- Amazon.co.jp ・本 (290ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101801230
感想・レビュー・書評
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今回はある意味身内だけ。割れた鏡を直すだけではなく、普通の暮らしを知らない碧が人間らしさに触れる話。桐島に対する涼の不穏な動きが次作で明らかになりそうで、また碧が傷つくのでは…。
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シリーズ第2巻は鏡師の一族にまつわる話。
独自の世界を作り上げて始まった物語は、まだまだ発展しそうな雰囲気を感じます。 -
続けて読むべきこのシリーズ。
碧たちが訪ねる鏡師 暁溪の茶目っ気がたまらなく可愛いです。
孫とのコンビが最高。
後半になるにつれ、切なくも人の温かみを読み手にも伝えてくれる素敵な内容でした。 -
呑む相手の生き様や感情は些事と切り捨て、穢れを呑むためだけに生きている碧。
鏡師が載せる想いを知り、感情を取り戻していく。 -
「穢れ」という名前は便宜上。
その能力の実は、記憶を呑む。
それが穢れていようといまいと。
本人がそれを穢れと言ってしまえばよい
そういう条件か。
そう、本人申告制なんだよ。
本人が認めなきゃ呑めない。
そんなもの、どうやったって奪えない。
ただ、伝えてなかったんだな。
詐欺みたいなもんだ。
だから罪悪感が生まれてしまう。
在り方自体を変えなければならない。
歴代がやれなかったことを。 -
「薄紅ノ破片」
人の心を考えずに自らの欲を。
彼の中で何が起きて今の考えに至ったのか分からないが、思い出した過去の経験以外にも何かしらきっかけがあったからこそ現在の彼になってしまったのでは。
割れてしまった杯を使い続けているのは仕方ないのかもしれないが、直すことは不可能なのだろうか。
「愛シキモノ」
彼は人間なのか化け物なのか。
あんな事を続けていたら精神的に参ってしまうのも無理はないだろうが、余りに過保護にし過ぎるのも彼の為にならず迷う原因になるのではないだろうか。
子供は望まない理由が酷過ぎて、彼等は一族に産まれたせいで代償に自由を奪われたのだな。
「暁ノ溪」
壊れた杯を治す為に出された。
優先的に修復するというのは商売をしている以上、余程な条件を飲まない限り厳しいのは当たり前の事ではあると思うが彼の出すものは何か違う物を見ている気がするな。
一度も代理の杯を使用した事が無いとなると、不安などのせいで失敗を招く原因になりそうだな。
「暁ノ鏡」
最期の望みは亡くなってから。
自らの余命を家族に隠し続けたのは下手に気を使われるのが嫌だったのもあるだろうが、思い出作りに励むよりも日常を普段通り過ごしたかったのだろうな。
大切な思い出を少しずつ託す事により、彼は忘れられる事無く記憶の中で生き続けるのだろうな。 -
濁り人の死に衝撃を受けた「カカノムモノ」の碧
自分のアイデンティティーを失った彼
ヒビの入った鏡
修理してもらうために向かった「鏡師」の家での出会いと別れ
鏡師のじーちゃんと、その孫が素敵
泣けます
これ、まだ続くんだろうなぁ
碧の従兄弟の涼がヤバそう -
2018年5月新潮文庫刊。書下ろし。シリーズ2作目。長編仕立てで、登場人物が増え、ミーハー風ライトな展開のストーリー運びになっていました。前作にあったインパクトは薄れ、ありふれ感がして、あまり面白くありませんでした。