荒野のおおかみ (新潮文庫)

  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (349ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784102001134

感想・レビュー・書評

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  • ALFEEの高見沢俊彦さんの推薦図書ということで、高校時代に買ったんですが、当時の私には難しくて読み進められず、序文だけ読んでそのままだったんですが、32歳になった今、やっと、読み終える事が出来ました。 不思議な事に当時はよく分からなかったのに、今になると、感銘を受ける箇所が幾つか有るんですよね。 ハリーハラーと私に共通点が有ると気付けたからでしょうね。 高校生時代は私自身が自分という人間がどういうものか、よく分かって居なかったんだろうなと思います。 因みにALFEEの曲に『春の嵐』という曲が有る。

  • 新しい自分になった or 空っぽになった

  • 読書の時間がとれず、時間をかけて読み返した作品。

    世間一般の価値観とは相容れないアウトサイダーの男が現れる設定と、アウトサイダー=荒野のおおかみの定義が綴られた手記の幕、男の実際の行動の幕と続く展開はドストエフスキーの「地下室の手記」を思い出させる。
    同作と本作が異なるのは、主人公の男が自意識を拗らせておらず、差し伸べられた転向のチャンスを払いのけなかった点であろうか。

    思春期以降に彼と近しい境遇だったり、考え方を経験したことがある人は一読の価値あり。
    まだ自分は後半の展開についていくには功徳が足りなかった模様…。

  • 文学的な格調高い文章とも、ジャンキーの戯言にも取れる評価の難しい作品。解説によると、2番目の奥さんとあまり上手くいってない時期に書かれた自伝的作品らしく、ヘッセの苦悩が見え隠れする。

  • Amazon、¥350.

  • 理解できる部分は大いに共感出来る作品だった。人の統一性についてのアンチテーゼは、自分を振り返る時の格好の視座になり得るな、と。
    ただ、理解出来ない部分は本当に分からない。特に終結部が分からない。
    物語はさながら白黒映画で始まり、仄かな赤みを帯びた後、鮮明で眩い世界が広がったと思った途端、極彩色の野獣派絵画で終わった、と言うくらい終結部は異次元。楽しいけどね。テレビのチャンネルをザッピングしてたら、テレビ自体をしたり顔で持ち去られる感じが。

  • ヘッセの自伝的要素を含んだ作品。非常に良かった。『車輪の下』のような系譜ではないものの作家として円熟期を迎えつつある作者の魂の叫びが聞こえるような。秋になるとヘッセが読みたくなるのは読書の秋のせいかしら。2013/289

  • 今さらながら、「名作と呼ばれる作品を、少しでも読もう!」と考えています。
    そこで、ドイツ人のノーベル賞受賞作家、ヘルマン・ヘッセのこの作品を、読んでみることにしました。
    主人公は、禁欲的に学問の世界に打ち込み、それゆえに人生に思い悩んでいる、中年男性。
    ある日、暗く思い悩む彼の前に、魅力的な若い女性が現れます。
    その女性と行動を共にし、現代的な娯楽に触れるにつれて・・・という展開。
    人間の中にある「二面性」による苦悩、娯楽というものの意義、歴史とはどのように作られていくのか・・・などなど、多くの根源的な問題が、この物語の中に込められていると思います。
    後半の、不思議な世界が次々と展開していくくだりは、僕が慣れ親しんでいる村上春樹の小説などに脈々と受け継がれている、文学的な表現なのだろうなあとも感じました。
    1927年発表ということなので、日本の年号では昭和が始まったころの作品です。
    当時の風俗の描写等、現在からは想像しづらい部分もあり、また、難解な表現もあるため、作者の意図のかなりの部分が、僕には消化しきれていないかもしれません。
    それでも、人間の根幹課題について多くの示唆を与えてもらえたという意味で、感銘を得た一冊でした。
    やはり、名作というものは読んでおくべきですね。
    これからも自分に向いていそうな作品を選んで、読んでいきたいと思います。

  • 難読…orz

  • なんかわかる部分もあるけど、今の時代に読むと・・・これどうなんだろう。
    訳のせいもあるかもしれないが、難解かつ読みづらい。
    グダグダ電波自己告白文・・・

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