- Amazon.co.jp ・本 (269ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101801520
作品紹介・あらすじ
互いの大切な人のため夜の歌舞伎町を奔走する。生きる道なんて誰にも選べない──。実は組長の娘だった彼女と、それでも一緒にいるために、俺は新米任 になるしかなかった。監視役だと思 っていた不器用で無愛想な男は、気が付けばかけがえのない相棒になっていた。人間関係に悩み、生き方に迷い、時に悪意に翻弄されながらも、大切な人たちとともに、俺はこの道を歩み続ける。夜を駆ける二匹の獣の生き様に胸が熱くなる青春小説。
感想・レビュー・書評
-
無理やり狸の任侠団体に加入させられた化け猫の谷中千歳が、自分のアイデンティティや居場所を求めてもがくという、いかにも青臭いファンタジー。監視役の諏訪やストリートミュジシャンの多摩子との事件や周りの狸たちとの触れ合いで、自分を取り戻すって感じかなあ。多摩子に関する事件は、ちょっと工夫したかな。諏訪との友情もいいかも。でもまあ、青臭いけどそれなりに楽しめたよ。この辺が、額賀澪の持ち味かな。
詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
どうも前作があったようで、主人公の化け猫が、化け狸の彼女と恋仲になる所をすっ飛ばして2作目から読んでしまいました。
いつもの額賀さんの、人生そんなに上手くいかないよなという、いつもの人生哲学からすると、とっても穏やかでさらりとしています。
個人的には額賀さんの、「とりかえしのつかない痛み」みたいなものが好きなので、引っ掛かりの少ない本というイメージです。悪くないのよ、でもいつもの何処か捻くれた感覚の青春描写が好きなのです。-
2020/11/15
-
そうそう、額賀さんの作品で描かれる“痛み”の、ふるえるような繊細さがないんだ!と激しくうなづきました。
これを機に、ちょっと過去作品の流れを...そうそう、額賀さんの作品で描かれる“痛み”の、ふるえるような繊細さがないんだ!と激しくうなづきました。
これを機に、ちょっと過去作品の流れを見返してみて、あちこちでありんこゆういちさんの感想をお見かけして、またウンウン。
デビュー作から注目してる作家さんの成長や変化は、興味深いですね。2020/11/16 -
そうなんですよね!若手ではピカイチの作家だと思っているのでどうしても期待度が高いのはあるんですよね(⌒-⌒; )充分いい本なんですがねーそうなんですよね!若手ではピカイチの作家だと思っているのでどうしても期待度が高いのはあるんですよね(⌒-⌒; )充分いい本なんですがねー2020/11/16
-
-
面白い、だけじゃない切なさもあり。続きがあれば是非に。
-
いきなり二巻から読んでしまったけど大丈夫でした。
猫と狸の不器用な友情が良い。 -
久しぶりに本を読んだけど、青春だなと思った。
椿の必死に恋人を守ろうとする姿にキュンときた!
諏訪と千歳の友情をみて、ほのぼのとした。 -
「人間は大変ですね」
ガラリと生活が一転した彼は。
平凡な暮らしに紛れていた彼にとっては、こんな事になるなんて予想外どころじゃないだろうな。
人ならざる者が経営していると知るだけで、資格や免許等ちゃんと所持しているのか不安が増すな。
「黒犬は恋をするか」
何度も通い遠くから眺めて。
化けた見た目が大人に見えても、中身が幼い年齢のままでは自分の気持ちにすら気付けないのだろうか。
終わりが来るとこを知っているからこそ、胸の中に沸き上がった感情に名前を付けず押し殺すのかもしれないな。
「お安いご用です」
互いに距離感が掴めない。
確かに色々とありすぎて付き合い始めた頃のままという訳には、どう足掻いても戻る事は出来ないからな。
このタイミングであの状況を見られてしまったら、二人共頭に浮かぶ言葉はただ一つだろうな。
「自分に無関心なだけだ」
来ると信じて挑んだ舞台は。
希望に満ち溢れていた彼女は、何故こんな時に大きなリスクを伴う物を持ち出したのだろう。
幾ら姿や声色は真似出来ようと、彼女の歌までは全く同じに仕上げるなんて無理だからな。
「狐狸の血」
彼女を逃がし現場に戻り見た光景。
自分の事を軽く見ているのは二人とも同じである気がするし、それに気付かず無茶する所も何だか似ているな。
無理矢理あの場から逃がした彼女だが、その後この話をどうやって上手く説明するのだろうか。
「ラブラドールの献身」
彼が一人ずっと勘違いしていた事。
事情を詳しく知らない彼からしたら、会話の食い違いに気付かず勘違いしてしまうのも無理はないだろうな。
相変わらず上手く彼の掌の上で転がされている彼だが、見ず知らずの内に事件に関わってしまうのはある意味才能かもな。 -
シリーズ2作目なんだ、知らなかった。
1作目も読んでたからいいけれどぉ。
万里先生といういいキャラ登場。
諏訪と千歳のコンビももいい感じになったなぁと思うけれど、
次作があっても読まないかもなぁ。
気づかずに読んじゃうかもしれないけれど(笑) -
これでお終い、なのかな?
やっぱもどかしいなぁ、作者が本当に書きたい物語がこれだとは思えないのだけど。
nexで継続して書けるのなら、腰を据えて音楽物をやってもいいんじゃないの。
武田綾乃の方はスポーツ物で被らないし、ね。