罪と罰〈上〉 (新潮文庫)

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  • / ISBN・EAN: 9784102010211

作品紹介・あらすじ

鋭敏な頭脳をもつ貧しい大学生ラスコーリニコフは、一つの微細な罪悪は百の善行に償われるという理論のもとに、強欲非道な高利貸の老婆を殺害し、その財産を有効に転用しようと企てるが、偶然その場に来合せたその妹まで殺してしまう。この予期しなかった第二の殺人が、ラスコーリニコフの心に重くのしかかり、彼は罪の意識におびえるみじめな自分を発見しなければならなかった。

感想・レビュー・書評

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  • 『罪と罰を読まない』を少し読んだだけで
    まんまと興味を惹かれてしまって読んでみた。

    150年以上前のロシア文学。
    いろいろと覚悟して読んだがまず、ロシア人の本名の長さ、愛称などが入り混じっているところが大変だったが、この本を併読したので助かった…(汗)

    それ以外でも登場人物の心の葛藤など
    凄く細かく描いているので、
    覚悟はしていても大変なものに手を出してしまったかな…と
    読みにくい部分も感じたりしつつも、
    でも、しをんさん達の推理は合っているかな?とか、
    しをんさん達の付けた面白いあだ名で
    読めたこと等で難しく考えずに楽しめた。

    主人公のラスコーリニコフは鋭敏な頭脳を持つが
    極度に貧しくて学費や家賃にも困る大学生。
    一つの微細な罪悪は百の善行に償われるという理論のもとに強欲非道な高利貸しの老婆を殺害し
    予期しなかった第ニの殺人までしてしまう。
    この予期しなかった第二の殺人の方が彼の心に
    重くのしかかってくる心理描写がとても凄まじい。

    どうやって捕まってしまうのか、
    どうやって追い詰められるのかな…
    という心理戦、
    予審判事のポルフィーリーとの論戦など
    現代的ではないサスペンスとしても面白い。
    時代背景や宗教的にも文学的にも考えさせられる部分もある。
    小説というか演劇っぽく感じる、
    癖の強い登場人物達の一人語りや会話が
    長くて多い作品。
    下巻へ…

    • チーニャ、ピーナッツが好きさん
      は〜い(*^^*)♪
      は〜い(*^^*)♪
      2023/12/07
    • 土瓶さん
      「罪と罰を読まない」と同時に読みたくなるナイスレビューです。
      「罪と罰を読まない」と同時に読みたくなるナイスレビューです。
      2023/12/07
    • チーニャ、ピーナッツが好きさん
      土瓶さん、こんばんは(^^)♪
      ありがとうございます…♡
      「罪と罰を読まない」と同時読みしたのが良かったです〜(^^ゞ☆
      土瓶さん、こんばんは(^^)♪
      ありがとうございます…♡
      「罪と罰を読まない」と同時読みしたのが良かったです〜(^^ゞ☆
      2023/12/07
  • 初めてこの本を手に取ったのは5年ほど前
    マルメラードフの独白部分がとても屈折していて憂鬱になり挫折
    (この頃は「ああ、これは無理!」と感じた 今となっては彼のアクも作品に生かされていることがわかるのだが…)

    でもドストエフスキーはやはり一度は読んでみたいとまた思い再読
    ようやく海外旅行の長〜いフライトを利用して…(笑)

    マルメラードフを何とかクリアしたら、あれ?
    いけそう⁉︎

    おまけに内容は決して明るい話ではないのだが、なんだかおかしいのだ
    ん?
    面白いぞ…

    ヒトを騙したり、搾取したり、裏切ったり…
    まぁとにかくひどいことがたくさん出てくるのだが…
    それなのに何故かそんなにジメジメしてこない

    そして話が展開し出すともうあとは波に乗ってどんどん読み進められる

    誰もが挫折しかける登場人物の名前
    愛称も多くややこしく覚えづらいが登場人物自体は多くないのでなんとか(汗)
    そして登場人物たちが個性的でアクが強烈なので結構わかるものだ
    (紙に書いておくほうがわかりやすくておすすめだ)
    その個性たるや憎たらしいのも、鬱陶しい奴も、イライラさせる奴もたくさんいるのだが…
    (その代表が主人公である)
    あーら不思議
    だんだん愛おしくなってくる

    すっかりドストエフスキーの魅力にハマってしまいびっくり

    勝手なイメージしていたものとあまりにも違った
    タイトルから読みはじめまでは
    もっと重くて真面目な堅い内容かと…
    いえいえもっととっつきやすく親しみやすい小説でびっくりしてしまった
    拍子抜け
    肩の力を抜いて読めることに感激!



    この勢いで下巻へ

    • goya626さん
      「だんだん愛おしくなってくる」という感想に賛成!今は、ドストエフスキーを読もうという気力がとてもわきそうにはありませんが。
      「だんだん愛おしくなってくる」という感想に賛成!今は、ドストエフスキーを読もうという気力がとてもわきそうにはありませんが。
      2019/11/12
    • ハイジさん
      コメントありがとうございます!
      そうおっしゃらず、いつか是非読んでみてください(笑)
      ある意味パロディです。
      コメントありがとうございます!
      そうおっしゃらず、いつか是非読んでみてください(笑)
      ある意味パロディです。
      2019/11/12
  • 「少年少女世界名作全集」で読んだっきりとか、粗筋は知ってるけどでちゃんと読んだことないとか、自分の「死ぬまでに読まないとリスト」に載っている本が沢山あるのですが…そのなかの一つにやっと着手。

    ロシア文学を読む場合は、愛称と立場をある程度予測しておくと混乱しない。
    自己流ロシア名を覚える三原則。
     ①個人名+父称+苗字
     ②愛称や名前の縮小がある。ロジオン→ロージャ
     ③名前も苗字も、男性名と女性名がある。

    主人公一家。
     兄「ロジオン・ロマーヌイチ(ロマーンの息子)・ラスコーリニコフ(男性姓)」愛称ロージャ、
     妹「アヴドーチヤ・ロマーノヴナ(ロマーンの娘)・ラスコーリニコワ(女性姓)」、愛称ドゥーニャ
     母「プリーヘヤ・アレクサンドロブナ(アレクサンダーの娘)・ラスコーリニコワ(女性姓)」

    お互いの立場や年齢、関係性や親しさにより呼びかけが変わります。
     ロジオン・ロマーヌイチ→きちんとした呼びかけ
     ロージャ→愛称。親しい呼びかけ。
     ラスコーリニコフ→客観的な呼び方?作者は本文でこの名で書くことが多い。

    では登場人物も多いので、主人公一家以外の主要人物を書き出してみよう。

    マラメードフ一家
     セミョーン・ザハールイチ・マルメラードフ⇒飲んだくれ
     カテリーナ・イワーノヴナ・マルメラードワ⇒マルメラードフの妻。
     ソフィヤ・セミョーノヴナ・マルメラードワ (ソーニャ、ソーネチカ)⇒マルメラードフの娘。

    被害者姉妹
     アリョーナ・イワーノヴナ⇒高利貸しの老婆。
     リザヴェータ・イワーノヴナ⇒アリョーナの異母妹。

    警察関係
     ポルフィーリー・ペトローヴィチ⇒予審判事。

    友人知人など
     ドミートリィ・プロコーフィチ・ウラズミーヒン(通称ラズミーヒン)⇒ラスコーリニコフの大学時代の友人。

     アルカージイ・イワーノヴィチ・スヴィドリガイロフ⇒ドゥーニャが家庭教師として務めていた家の主人。私は彼の名前が憶えづらく、「ビーフストロガノフさん」と密かに呼んでいる(笑)

     ピョートル・ペトローヴィチ・ルージン⇒ドゥーニャの婚約者。

    よしこれでばっちり、さあ始めよう(笑)。


    貧しい元大学生ラスコーリニコフは高利貸しの老婆、アリョーナ・イワーノヴナへの殺人計画を胸に秘めています。

    ラスコーリニコフは「世の中には”凡人”と”非凡人”がいて、非凡人は自らの良心が法律を超えるのではないか」「殺人が発覚するのは犯人自らの行動のため。信念があれば発覚などしない」とかなんとかいう理論を持っています。
    貧乏のどん底でありながら変に誇り高く、不穏な心境いあるラスコーリニコフは、たまたま耳にした「一つの微細な罪悪は百の善行に償われる」「選ばれた非凡人は、新たな世の中の成長のためなら、社会道徳を踏み外す権利を持つ」という討論を聴いたり、翌日の晩高利貸しのアリョーナは1人っきりになると知り、
    やはり高利貸しアリョーナを殺し溜め込んだ金品を善い行いに使うならその方が良いだろう、との考えが頭から離れません。

    そして翌日の晩。
    ラスコーリニコフは、アリョーナ・イワーノヴナを訪ね、彼女に向かい斧を振るいます。
    しかしたまたま早く帰ってきた義妹のリザヴェータも殺さざるを得なくなり、ラスコーリニコフの心は乱れます。

    独自の理論と良心を唱えた殺人を実行しながらも、ラスコーリニコフはこの殺人をもって「善行は犯罪に勝るんだから、高利貸しを殺して遺産を善行に使うことは善」という理論を進めようとはしません。奪った金を使うことも施すこともせず石の下にひっそり埋めます。
    そしてただ熱に浮かされ町をうろつき、知人と揉めて、さらには自分が犯人だと仄めかすかのような態度をとります。
    …読む前のイメージでは、毅然として殺人に向い、貧しいながらも自分ながらのプライドと論理は揺らがないかと思っていたのですが、実際読んでみたらかなり揺らぎまくりでした。

    さて、このころラスコーリニコフの妹のドゥーニャには縁談が持ち上がっています。
    ドゥーニャは、家政婦として勤めていた家の主人、アルカージイ・イワーノヴィチ・スヴィドリガイロフに言い寄られていたことで悪い噂を流されましたが、その誤解も解けて貞淑で賢い娘、として評価を挙げていたのです。

    そこに目を付けたのが、ピョートル・ペトローヴィチ・ルージン。
    自分が貧しい身分から勤勉により地位向上してきたため、上流社会に参加しようとして、そのために貧しく評判がよく賢く、そして自分より立場が低い、一生自分に頭が当たらず自分を立てる娘と結婚しようとしたのです。
    …えーっといまでいう「モラハラ亭主」というか、封建社会の小説だとこういう人物はかなり多いな。。貧しい家の娘には断ったら一家ともに生きられないので、断るすべも無し。(しかしいまでも「うちの旦那がそのタイプ!」と答える奥さん衆は結構いるような気がするが(苦笑))

    ドゥーニャは、自分たちの母、プリーヘヤ・アレクサンドロブナと、共にラスコーリニコフを訪ねます。
    ラスコーリニコフには、学生仲間で同じく貧しいが面倒見のいいラズミーヒンをはじめとする友人知人がいて、彼らが集っているところに妹の求婚者、ルージンが現れます。
    ラスコーリニコフ達と、ルージンは、会ったとたんに激しく反発しあい、縁談は破断に向かいます。

    さて、街を彷徨うラスコーリニコフは、酔っぱらいのセミョーン・ザハールイチ・マルメラードフが馬車に轢かれて絶命する場所に居合わせます。
    このマルメラードフとは、ラスコーリニコフは殺人の前に出会っていたのです。
    貧困のどん底でも酒に負けて家族を顧みず、まだ若い娘のソーニャが娼婦になってまで家族を養おうとするその金さえも呑んでしまいます。
    マルメラードフの死に立ち合い、ソーニャとの邂逅により、彷徨っていたラスコーリニコフの精神は新たな光を見出したような状態に。

    …子供のころ「小学館世界名作全集」ではソーニャは「貧しい娘さん」だったが、元は「娼婦」…ってそりゃそうだよね。。
    この子供向けの名作全集で読んで覚えているのはソーニャの「あなたが汚した大地にキスを」で、道に跪くラスコーリニコフの挿絵。まあこの場面は後半だろう。

    さて、上巻終盤では、ラズミーヒンの遠縁である予審判事ポルフィーリー・ペトローヴィチと、ラスコーリニコフの心理戦第1弾。
    犯罪論、精神論を繰り広げて互いの手の内を探る二人。

    この殺人の顛末は、ラスコーリニコフの彷徨う精神の行き着く先は…

    ***
    とりあえずのまとめ。
    ロージャくん、そういうの鬱っていうんじゃないかい、とりあえず朝起きて飯食って働いて寝ろ!!とちょっと思った…。

    ペテルブルグの下級貧困者の生活は匂いたつ様相。
    自力ではどうにもならない生活を送るしかない人たちは、神への信心や自分の良心の在り方、お互いの支え合い(借金踏み倒し合い)などで、「御心のまま」に生きようとしています。

    ポルフィーリー・ペトローヴィチとの心理戦や、終盤に登場した思わせぶりな町人の存在は、面白いことが始まった!と続きへの期待が増しました。

    下巻。
    https://booklog.jp/users/junsuido/archives/1/410201022X

    • yamaitsuさん
      淳水堂さんこんにちは(^^)/

      私もやっと罪と罰に着手しました!登場人物の名前忘れたときは時々ここの淳水堂さんの人物紹介参照させてもら...
      淳水堂さんこんにちは(^^)/

      私もやっと罪と罰に着手しました!登場人物の名前忘れたときは時々ここの淳水堂さんの人物紹介参照させてもらいました。
      ありがとうございます!
      やっぱりある程度予備知識がないと、まず登場人物名で躓いちゃいますよね(-_-;)
      読み始めれば俄然面白いのですが・・・

      ロージャくん本当ウツすぎて、朝起きて顔洗って働きにいけ!と何度も思いました(笑)
      2019/07/31
  • 第一章
    貧困に苦しむ主人公は、廃頽的な生活の中、強欲な金利貸しの老婆殺害しその資産を社会に有効な活用をしようと計画、実行する。予定外にその妹も殺害してしまう。感情は昂るが、冷静な大罪をおかす。
    第二章
    犯した罪の発覚への恐れから、精神的に不安定となり、体調を崩し、犯行を仄めかすような行動もとる。酔漢の知人の事故に遭遇し、その哀れな娘と知り合う。
    第三章
    元々の性格でもあるが、精神的不安定さも加わり、心配してくれる、母や妹、友人らをも受け入れない。自身の能力に偏愛している。
    そして、予審判事と彼の発表された論文「非凡人は、人類の救いになるなら法律を踏み越える権利を持つ」という思想から、スリリングな口論となる。

    市井の貧しさ、アルコールへの依存度の高さ、社会主義制度への不満とか?上巻は、社会全般に反抗的な主人公の、現実と理想の落差というような感じでしょうか。


    登場人物の会話が多くて、多くて。
    この作品は、著者がお金が無くて、長編多作が必要で、口頭筆記させたとか。

    • 松子さん
      おびさーん!おつかれさまでっす(^^)
      ラスボス2つのうちの1つですね。
      おびさんの感想、ゴールまであと少し!とワクワクしながら読みました。...
      おびさーん!おつかれさまでっす(^^)
      ラスボス2つのうちの1つですね。
      おびさんの感想、ゴールまであと少し!とワクワクしながら読みました。
      『読まずには死ねませんから!』との言葉がとっても格好良かったです!
      2022/03/16
    • おびのりさん
      お疲れ様です。
      ちょっと前に、『読者は荒野だ』みたいな本があって、そうなのか?って思ったけども。
      読んでも読んでも開拓終わらないからねえ、荒...
      お疲れ様です。
      ちょっと前に、『読者は荒野だ』みたいな本があって、そうなのか?って思ったけども。
      読んでも読んでも開拓終わらないからねえ、荒野だわ。
      100冊沼も、もう少し。
      2022/03/16
    • 松子さん
      荒野…、おびさん、ガンマンでしたか!笑
      新潮文庫100冊沼、おそるべしです
      でも、いつかはまってみたい!(^^)
      荒野…、おびさん、ガンマンでしたか!笑
      新潮文庫100冊沼、おそるべしです
      でも、いつかはまってみたい!(^^)
      2022/03/16
  • 人名がややこしい。
    主人公の妹アヴドーチャ・ロマーノヴナ・ラスコーリニコフは、愛称の「ドゥーニャ」以外に「ドゥーネチカ」「アヴドーチャ・ロマーノヴナ」と呼ばれる。
    登場人物全員がこんな調子なので「この名前は誰?」と混乱し、名前に気を取られている間にストーリーを忘れてしまいがち……
    おすすめは、ネット検索などで人名対照表を準備して、確認しながら読むことですね。

  • 今年の新潮100冊②

    いきなり酔っぱらいに絡まれて 長々と身上話を読まされることになったときは どうしようかと思ったが、母からの手紙くらいからスルスル読めた。
    名前迷子にさえ 気をつければ、難解そうにみえてむしろ面白く読める。
    (急に名前が明かされたザミョートフが一体誰なのか確信がもてず、長いことページをいったり来たりした)

    ラスコーリニコフが老婆を殺したのは、彼なりに崇高な理由があったからかもしれないが、リザヴェータまで手にかけたのは ただの保身。
    罪を犯す前から苦しみに苛まれ、人並み以上の慈悲心をもつ彼は、立派な「凡人」。
    上巻のうちに自殺するんじゃないかと危ぶんでいたけれど、途中 いきなり生きる活力がみなぎりだして驚いた。
    純粋無垢なソーニャの力なのか。

    彼は最終的には病死とかしそう。
    リアル悪夢をみすぎだし、気を失いすぎ。
    考えていることや やることがいきなりバカになって、それに対して一人ツッコミしてたりして、かなり面白い人間なんだけど。

    そしてわたしは、知らず知らずナーバスになっているのか、妹ドゥーネチカの結婚話に特別 心惹かれた。
    「あのひとがわたしの人格を認めて、尊敬してくれるという確信がなかったら、わたしは結婚しない。
    あのひとを尊敬できるということが、確実に信じられなかったら、わたしは結婚しない」
    相手を尊敬できるかどうかって、その人との関係性の持続にかかわる かなり重要な感情だと思う。
    尊敬できるかは、信じる信じないではなく、今現在できるかできないかなので、ドゥーネチカは絶対にルージン氏と結婚しないほうがいい(笑)
    ルージン氏の言うことではなく、行動をみれば、彼がドゥーネチカを大事にしていないことは明白。
    妹の結婚をバッサリ反対する兄の愛に、なにやら感動した。
    ラズミーヒンの好感度も、急上昇した。
    彼女のためなら、彼はこれから何でもやるのでは?
    というか、実際にやってるし。
    こーいう人と結婚しなさい。

  • 下巻に纏めて投稿。

  • 登場人物一人ひとりに固有の価値観や性格が与えられていて、物語に奥行きがある。
    自分の行動が正しいと思うなら、何故主人公は自分の犯行を隠そうとするのだろう...?
    現在の世の中においては認められないことだとわかっているからだろうか。
    初めの方は名前が覚えられなくてうまくストーリーをつかめなかったので、もう一度読み返したい。

  • 極悪非道な高利貸の老婆を◯害するまで100ページかかった小説。
    読み終えるまでおよそ1年。その間にいろんなことがありました。

  • まず、この本を今から読もうとしているあなたへアドバイスがあります。
    全てを理解しようとするのは諦めて下さい。

    この本の何が難しいって、まず無理やり翻訳しているから遠回しな表現の連続にうんざりしてしまうこと、そして何より登場人物が全く覚えられないことです。そもそもの名前が長いのに、あだ名とかで呼び合うからもうわけわかめです。

    「いま誰が誰と喋ってるの?」

    この疑問が幾度となく襲ってきます。

    つらなる長文の一言一句を理解しようとすると、挫折してしまいます。
    でも大丈夫です。なんとなく話はわかります。きちんと読まないと自分が情けなくなると思いますが、後半になると徐々に話がわかってきますし慣れてきます。

    名作と呼ばれるだけあってやはり話はおもしろいです。が、登場人物の誰一人として感情移入できないのでやはり辛くはあります。

    前半を読んでいるとあれだけ読むのをやめたくなったのに、読み終わった今は「下も読んでみようかな」と思えています。

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著者プロフィール

(Fyodor Mikhaylovich Dostoevskiy)1821年モスクワ生まれ。19世紀ロシアを代表する作家。主な長篇に『カラマーゾフの兄弟』『罪と罰』『悪霊』『未成年』があり、『白痴』とともに5大小説とされる。ほかに『地下室の手記』『死の家の記録』など。

「2010年 『白痴 3』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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