赤と黒(上) (新潮文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (354ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784102008034

感想・レビュー・書評

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  • フランスの片田舎で、貧しい材木商の息子として生まれながら学問に優れ、ナポレオンに憧れて出世を狙う主人公ジュリヤン。出世の足がかりのために家庭教師として入った町長の家で人妻と恋に落ちたことが彼の人生を狂わせていく。スタンダールの最もよく知られた名作。

  • 今まで出会った本の中でも特に好きな本。
    野心的な青年ジュリヤンの人生。

  • 激しい野心を持った神学生の青年ジュリヤンの物語。
    上巻では主にレーナル家で家庭教師をしていた時期が綴られています。

    この頃はジュリヤンには激しい野心と偽善がありましたけれど、
    下巻と比べると本当に穏やかな時でしたね。
    此の時の愛人、レーナル夫人のお陰でしょう。
    レーナル夫人は穏やかで慎み深く良識深いです。
    読んでいてとても好感の持てる女性でした。
    彼女がずっと傍に居れば、ジュリヤンは自尊心に身を焦がす事も
    無かったのではないかと思ってしまいます。

  • フランス文学第2弾。
    スタンダールがこれを書いたとき、49歳だったそうな。
    にしちゃ、台詞がくさい

  • 初めてこの作品を読んだ時は、高校生。
    作品のボリュームや作品に描かれている歴史的背景に
    圧倒される、というか苦戦しながらも、内容が面白くて
    なんとか最後まで読んでしまった。

    この時自分が主人公ジュリヤン・ソレルに対して抱いた感想は
    「自分の野心達成のためには手段を選ばない、
    女の心を弄んだり、その愛を己の出世のために
    利用するひどいやつ」であり、野望ぎらぎらな彼に対し
    「最低男」のレッテルを心の中で貼っていた。
    不倫相手のレーナル夫人に対しては
    「利用されちゃったかわいそうな女性」
    といった同情すら覚えた。

    ところが2回目、20代の時に読んだ時は、
    そんな身勝手なジュリヤンの個性が魅力に変わった。
    「大いなる野心を持った、その心の冷たささえも
    魅力的なハンサムな青年」、
    そんな彼と恋に落ちるレーナル夫人の気持ちも
    わからなくはないような気がして・・・。
    彼が成功への階段を駆け上り、そしてそこから
    あっという間に転がり落ちた「華麗なる出世物語」に
    大いにわくわくしながら読んだ。

    そして3回目の今回。読み手の私は33歳。
    悲しいかな、自分が年を取ってしまったのか。
    貧しい百姓の子せがれ、ジュリヤンが英雄ナポレオンに憧れ、
    「いつか自分も!」と野心を持ち、色々と奮闘しながらも、
    身分の壁に苦しめられたり、いつの間にか誘惑した
    女性を本当に好きになってしまったり、
    野心と良心の板ばさみになり苦しみ悩む姿に
    彼の若さや人間づきあいの下手さというか不器用さを
    見てしまった気がする。

    読む年齢によって違った感想を抱き、長編であるにも関わらず、
    最後まで大いに楽しみながら読むことの出来る本作品は、
    それだけ内容の濃い名作と言えよう。

    19世紀に書かれた恋愛小説なのに、内容は今の日本の
    昼時のドラマの原作に取り上げられても
    おかしくないくらい濃厚な恋愛劇、そして登場人物に対する
    繊細な心理描写、訳者のわかりやすく、読みやすい訳が、
    現代にも十分楽しめる名作と通用する理由だろう。

    上巻のラストは、読み終えた後に
    「この後どうなるんだろう!」と
    すぐ後巻を手に取って読み始めたくなる位、勢いがある。

  • ナポレオンが失脚して王制が復活した後の1820年代を舞台に、ナポレオンに傾倒する青年ジュリヤン=ソレルが、その才気と美貌を武器に上流社会でのしあがっていく物語の上巻。
    とはいっても、この物語の本質は、ジュリヤンと由緒正しい貴族であるレーナル家の夫人(2人の子持ち)との純愛にあり、特に、とても子持ちとは思えない純粋なレーナル夫人と、都会に出て出世するという野心とレーナル夫人への思いとの葛藤に苦しむジュリヤンの心理描写は、序盤の見所だと思います。

  • 長年の愛読書。



  • 赤か黒かと聞かれたら、白と答えたくなるお年頃である。
    訳わかんないな、
    いやいや、ねぇ?




    始め買ったとき、かれこれ数年前になるが、題名からしてシェイクスピアの「オセロー」連想していた。
    「オセロー」自体は読んだ記憶はないが舞台か映画で見た記憶はある。
    だから読んでみて驚いた。
    だって全く違う。
    そりゃそうだって、私の思いこみの甚だしさを露呈してどうするんだって話。
    たいして持久力もなかったので当時は途中まで読んで放置していた。
    私の部屋にはそんな不運な本達が非常に多い。
    それが先日ブックオフでこの下巻が105円でたたき売りされているのを見て、読もうという気になった。
    ジュリアン・ソレルの華麗なる人生模様を、



    と、
    出だしまで書いて感想は下巻を読んでからじゃないと書けないので退散。
    途中までの感想だが、いつの時代も人は変わらないものである。
    進歩がないというか、ある意味、野心やひがみというのは普遍なものだな。
    世渡りはそこまでの美談にはなり得ないものである。
    しかし、今のような時代にこそ野心は鮮やかな人生への糧になりえるやもしれない。

  • ジュリヤン!!
    2828する笑

  • とても好き。ジュリヤン・ソレル。

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著者プロフィール

スタンダール(本名アンリ―・ヘール)は、フランス革命からはじまるフランスの歴史的な激動時代を生き抜いた、フランスの代表的な作家。著書に「赤と黒」「パルムの僧院」「恋愛論」など。

「2016年 『ディズニープリンセス 「恋愛論」 Disney Princess Theory of Love』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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