- Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
- / ISBN・EAN: 9784102001196
感想・レビュー・書評
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ヘッセの詩集ですね。
ドイツ最大の抒情詩人の18才のころの処女詩集から70の晩年に全詩集からの代表作の抜粋集です。
高橋健二さんの訳も素晴らしく、どの詩編も心を打つものばかりです。
生きる希望と、大自然との語らいは、生命の偉大さを吟え揚げています。
病気の私にとっても、励みと癒しでじっくりと味わいました。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
ヘッセの全詩集から抜粋された代表作。この詩集には、ヘッセ自身の孤独感、寂寥感といったものが強くまとわりついているように感じる。彼の小説には、家庭の温かみを描いたものが少ない。この詩集でも、そうした絆や人との触れあいのようなものがほぼ感じられない。ヘッセらしいと言えばらしいのだが、今の私ではなかなかシンクロできなかった。それにしても、これだけの叙情的な詩を訳すのは難しかったのではないだろうか。
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車輪の下のイメージが強いけど
詩もいいな。
寂しさの中にも生きるつよさがある -
心の均衡を保つもの。
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わたしは詩というのはとにかく相性だと思っていて、
そういう意味でいうと、ヘッセのものしずかに
流れる川のような詩は心に染み入った。
ただたぶんこの本の場合、訳がすごくいい仕事をしていて
翻訳されたものを読んでいるという意識がほとんどない。
寝しなに、なんとなく手に取っていたのだけれども
しおりをはさみ、しおりでは足りなくなり
付箋をとるためにたちあがり、
読んでいるうちに涙が出てきた。
図書館で借りた本だったのだけれど、買って
自分の手元におき、何度でもくりかえし読みたい。 -
「詩人になるか、でなければ何にもなりたくない」と言って学校を中退したのは有名な話ですが、ヘッセは小説のイメージが強く、詩集はあまり知られていないような気がします。人生を賭してまで詩人になろうとしたヘッセの生み出す詩は、触れると壊れそうなくらい繊細で、だけど力強い部分もあって。その振れ幅によって取り扱いに困ってしまうようだけど、時折この美しい世界に没入していきたくなります。ヘッセに興味があるならイチオシです。
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いつか原文で読んでみたい。好き。
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211P
初版発行: 1950年
ヘルマン・ヘッセ(Hermann Karl Hesse, 1877年7月2日 - 1962年8月9日)
ドイツ生まれのスイスの作家。主に詩と小説によって知られる20世紀前半のドイツ文学を代表する文学者である。南ドイツの風物のなかで、穏やかな人間の生き方を描いた作品が多い。また、ヘッセは風景や蝶々などの水彩画もよくしたため、自身の絵を添えた詩文集も刊行している。1946年に『ガラス玉演戯』などの作品が評価され、ノーベル文学賞を受賞した。 -
生老病死をテーマに書いたエッセイ、詩を選んで編んだ作品集「人は成熟するにつれて若くなる」の中の数編の詩に共感し、他の詩も読みたくなりこの詩集を手に取る。生きること、揺れる心を書きながらも、花、蝶、風、草、木。自然が溢れていてほっとする。18歳から70余歳までの詩が収録されている。通ってきた道だから青春の揺れもわかるが、老年の私は老年期の詩を欲する。落ち着けて前向きになれる。
著者プロフィール
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