鍵のかかった部屋 5つの密室 (新潮文庫nex)

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本棚登録 : 326
レビュー : 43
  • Amazon.co.jp ・本 (296ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101801360

作品紹介・あらすじ

密室がある。糸を使って外から鍵を閉めたのだ。これが、トリックです。本来ネタバレ厳禁の作中トリックを先に公開してミステリを書くという難題に、超豪華作家陣が挑戦! 鍵と糸――同じトリックから誕生したのは、びっくりするほど多彩多様な作品たち。日常の謎あり、驚愕のどんでん返しあり、あたたかな感涙あり、胸を締め付ける切なさあり……。5人の犯人が鍵をかけて隠した5つの“秘密”を解き明かす、競作アンソロジー。

感想・レビュー・書評

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  • 2019.6.23.密室ミステリーの使い古されたトリック…窓やドアの内側のつまみ(クレセントやサムターン)に紐を巻きつけて、外から引っ張り、締めて密室をつくりだすというもの、を最初から使うと宣言して書かれたミステリー集。似鳥鶏、友井羊、彩瀬まる、芦沢央、島田荘司による。ミステリー集のコンセプトが面白いなと思った。

  • クレセント錠に紐などを巻き付けて、外から鍵を掛けることによって完成するオーソドックスな密室トリック。
    これを使ってのアンソロジーミステリー五編。

    似鳥鶏「このトリックの問題点」
    このアンソロジーの発起人らしく、謎解きの議論をメインにした話。
    コミカルなのに探偵役が犯人に突きつける言葉がキツくて、笑って終わりと言うことにはなってるけど、犯人はもう居たたまれないし、このサークルにも大学にも居づらいだろう。

    友井羊「大叔母のこと」
    亡くなった大叔母の自宅にある鍵のかかった書斎を開けるために大叔母の過去に迫る若い男女。
    どんな人にも青春があり輝いていた時がある。そこに苦さや切なさがあっても。
    初読み作家さんだが、なかなか良かった。

    彩瀬まる「神秘の彼女」
    大学寮に時折現れる黄金の廬舎那仏というヘンテコ設定から始まり、チャットだけの付き合いの女の子を探すという展開へ。
    一体どこに行くのか、この話…と戸惑っていたが、何のことはない、青春ドタバタミステリーだった。読み終えて見ればなかなか面白い。

    芦沢央「薄着の女」
    犯人(厳密にそう言って良いのか)側から描く、倒敍形式。
    超名探偵刑事が人懐っこく油断させつつグイグイ迫る。
    こんなに優秀ならこれが厳密な殺人事件なのかどうかも解き明かしなさいよ、と思っているうちにアレヨアレヨと完結。
    最後の二行からするに、結局おふざけだったのか。

    島田荘司「世界にただひとつのサンタクロース」
    子供の頃に起きた、人生最良で最悪なクリスマス。あの日、家の中で一体何が起きたのか。
    これまでの四作品とは明らかに力量も熱量も違う作品。さすが島田さんというか、それにしても何故こんなライトなアンソロジーに収録した?というか。
    苦しく切なく、それでも希望がないわけでもない余韻も残しつつ、若き御手洗も見られる作品。

  • 同じトリックを使ったアンソロジー。
    先にネタを明かされているので、どうストーリーを進めるかが読むポイントとなっています。
    どの作品も面白かったですが、薄着の女にはやられた!と思いました。
    サンタはトリックが違うのではと思うのは私だけかなぁ。

  • 密室がある。糸を使って外から鍵を閉めたのだ。これが、トリックです。本来ネタバレ厳禁の作中トリックを先に公開してミステリを書くという難題に、超豪華作家陣が挑戦! 鍵と糸――同じトリックから誕生したのは、びっくりするほど多彩多様な作品たち。日常の謎あり、驚愕のどんでん返しあり、あたたかな感涙あり、胸を締め付ける切なさあり……。5人の犯人が鍵をかけて隠した5つの“秘密”を解き明かす、競作アンソロジー。

  • ・このトリックの問題点/似鳥鶏
    ・大叔母のこと/友井羊
    ・神秘の彼女/彩瀬まる
    ・薄着の女/芹沢央
    ・世界にただひとりのサンタクロース/島田荘司

    似鳥と友井作品がおもしろかった。
    薄着の女は、ラスト2行で思わず笑った。
    島田荘司はこの短編集に入れる必要なかったのでは?他の作品の倍あるし、もともと長編の一部らしいし、個人的にはこれだけ浮いてる気がした。
    (キャリアが違うと言われればそれまでだけど)

  • 似鶏さん、彩瀬さんのみ既読の作家さん。このお2人目当てで読みましたが、どの短編も非常に面白かった♪似鶏さんの注釈とか芦沢さんの提供、とかくすっと笑える所も満載。芦沢さんの作品が一番王道ミステリーで、全編ドラマ化しても面白いと思われます。土地勘的にも島田さんの作品は親近感持って読めました。少し切ない真実だっただけにその後が知りたい。長編小説からの抜粋という事なのでまた積読が増えました。個人的には彩瀬さんの作品が一番好き。私も彼女と話がしてみたい。ネタバレになるので書きませんが、春さんは優秀ですよね。

  • やっぱり、島田荘司さんは格が違う。 このメンバーだと、他の4人が束になっても適わないね。 よく書いてくださった。 島田さんがなかったら、読んでなかったと思う。 他は、同じ設定でも、奇天烈なキャラを出してるだけというか。 最初の白玖が、1番まともに思える(^^; (御手洗さん除く) 御手洗さんは本当に好き。 今回の鳥居のささった建物、本当にあるなら見て見たかった。 真相は、ちょこっとかすったので、なんだか嬉しい。

  • 糸を使って鍵をかけた密室。というトリックから5人の作家が短編を書く。うーむ、面白い。
    同じ状況なのにこんなにも景色の違った物語がうみだされるとはね。それぞれにそれぞれらしいニヤニヤしたりハラハラしたりしみじみしたり。これは楽しい。

  • 糸などを使って鍵を閉めるトリックに限定したアンソロジー。なかなか面白い趣向だと思います。収録作の中では友井羊の「大叔母のこと」がよかったなぁ。謎を追いかけることで、少しずつその人の人となりが見えてくるっていう流れは見事です。
    ミステリーで使い古されたトリックはまだまだあります。これはシリーズ化して続けて欲しいな。

  • 窓やドアの内側についている鍵のつまみ(クレセントやサムターンなど)。つまみにひもを巻き付けて、もう一方の端はドアの隙間から外に出す。それを外から引っ張れば、施錠される、というミステリのあるあるトリック。
    このトリックを使うことを条件に、各作家が書いた短編が収録されているアンソロジーです。

    トリックは分かっているので、何のためにそんなことをしたのかに焦点を当てたもの、
    トリックは分かった上でどうやったのかを解き明かしていくもの...
    多種多様な登場のさせ方がありました。5人とも、全く違う話になっていて読んでいて面白かったです。

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著者プロフィール

81年千葉県生。鮎川哲也賞佳作入選『理由あって冬に出る』でデビュー。魅力的な人物や精緻な物語で注目を集めている。『ダチョウは軽車両に該当します』『パティシエの秘密推理 お召し上がりは容疑者から』等多数。

「2020年 『生まれつきの花 警視庁 花人犯罪対策班』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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