パルムの僧院 (上) (新潮文庫)

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  • 新潮社 (1951年2月19日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (368ページ) / ISBN・EAN: 9784102008010

みんなの感想まとめ

物語はナポレオンの遠征時代を背景に、主人公ファブリス・ヴァルセラ・デル・ドンゴの成長と冒険を描いています。彼は北イタリアの貴族の家に生まれ、複雑な家庭環境や出生の秘密を抱えながら、夢見がちな少年として...

感想・レビュー・書評

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  •       『パルムの僧院』
     スタンダールの晩年を代表する名作
    恋あり、殺しありの怪しすぎるおもしろさ

    19C前半、イタリアの小国、パルムが舞台。古典特有のくどいところはありますが、内容がおもしろいので相殺されます。

    主人公はイケメン貴族のファブリス。ナポレオンに深く傾倒している彼は、ワーテルローの戦いに参戦。ここから物語の開始です。

    以下、ネタバレ

    ファブリスとジーナ(叔母)の恋愛が怪し過ぎ。『感情教育』(フローベール)、『赤と黒』(スタンダール)も年上の女性との恋愛が描かれていましたが、本書の年上女性は、なんと叔母さん。血縁関係であります。叔母さんジーナにはモスカという愛人がいるのです。2人でタッグを組み、ファブリスを僧侶にするためナポリにいかせます。彼は軍人になりたかったのですが、神学の勉強をさせられます。

    ファブリスの恋愛対象は1人にとどまりません。マリエッタと恋仲に。2人がいるところに、マリエッタの恋人ジレッチが現れ.....
    決闘のすえ、ジレッチ死亡。ファブリスはこの事件で独房へ。ファブリスの運命はいかに。下巻の展開が楽しみです。

    (2026.6.7読了)

  • 仏語版耳読中の補完用に参照したので本版のレビューはできないけれども、物語の前半について。

    ①主人公ファブリスの人物像がよく分からず(全く共感できず)苦労した。

    ②作中イタリア人とフランス人の気質の違いを繰り返すところから、イタリアに駐在したスタンダールが両国民性の違いを「発見」したことを創作の着想としたのかと想像した。または、こき下ろす対象をイタリア人にすることによって、フランス人批判の隠れ蓑にしているような、屈折感のある印象を受けた。私はイタリア人の国民性をあまりよく知らないので、仏伊の比較が成功しているのか・または実際には何を意図しているのか分からない。

    ③エルネスト4世の猜疑心がプーチンに重なった。君主というのはこういう状態に陥るのあるあるなのかと興味深く思った。

    特に②について調べてみたところ、以下のページに行き当たった。
    https://www.meijigakuin.ac.jp/gengobunka/bulletins/archive/pdf/2018/sugimoto.pdf

    〈要点まとめ〉
    ・本作で暗に批判している対象:
    高度に発展した社交界を背景として、節度や偽善とひきかえに情熱を失ってしまった十九世紀のフランス的高徳と優雅(=フランスの社交界に真の恋愛はない状態)

    ・本作で強調しているポイント:
    社交界の欠如を背景とした、イタリア人の自然なふるまい(=他人の目を気にすることなく自由に幸福に身をまかせられること、前近代的な愛の姿)。一方で、フランス流「節度」がないイタリア人主人公に対して、作者は作中道徳的避難を浴びせるポーズを取り、読者からの批判を交わそうとしている。

    ⇨これが「屈折感」の正体か!とわかり、すっきり♪

  • 話が繋がらなくなるところが出てくるのだが、そのまま読み進んでいくときちんと繋がる。

  • 池澤夏樹「世界文学を読みほどく」より。
    殊更にドラマチックな表現をしても違和感がないから、昔のヨーロッパの小説って良いよね。モスカ伯爵の嫉妬の独白とか大袈裟だけど綺麗な表現。
    最初読みにくかったけど、中盤から面白くなる。下巻もたのしみ。

  • 主人公のファブリス・ヴァルセラ・デル・ドンゴは北イタリア・パルム公国、デル・ドンゴ侯爵の二男にして、出生の秘密あり。

    時はナポレオンの遠征時代、フランス軍はミラノに入城、疲労困憊している軍中尉ロベールはデル・ドンゴ侯爵夫人の館に宿泊したというところから始まる。

    ミラノの郊外コモ湖のほとりグリアンタのデル・ドンゴ侯爵城で、ファブリスは16歳になった。吝嗇な侯爵の父親に冷たくされるのは事情があるからで、ずばりフランスはスタンダールだね。

    ともかく夢見がちな少年はナポレオンが再び遠征したと聞くと、イタリアの生家をとび出してワーテルローへはせ参じるのである。戦いの場で世間知らずのおぼっちゃん、どうなる?

    優しいばかりの母デル・ドンゴ侯爵夫人、盲愛の叔母(父の妹)に囲まれて、ファブリスは幸福の追求=冒険談と恋愛遍歴。とどのつまり、やんちゃをやってはしりぬぐいをしてもらい「可愛がられる人生」をゆく。

    叔母ジーナ(アンジェリーナ=コルネリア=イゾダ・ヴァルセラ・デル・ドンゴ・サンセヴェリーナ公爵夫人)の愛がすごい。だって、そのために金持ちのサンセヴェリーナ公爵と形式的結婚(?)、パルム公国の大臣モスカ伯爵を恋人にしてファブリスを助けるのだよ。

    また当時のイタリアロンバルジア公国、パルム公国の貴族の生態やら、地勢的事情を書き連ねたストーリーは、ロマンチックに尽きるけれど、ヨーロッパは地続きなんだなあと今さら思わされた。

    ま、そんな風に上巻は終わる。

  • な…なんておバカな主人公なのだろう!名作と呼ばれる小説をいろいろと読んでみているけれど、ファブリスは今までに読んだ作品の主人公中、一二を争うおバカぶり。もうやめて!見てられない!と思いながらところどころ吹き出しつつ読んだ。これ、滑稽に見えて正解なんだよね?ファブリスには信念がないし、人生について葛藤することもないから、いかにも薄っぺらい感じだ。野心満々のジュリアン・ソレルが男らしく思えてくる。こんなのが聖職者になるって?ちゃんちゃらおかしいよ!
    そんなファブリスよりは、パルム宮廷内のドロドロした人間関係を含む勢力争い、心理戦の描写に力が入っているのでこちらの方が読み応えがある。恋と政治がごっちゃになってる世界って怖いな、と。

  • 最初は文章が硬くてよみにくいなあ、と思っていたけど、だんだんのめり込んできました。なんとなくロマン・ロランとかの教養小説思い出します。

  • 宝塚のパルムの僧院に、好きな スター さんが出た作品だったんで 読んでみたんですけどやっぱりこのスタンダールさんの作品というのは 、、、そうきたか ていう感じですね
    わりと中身的にはグロいというかエゴイズム満載の人間味溢れすぎる感じが、綺麗な物語にできちゃった宝塚の演出の人がすごい
    ジーナおばさんがかなり 大活躍でしかも 政治的にかなり 活躍されていて スタンダール は元々 政治の話も好きだなっていうのはあるんですけど その面が宝塚 より強調されてるんだなと思いました
    そして スタンダールはフランス人だからなのか イタリアを舞台にして書いてるのにイタリア人をなんかちょっとだけ見下したかのような表現がありますね。 でも フランス人にはできないような愚直さがあるみたいな変な褒め方 なんです。なぜ素直に イタリア人の 感情豊かさが羨ましいと書けないのかしら?

  • 難しい。話がごちゃごちゃとしている。登場人物が特にややこしすぎる。

    要は、若い貴族ファブリスのドタバタ劇といった感じ。ヴァーテルローに参戦したり、公爵夫人とは友情の恋だと証明するために、見かけた人に恋してみたり、公爵夫人は夫人でお城の生活に退屈したら楽しみながら新たな恋をしたりと、何かと忙しいお話。

    レ・ミゼラブルのような話のワクワク感やハラハラ感がまだない。ただ読んでいるだけで上巻が終わってしまった。せっかく出世街道まっしぐらのファブリスはなぜこうも突拍子もない事ばかりしてしまうのか少し呆れつつも、それなり楽しそうだと思いながら読んでいる。下巻でどうなるか次第かな。

  • 読み始めは誰の物語なのか分かりづらいのと歴史社会の背景の知識不足でなかなか楽しくならない。ファブリスと叔母が物語の中心でありことが分かりやっと話に乗れるようになった。しかし、つかみどころのない主人公だ。うぶな正義感や自覚なく人を傷つけるなど。成長譚なのかもしれないが、、、パルムの太公や大臣を巡ったやりとりは現代のサラリーマンと何ら変わるところがない。

  • 途中で挫折。
    翻訳がひどすぎるだろう。読めた人を尊敬する。新訳を望む。

    僧院における穏やかで哲学的な人生の物語を想像していたのだが、開けてみれば全く違った。何だか世間知らずの若者がよく分からない理由で勝手に戦争に参加して、怪我をして帰ってくるという感じ。帰ってきて母と叔母に会ったあたりで挫折した。特に冒頭の第一章などはまったく理解できていない。

  • 文学

  • 語り口が理屈っぽく見えてしまって、恋と決闘の部分しか印象に残らなくなってきた。主人公のファブリスみたいな自由奔放な人は好きだけど、面倒くさいことばっかりに関わっているような気もするなぁ・・・。

  • 【熊谷英人・選】
    言わずと知れた、19世紀を代表する小説。舞台はイタリアの小国だが、フランス革命後の政治的・精神的風土が見事に再現されている。そして、イタリアを愛するすべての人の聖典でもある。

  • 貴族と信仰と恋愛、面白いに決まってるやつ

  • 主人公がバカすぎる。自制心も用心もなく、ただ無鉄砲で、計画性がない。周囲に守られて成長しない。

  • フランス文学の古典。
    翻訳は大岡昇平。やや無骨な訳文だが、内容を考えると違和感はない。
    スタンダールは昔々に『赤と黒』を読んでそれっきりになっていたのだが、先にこっちを読めば良かったか……。

  • 1796年、ナポレオンのイタリア進行に従軍した著者が、動乱の中で徐々にナポリの文化に平常心を見出して行くストーリー。

    ヨーロッパという地続きの感覚がザラザラと、世界史で習ったフレームに色合いを与えてくれるような一冊。

  • 貴族のお坊ちゃんがナポレオンに感動して参戦。戦場でも恋でもそれなりの試練はあるけれど全て金で解決。
    全然共感できないまま下巻に突入です。

  • どうも新潮文庫版の翻訳は頭に入ってこなかった。岩波のほうが良かったです。

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著者プロフィール

スタンダール(本名アンリ―・ヘール)は、フランス革命からはじまるフランスの歴史的な激動時代を生き抜いた、フランスの代表的な作家。著書に「赤と黒」「パルムの僧院」「恋愛論」など。

「2016年 『ディズニープリンセス 「恋愛論」 Disney Princess Theory of Love』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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