マリー・アントワネットの日記 Bleu (新潮文庫nex)

著者 :
  • 新潮社
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レビュー : 19
  • Amazon.co.jp ・本 (308ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101801315

作品紹介・あらすじ

世界に嫌われた王妃を、愛さずにはいられない。え、あたしがフランス王妃とかwww ウケるってかんじなんですけどー。 1774年 5 月10日、ルイ15世が崩御し、夫・ルイ16世が国王に。だが、アントワネットへの世間の風当たりは強まる一方だった。取り巻きたちとの夜遊び、膨大な服飾費、授からない子ども、根も葉もない噂。そして、本当の恋。だが革命が起こり、すべては終わる──。王妃の最期の言葉に、涙があふれるクライマックス!

感想・レビュー・書評

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  • フランス王妃となったアントワネット。目の上のたんこぶがなくなったとばかりに自由を謳歌する彼女。相変わらずのギャルのノリで語られるからこそ、彼女の空虚感が浮き彫りになって痛々しい。フェイクニュースに翻弄される有名人、そして炎上…まんま現代じゃないかとゾッとする。誰かのゴシップでガス抜き。時代が変わっても人の内面はそうは変わらないのかと。でも、「浪費しちゃってもう…」と思いながらも、ファッションデザイナーのベルタン嬢と仕掛ける最先端モード、自分好みに設えたプチ・トリアノンの描写はワクワクした。
    ひたひたと迫る革命の足音。わかってはいても、バスティーユ襲撃からの流れは辛い。ヴァレンヌ逃亡なんて、「お願い、逃げ切って…!」と祈る気持ちになってしまう。展開なんて知り尽くしているのに、何だって毎度手に汗握ってるのか私は。クライマックス、娘のマリー・テレーズにかけた言葉には号泣。色々と重苦しい場面が続く終盤だが、ふっと笑いが漏れる瞬間もあり(まぁ、泣き笑いですけどね)トリコさんの巧さだなといつも思う。小ネタの仕込み方が毎度絶妙なんですもの。
    節目節目で色々な「アントワネット」像を見てきた。悲劇のヒロインなのか悪女なのか、その時その時で彼女に抱く私の感情も色々だった。今回も「おま、そういうとこだぞ!」と説教かましたくなる場面は多々あれど…一人称で語られる彼女の心情には共感する部分も沢山あり、こんなにアントワネットが身近に感じたことはなかった。
    自分が思ってた以上に、ハマりました。この新しいアントワネットに出会えて本当によかったです。

  • いまだかつてこんなにもキュートでラブリーでピュアなアントワネットがいただろうか。
    そしてこんなにも魅力的なルイ16世がいただろうか。
    トリコさんがマリーアントワネットを書く、と聞いたときびっくりしたのだけど、読んで納得。これはトリコさんにぴったりの世界だわ。
    アントワネットが何を考えてフランスでの日々を過ごしていたのか、その本当のところは誰にも分らないのだけど、でもなんだかこのアントワネットの日記を読むと本当にしっくりくる。こんな風だったのだろうな、と目に浮かぶようだ。
    あの有名なセリフもトリコトワネットを読むと「マジで言ってねえから!」ってのが実感としてわかる。
    そしてなによりこの日記がタイムリーなのは、あれですよ、「自然に反する」恋について。いや、トリコさん、預言してましたか、もしかしていまの騒動を。
    と、なんだかんだといいつつ、純粋に面白いんですわ。これ。すごく。夏休みだし、中高生にぜひとも読んでもらいたい。そしてそのお母さんたちにも。できればお父さんたちにも。一家に一冊、いや、上下二巻なので一家に二冊。ぜひとも。

  • 時代がそうさせた。
    ルイ16世もアントワネットも、歴史上の人物の中ではそんなに酷い事をしたわけじゃない。
    もっと悪い人はいたと思う。

    こんなにも長く語られ愛される王妃はいない。
    苦しく、ツラかったろうけど、この本のアントワネットはそれに気付いている。そこが救い。

    面白可笑しくしてるけど、きちんとした歴史小説でした。

  • Roseでは王太子妃殿下として、Bleuではフランス王妃として ルイ16世の戴冠式の日の日記は泣いた というか日々が革命へと突き進んでいくなかでも王妃たれと、あたしが陛下をお守りしますの一言にわたしは泣いた 締めくくり方にも泣いた オヴォワーッマリー!マリー!(号泣)

  • 【状態】
    展示中

    【内容紹介】
    世界に嫌われた王妃を、愛さずにはいられない。え、あたしがフランス王妃とかwww ウケるってかんじなんですけどー。 1774年 5 月10日、ルイ15世が崩御し、夫・ルイ16世が国王に。だが、アントワネットへの世間の風当たりは強まる一方だった。取り巻きたちとの夜遊び、膨大な服飾費、授からない子ども、根も葉もない噂。そして、本当の恋。だが革命が起こり、すべては終わる──。王妃の最期の言葉に、涙があふれるクライマックス!

    【キーワード】
    文庫・シリーズ・フランス・世界史・青春

  • 「マリー・アントワネットの日記」下巻。どんなときも誇り高く生き抜いた意外すぎるマリー・アントワネットの姿に、クライマックスには涙がとまりませんでした。

  • Bleuは読むのツライなぁと思っていたけれど読み始めればトワネットちゃんのヴァイブスに秒でon。さすがにラストが近付くに連れ失速していくのが痛々しかったけれど。
    ベルばらをなんとなくは知っていたけれど、Aの存在があんなに大きなものだったなんて知らなかったし、史実とか他の作品も知らないけれど、この描き方に納得。それはトワネットちゃんにも言えることだけれど。
    Roseの少女時代と通して王妃と呼ばれた1人の女性の一生を描ききった小説だった。

  • ルイ15世が崩御し、ついにフランス王妃となったマリー・アントワネット。彼女の末期はあまりにも有名なため、どのような結末を迎えるのかはわかったまま、権勢に乗る後半生の『日記』を読む。

    お気に入りの「イツメン」(=いつものメンバー)と乱痴気騒ぎを繰り返しながらも、空虚さを抱える怠惰な日々。身勝手で、傲岸で、でもどこか切実なマリー・アントワネットのぶっ飛んだ語りは、ノリと勢いがあってネットスラングが頻出しまくり、歴史上の人物ではなく、ちょっとオバカで、調子に乗りやすく、考えが足りないけれど憎めない、そんな友人のブログを読んでいるような気分になる。

    途中、彼女の人生に、倦怠と停滞を感じさせられて同じような話が続いている、と思ったけれど、革命の足音が高らかに聞こえ始めてからはどんどんと展開し、彼女が自分は何であるのかを認識するラストの語りは非常に面白かった。

    フランス革命、大昔に授業で習って、ベルサイユのばらも読んだはずなのに、「え、こういう革命だったの」「ミラボー、なんなの」「ラファイエット、意味が分からない」と驚くことが多々あり、驚いたと言えば自分はマリー・アントワネットは二十歳そこそこくらいで敢え無く花の命を散らしたと思っていたけれど実際はこの時代では初老(!)にあたる三十代後半まで生き、かつけっこう長い間幽閉されたりなんだりされて生かされていたのだとは。まったく知らず、びっくりした。

    巻末に、相当な量の参考文献が列記されていて、ぶっとんだ話ではあるけれどしっかり歴史や史実を取材して書かれた物語なのだなと思った。
    もっとも、一番最初に出てくる参考文献は『ベルサイユのばら』なんだけれども。そして最後に出てくるのは映画『マリー・アントワネット』なんだけれども。

    想像だけれども、吉川トリコさんがそういったキラキラして艶やかなのに朽ちかけた花のような世界が好きで、好きで、楽しく書いた本なんだろうな、と思う。

  • 初めの頃の宮殿での華々しい明るく楽しい生活とは対照的なフランス革命以降の内容がリアルで恐ろしくて。
    ずっとどきどきしながら読んでた。涙が出そうになった。

    授業で習って結末は知っているはずなのに、どうにかハッピーエンドを願わずにはいられなかった。

    教科書は表面上の出来事しか分からないけど、1人の目からの主観的な思いを感じることができて良かった。

  • マリーアントワネットの人物像を日記を通して描く
    知らない姿も見えて面白い!、

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著者プロフィール

吉川トリコ(よしかわ とりこ)
1977年静岡県浜松市生まれの小説家。現在は名古屋市在住。
2004年「ねむりひめ」で「女による女のためのR-18文学賞」大賞・読者賞を受賞。受賞作を含む『しゃぼん』でデビュー。2007年、『グッモーエビアン!』を原作に東海テレビで『なごや寿ロックンロール〜「グッモーエビアン!」より〜』としてドラマ化、2012年映画化。2007年、『戦場のガールズライフ』がドラマ化された。
その他代表作として、『ミドリのミ』『少女病』『マリー・アントワネットの日記』がある。

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