だってバズりたいじゃないですか (新潮文庫nex)

  • 新潮社 (2023年11月29日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (304ページ) / ISBN・EAN: 9784101802763

作品紹介・あらすじ

一生に一度の恋――が終った後の話。芸大生の秋都(あきと)は、三年前に恋人の楓(かえで)を失った。彼が撮影した楓の最期の日々は、大人達により「感動の実話」として映画化され、大ヒットする。だが、秋都は事実が美談として歪んだことに虚しさを覚えていた。そんな折、音楽系インフルエンサーを名乗る千歳(ちとせ)に彼女のバズるMVの制作を依頼され、秋都の運命は再び動き出す――。切なさとエモさが止められない、SNS時代の青春小説!

AIがまとめたこの本の要点

プレミアム

みんなの感想まとめ

切なさとエモさが交錯するこの青春小説は、恋人を失った主人公が「感動の実話」として歪められた過去に向き合う姿を描いています。彼は、恋人との最期の日々を撮影した映像が大人たちによって映画化され、その結果と...

感想・レビュー・書評

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  • 店頭でタイトルに惹かれ購入、初めての喜友名トト。
    三年前に恋人を亡くし、彼女との最期の日々を撮影した動画を大人達に「感動の映画化」され、納得できず鬱々と日々を送っている芸大生が、後輩の音楽系インフルエンサーのMV制作を依頼された事から再び動き出して行く様を描いています。
    こういう青春小説、キライじゃありません。
    ・・ってか好みです(^_^;)私的にはとても楽しく一気読みでした!

  • 雪下まゆさんの装画にひかれて。新潮文庫Nexなので中高生向けくらいだとはわかってはいたものの若い人向けの今っぽい感じの本。特に読みにくい文体というわけではないけど、なんか読みにくい感じだった。これをエモいと思えない私は年齢を重ねてしまったなと思う。

  • 「エモい」というのがどういうものかなかなかわからなかったのだが、わかった気がする。
    きれいにするする読めて心地よい。

  • この本から生きることの尊さと同時に苦しみを感じた。夜の静かなときにひとりの空間で読むのがおすすめです!

  • 死別した恋人・楓と過ごした日々を、事実とは異なる形で映画化されたことに虚しさを覚える芸大生の秋都が、ウェブ発信系の歌手・後輩女子の千歳にバズるMV製作を依頼されることから始まる物語。新たな出会いから秋都の『喪失からの再起』を描く物語かと思ったら全く違いました。才能に溢れる二人の『表現者』が、周囲の環境に迎合したり抗ったりしながら『生きる』ことに向きあうほろ苦い青春物語でした。『だってバズりたいじゃないですか』は千歳の言葉ですが、物語の開始時と終了時で誰に向けた発言かが異なることも突き刺さりましたね。傑作。

  • B913/キ/

  • 主人公である秋都は、生きていく気力が薄く、残酷な現実に絶望しながら生きている。過去にたった一度恋をした楓との生活は楓の死を持って美談として世間に伝えられ、そのことに対してもやるせない気持ちを感じていた。残された可哀想な男の子として有名になった秋都の元に、バズりたい女の子、胡桃沢から声がかかるストーリー。

    二人が撮りたい絵は、エモくて感動を誘う映像であり、「感動させる為に」無理やりエモく見えるように作られた映像では無い。
    私は今までどんな作品を見ても泣けたことがない。いわゆる「泣かせる為に」作ったんだろうという意図を感じた瞬間に一気に興ざめし、俯瞰的に見てしまいどうしても感動することが出来ない。そんな自分がいるために、「感動させる為に」無理やりエモく見えるように作られた作品というのがどういったものであるのか具体例を持って想像出来てしまった。だからこそ、この二人が物語の最後で撮った映像を見たいと心の底から思った。

    言葉で言い表せないエモさを無理やり言葉に落とし込むことは出来ないとはよく言ったものだが、逆も然りだと思う。映像のない文章になることで想像力が掻きたてられる。そう思える文章だった。

    ストーリーとしては好きな人が病気で亡くなり、それを乗り越え生きていく主人公。ただそれだけなら私は最後まで読んではいないと思う。そうでは無いからこそ、読んでよかったと思えた。

  • 軽薄なタイトルにそそられて、心くし刺しのハートフルボッコを期待して手に取ったのに...実に良かった!
    自身と大切な人との思い出を、感動のエンタメとして消費される憤り。冷めた目で物事を見てるだけでは熱など感じられはしない。「生きる意味」があるからこそ、なぜエンタメになってしまったのか?どんな狙いがあったのか?なぜ、胡桃沢は「バズりたい」と言ったのか?という疑問が解消される。納得するしないは別。一理あると思えてしまう。

    それから、登場人物たちの背景がチート過ぎたり稀有だったりする点については全くありえない話ではないので気にならない。(なんなら『忘れる読書』(落合陽一)で語られる、幼少〜少年期の筆者の環境の方がよっぽど特殊である。)
    そんなことより、「だってバズりたいじゃないですか」の奥にある本当を見つめることに意義がある。

    ふう。令和、Z世代、エモい、戦争、政治、マスコミ。そんな時代に相応しい小説だった。

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著者プロフィール

沖縄県在住。おもな著作に、『どうか、彼女が死にますように』(MW文庫)や、『僕は僕の書いた小説を知らない』 (双葉文庫) 、『リバーシブル・ラブ‐初恋解離‐ 』(LINE文庫) などがある。

「2022年 『世界一ブルーなグッドエンドを君に』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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