した鷹央のミスか?一卵性双生児なのか?もしくは死亡診断が下りる仮死状態だったのか?第一章を読んで感じたことである。そして、事実はどうなのか?わくわくする。

    壁に耳あり障子に目あり地中に死体ありと鷹央が言う。空の棺桶、死者の復活であろうか?所々で小鳥のオヤジギャグが炸裂し、可笑しくて通勤電車で声が出てしまう。
    犯人Xは誰か、方向性を決めて鷹央が謎を解いていく。最後は真夜中の絞殺魔を追い詰めていく。究極の共犯と共に明らかになる。予想外の結末は、読み始めの予想から外れ、愉快である。

  • 知念実希人『甦る殺人者 天久鷹央の事件カルテ』新潮文庫。

    『事件カルテ』シリーズ最新作。安定、安心の面白さに加え、扱う事件がよりハードになり、面白さは倍増。シリーズ最高傑作ではなかろうか。今回、天久鷹央が暴くのは、シリアル・キラーの正体だ!

    都内近郊で次々と若い女性が首を絞められ、惨殺される。警察は現場に残された血痕のDNA鑑定を行い、容疑者を割り出すが、4年前に死んだ男であることが判明。天才女医・天久鷹央は小鳥遊と共に事件の謎に迫る…

    清々しいラストと、急接近する天久鷹央と小鳥遊の関係。次回はどんな展開が待ち受けるのだろうか。

  • この真相は思いつかないよ、、
    難しすぎる笑
    でも展開が早くてどんどん話が進むから気になって読み進めました。
    鷹央のことは小鳥がずっと見守っててくれるよね

  • 鷹央と小鳥遊の関係が進展する事はこの先あるのだろうか?それが問題である。

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著者プロフィール

1978年沖縄県生まれ。東京慈恵会医科大学卒業。医師。2011年、第4回「ばらのまち福山ミステリー文学新人賞」を受賞し、12年、同作を改題した『誰がための刃 レゾンデートル』で作家デビューする。代表作に、「天久鷹央」シリーズがある。その他著書に、『ブラッドライン』『優しい死神の飼い方』『機械仕掛けの太陽』『祈りのカルテ』「放課後ミステリクラブ」シリーズ等がある。

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