ファウスト(一) (新潮文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (381ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784102015032

感想・レビュー・書評

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  • グレートヒェンが踏んだり蹴ったりな結末になるんだけど、それもこれもファウストに出会ったがためであったというのが第一部なのかな…要するに。なんとなく心に残った言葉-「何がなんでも自説を通そうとして、一つのことだけをいっていれば、そいつが勝つに決まっているのだ」(ファウストがメフィストーフェレスに対して)

  • 「善い人間は、暗い衝動に駆われても、正道を忘れるということはないものなのだ、と。」

    世界で一番面白い本と聞いていたので、いつ読もうかずっと迷っていた本。戯曲なので、セリフだけで話が進む。なので、時間の流れを掴むのが難しかった。

    この本は確かに面白い。とても面白い。ゲーテが60年かけて作っているのだから、そこに凝縮された何かがある。

    マルガレーテの兄のセリフは、真に迫るものがある。

  • 全編が詩のように美しく、日本語もこなれていてすらすらと読める。グレートヒェンの悲劇が痛ましく、錯乱した彼女の言葉は胸をつく。
    (2015.6)

  • 精神分析はユダヤ人を起源とする、ということと同等以上に、ドイツ語圏が起源であることを考えてみたい。
    大ゲーテによる形而上学と自然科学の総合がそこにある。あるいは情熱と理性の格闘と捉えてみてもいいかもしれない。
    抑圧とその対処、ときには爆発。
    そんなふうにフロイトはニーチェに繋がる。
    ファウストは啓蒙時代の理性にたいする愛と狂気の文学だが、このヴァリエーションの反復に、例えばわたしは、グレート・ギャッビーのことを想った。
    希求されたのは酬いや救済ではない。
    「とまれ、お前はいかにも美しい」……

  • まどマギのモチーフ説につられて読了。堅苦しい作品と覚悟したけど、案外さくさく読めた。知識を究め過ぎて世の中が退屈になった男が、刺激を求めて悪魔と契約する話。悪魔メフィストフェレスがどこかお茶目で憎めないキャラ。西洋の教養なしでは難解な部分があるけど、ファンタジー作品として楽しめるね。

  • もう何年間積ん読してたのか分からないけれどもついに読んだ、読んでみたらもう一気に読んでしまって、あのつまらない自己啓発サイト読んで怠惰に過ごした土曜日たちはほんとに可哀想だけどたんなる無駄でしかなかったなと思った。


    いまいち頑張りきれなかったなとおもっている真面目学生の心にズキズキくる作品!(というより私にズキズキきた)以下、もうねむいから箇条書き。

    ・しょっぱなから、「大衆娯楽を書くことを求められているけれども芸術そのものを書きつづけたい」、みたいな詩人が出てくる。

    ・ワーグネル(学者でもある主人公の弟子、アホ)がアホすぎて哀しい。「私もこれまでに学問に精を出して参りまして、/かなりいろいろと知ってはおりますが、何もかも全部知りたいのでございます。」→ファウスト「いつも埒もないことに係わり合い、/がつがつと宝を掘り出そうとあせって、/さて、蚯蚓を見つけて悦んでいるのだから。」

    ・聖書の「はじめにことばありき」の翻訳

    ・マルガレーテの耳飾り、ヴォイツェックのマリーを思い出す。関連あるだろ!

    ・宗教を信じているか?

    ・気が狂ったマルガレーテの可愛さ

    うーん。最近ゲスい気分だからゲスい感じでしかとらえられませんでした。

    ファウストよみおわったらまたビュヒナー読もっと。

  • ズブズブと悪に染まっていくファウスト、関わった人々がどんどん不幸になっていく。中途半端な部分は2部で回収されていると思いたい。思ったよりもずっと楽しめた、というと多少不謹慎か。悪魔との契約なんてキリスト教的にはどういう捉え方をされたんだろう。

  • 何が起こっているのかよく分からなかった
    以後、演劇形式の本は読まないようにするべきなのかもしれない

  • 綺羅星のような戯曲。構成も素晴らしい。メフィストフェレスになりたくなってしまった。高校生の時には挫折した作品。ドイツ文学の最高峰では。

  • Amazon、¥288.

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著者プロフィール

ゲーテ

Johann Wolfgang Goethe 一七四九―一八三二年。ドイツのフランクフルト・アム・マインに生まれる。ドイツを代表する詩人、劇作家、小説家。また、色彩論、動植物形態学、鉱物学などの自然研究にも従事、さらにワイマール公国の宮廷と政治、行政に深く関わる。小説の代表作に『若きウェルテルの悩み』『ヴィルヘルム・マイスターの修業時代』など。

「2019年 『ファウスト 悲劇第二部』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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