- Amazon.co.jp ・本 (395ページ)
- / ISBN・EAN: 9784102003114
感想・レビュー・書評
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ゾルゲの伝記みたいな本だが、詳細な資料に基づき書かれているだけあってかなり奥深い。日本での評価とソ連での評価がかなり異なるところが面白い。
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ゾルゲの日本での活動に主に焦点を当てた伝記。
記載内容が非常に詳細で、インタビュー内容も多く、
かつ読み物としても面白い。
コミンテルン及び高邁な共産主義世界革命思想を利用した
ソビエトのスパイ網や、日中戦争時の外国人ジャーナリストの生活風景、
ナチスドイツの思惑、そしてゾルゲ個人の人柄や迷いについても
ふんだんに記載されており、飽きさせない。
上巻は独ソ戦改選直前までを描いており、下巻も非常に楽しみだ。 -
米原万里さん書評より。「今世紀世界で最も心惹かれる男を一人あげろと問われたならば、私は迷うことなくリヒャルト・ゾルゲの名を口にするだろう」
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へえ、ゾルゲって「アドルフに告ぐ」に出てきたから興味を持って読んでみたけど、こんな人だったのね~という感想。
スパイって、最終的にどつぼにはまるしかないのに、どうしてなりたがる人がいるんでしょう?
読み終わって寝たら、ベルリンから電話がかかってくるのに、どうしても出ることができないという夢をみた。 -
07.7.16
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リヒャルト・ゾルゲを中心とした所謂「ゾルゲ事件」について、本書はソ連崩壊後に公表された膨大な文書を読込み、そして関係者との丹念な取材を行い、事実のみを淡々と描いている。
それがかえってスゴミを感じますね。
そして、ここまでドイツそして日本の情報や政策が漏れていたことに驚きを禁じえないとともに、ゾルゲの諜報員としての優秀さを再確認できました。
もうひとつ、戦前のマルクス主義を考える上でも参考になる一冊です。