ゲーテ詩集 (新潮文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (243ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784102015056

感想・レビュー・書評

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  • ゲーテの叙事詩集。哀愁漂う作品から心が熱くなるような作品まで多様な作品が収録されている。前半はロマンスを描いた詩が多く、後半になるにつれて人生の戒めになるような詩が多くなる。
    この本の中で気に入った詩が二つある。

    •いや遠くさまよい出でんとするか。見よ、善きことはまことに近きあり。幸福をとらえる術を知れ、幸福は常に手近にあれば。

    •つつましき願いよ、友のことばよ、この小さき本の中に生き続けよ!

    二つ目の詩はこの本の最後の詩なのだが、本当に洒落た締め方だと思った。この願いの通りゲーテの言葉は生き続けている。これは18〜19世紀頃の詩なのだが全く色褪せていない。むしろ優れた言葉選びが言葉を鮮やかにしているようにも思える。このような優れた詩を忘れずにいたい、もしも忘れずにいたらそれは自分の中で生き続けているようなものだろう。

  • 詩は萩原朔太郎と高村光太郎くらいしか合わない・・・というかさっぱり分からなかったのですが、なかなかどうしてちょくちょくピンとくるものがありました。
    かなり恋にのめり込むタイプの男性だったようですね。恋の詩が多い。
    そしてそういうのはことごとく私に合わない。
    あ!でも胸張ってるシングルマザーの詩は良かったです。

    結局、詩ってフィーリングが合うかどうかの気がする。
    ランボーとか中原中也とか、ああいう繊細さの極致みたいなんサッパリ分からんもん。

    09.11.05

  • ・耳ある者は聞くべし、金ある者は使うべし。

    ・私は知っている、自分のものだといえるのは、自由自在に自分の心から流れ出て来る思想と、自分に好意を持つ運命が底の底まで味わわしてくれる幸福な瞬間々々だけだ。

    ・気もちよい生活を作ろうと思ったら、済んだことをくよくよせぬこと、めったに腹を立てぬこと、いつも現在を楽しむこと、とりわけ、人を憎まぬこと、未来を神にまかせること。

  • 冒頭「可憐なる小さき歌よ」
    末尾「この小さき本の中に生き続けよ!」

    2020年は頑張ってゲーテを読もう!と決めてちょっとずつ読んだものの、結局最後のこの『ゲーテ詩集』を読み終わったのは2021年になってしまった。

    よくわからないものもあったけど、やっぱり恋愛に関するものが多いし、人類全体に通ずるものも多い。ゲーテの人への愛情・情熱・知性が伝わってくる。

    十分味わえたかどうかよくわからないけど、ちょっと賢くなった気分になれた。

  • ゲーテ好き! 感傷的になった時の言葉遣いが綺麗だから。

    自分が恋してる時に読んだらすごくロマンチックだろうな。 ゲーテは最期まで、驚く程のロリコンだったらしいけど、彼の衰えない愛と情動の言葉は、自分も恋をしてたらずっと触れてたくなっちゃうね。

  •  ゲーテの名前は知っていましたが、作品はよく知らなかったので、この機会に、頑張って読んでみてよかったです。

     昭和40年3月30日30刷

     死の半月前の作品。

     つつましき願いよ、友のことばよ、
    この小さき本の中に生き続けよ!

     よかった。現代にも生き続けてます。

  • 言葉の選び方が天才。
    前半は恋の歌が多い。
    私は後半のが好き。

  • 訳が古典的でたまに理解できないものがありました。
    やっぱり詩はその国の言葉で鑑賞するのが一番いいのかなぁなんて思います。

    それでもやっぱり独創的な雰囲気で楽しめました。

    魔王はゲーテの詩だったんだ..。

  •  「私がおまえを愛しているかどうか、私は知らない」と始まる歌がとても共感できた。「独り者と小川」というような物語形式の詩は、あまり読まないがこの詩を読んで良い雰囲気だなと感じた。「心やさしき人々に」という詩は、読んでみて力強さと、詠う上での感受性の美しさに惹かれて、自分が詩を書いていく上だけでなく、生きる上での力強い心構えの指針となるように感じた。
     ゲーテの詩は正直言って、魔王ぐらいしか知らなかったけれどこれを読んでみて非常に気に入ったので、またもう一度読めるなら呼んでみようと思う。

  • まさかゲーテを必要とするとはね・・・小学生の頃には想像もできなかったね。

    ほんとにほんとに心の底からあふれ出てくる感情と思想こそが、
    たったひとつ、自分のものだっていう言葉、
    なんでかわかんないけど涙でたんだよねー。
    とかいいながら、理由、なんとなくわかる気がするけど。

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著者プロフィール

ゲーテ

Johann Wolfgang Goethe 一七四九―一八三二年。ドイツのフランクフルト・アム・マインに生まれる。ドイツを代表する詩人、劇作家、小説家。また、色彩論、動植物形態学、鉱物学などの自然研究にも従事、さらにワイマール公国の宮廷と政治、行政に深く関わる。小説の代表作に『若きウェルテルの悩み』『ヴィルヘルム・マイスターの修業時代』など。

「2019年 『ファウスト 悲劇第二部』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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