ハムレット (新潮文庫)

制作 : William Shakespeare  福田 恒存 
  • 新潮社
3.56
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本棚登録 : 3506
レビュー : 271
  • Amazon.co.jp ・本 (284ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784102020036

作品紹介・あらすじ

城に現われた父王の亡霊から、その死因が叔父の計略によるものであるという事実を告げられたデンマークの王子ハムレットは、固い復讐を誓う。道徳的で内向的な彼は、日夜狂気を装い懐疑の憂悶に悩みつつ、ついに復讐を遂げるが自らも毒刃に倒れる-。恋人の変貌に狂死する美しいオフィーリアとの悲恋を織りこみ、数々の名セリフを残したシェイクスピア悲劇の最高傑作である。

感想・レビュー・書評

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  • かなり前に読みました。何となく、、なんか有名だし、あのセリフあるし。で読み始めたのですが、クセになる独特な言い回しは全然古くなくて、逆に新しく新鮮でぐいぐい引き込まれました。
    最後の決闘のシーンは手に汗握るほど。毒を付けた剣が入れ替わったとき、思わず、あっ!と声を漏らしてしまいました。
    いまでもオリンピックでフェンシングの試合を見るたびにハムレットを思い出します。

  • シェイクスピア四大悲劇、三作目は「ハムレット」。

    父王の亡霊を見たことによって、父の死は叔父の策略によるものだったとわかった王子ハムレット。
    叔父への復讐に取り憑かれたハムレットは、狂気を装い遂には思いを果たす。

    避けてきたシェイクスピアを読むようになって、思っていたよりも読みやすく愉しめることがわかった。そんな中で、「ハムレット」が最も面白く読めた。

    何がどう面白いのかと訊かれたら、ここがこうだからとスパッとは言えない。
    ただ、シェイクスピア悲劇はいつも、ああ、なんでそこでそうしちゃうかなあ、という読んでいてもどかしくなってくるような行き違いのようなものが多く、そこがつい引き込まれて面白い。などというフワッとした感想になってしまう。

    有名な台詞『生きるべきか死ぬべきか、それが問題だ』というものは、違う翻訳だったらしく、読んだ「ハムレット」では、『生か死かそれが問題だ』となっていた。
    この台詞は結構サラッと出てくる。シェイクスピア作品の有名な台詞は、思ったよりもさりげなく使われる。
    『尼寺へ行け』という台詞も何処かで見たけれど、それも「ハムレット」だったのだとわかった。
    有名な台詞がどの場面で、どのように使われるのかもシェイクスピア作品を読む愉しみのひとつかもしれない。

    宰相ポローニアスが息子にかける言葉が良かった。

    腹に思うても、口には出さぬこと、突飛な考えは実行にうつさぬこと。つきあいは親しんでなれず、それがなにより。が、こいつはと思った友だちは、鎖で縛りつけても離すな。(P34)

    どんなひとの話も聞いてやれ。だが、おのれのことをむやみに話すではない。他人の意見には耳を貸し、自分の判断はさしひかえること。(P34)

    金は借りてもいけず、貸してもいけずと。貸せば、金を失い、あわせて友をも失う。借りれば、倹約がばからしゅうなるというもの。(P34)

    いちばん大事なことはな、己れに忠実なれ、この一事を守れば、あとは夜が日につづくごとく、万事自然に流れだし、他人にたいしても、いやでも忠実にならざるをえなくなる。(P34)

    なるほどと思いながら、最後の「リア王」はどんな物語なのだろうと期待する。

    • アテナイエさん
      jhmさんの4大悲劇レビューを楽しく拝見しています。シェイクスピアは奥が深くて流暢で言葉が易しくてほんとに面白いですね。当時の舞台ではどんな...
      jhmさんの4大悲劇レビューを楽しく拝見しています。シェイクスピアは奥が深くて流暢で言葉が易しくてほんとに面白いですね。当時の舞台ではどんなに面白かっただろうと想像するとさらにわくわくします。
       ポローニアスの息子可愛さに垂れるなが~いなが~いお説教がほのぼのしています。いちいちもっともだと感心して、独り頷いているうちに「論語」を読んでいる気分になってきて笑ってしまいました。「リア王」のレビューも楽しみにしていますね♪
      2017/04/15
    • jhmさん
      こんばんは。アテナイエさん。

      シェイクスピアは小難しい台詞の多いなんだかよくわからない作品なのだろう、と勝手に思っていました。
      文章...
      こんばんは。アテナイエさん。

      シェイクスピアは小難しい台詞の多いなんだかよくわからない作品なのだろう、と勝手に思っていました。
      文章は平易だし物語もシンプルで読みやすさに驚きです。
      最近ようやく海外作品も混乱せずに読めるようになってきて嬉しいです。
      アテナイエさんが読まれていりような難解そうな作品は、わたしの読解力では無理そうですが、読める本が増えて困るというのは楽しいものですね。
      シェイクスピアはとりあえず四大悲劇くらいはと思って読んでいますが、「ヴェニスの商人」か「アントニーとクレオパトラ」あたも挑戦してみたくなってきました。
      2017/04/16
  • シェークスピアならこのあたりから読むのがいいかなと思い読んでみました。
    以前、ロックオペラになったものをテレビで見たことがあったので何となく知っているストーリーで、私でもちゃんと読めました。
    意外と面白いです。

  • デンマークの先王の息子ハムレットは、夜な夜な城に現れる父王の亡霊から、その死因が叔父である現王の計略によるものであるときき、固く復讐を誓う。ハムレットは復讐を本当に実行に移すべきかどうか迷いながらも、狂気を装って機会を窺う。そして王の策略で仕組まれた剣術試合の場で、ついに王を討ち復讐を果たすものの、自らも毒刃に倒れる。

    物語のはじめでは「生か、死か、それが疑問だ、どちらが男らしい生きかたか」と煩悶していた頼りない一青年が、謀略や恋人オフィーリアの死を経験して、最後には「一羽の雀が落ちるのも神の摂理。来たるべきものは、いま来なくとも、いずれは来る―いま来れば、あとには来ない―あとに来なければ、いま来るだけのこと―肝腎なのは覚悟だ。いつ死んだらいいか、そんなことは考えてみたところで、誰にもわかりはすまい。所詮、あなた(=神)まかせさ。」と、腹の据わった立派な主人公へと変貌を遂げ、悲劇が完成する。青年の暗い熱情と極限状況下での成長を描く壮絶な傑作。

  • 言わずと知れたシェークスピアの名作。大人になってからじっくりと読んだのは初めてかもしれない。学生のころは良く分からなかったけど、今は何となく・・・分かるかも・・・。

    この時代の戯曲なので、「あー、面白かった!」という訳にはいかないけど、登場人物の心情を想像するのが面白いのかもしれない。オフィーリアの心情とか彼女の視点から描いてみたらとか、かなり想像力をかきたてられる。

    シェークスピアは大人の教養として読んでおくべきだろうけど、読書の楽しみとしては・・・まあ、それなりかなぁ・・・

  • 悲劇性や展開の早さはギリシャ悲劇の方が凄いと感じましたが、セリフのインパクトは圧倒的でした

    たたみかけるような 会話のやりとりは 圧倒されます

  • 2017.12.20 読了

  • 主人公ハムレットの破滅的な言動に引き込まれた。独特の鋭いアイロニーが痛快。

    「死んでいる人間同様の、こんなのろまを殺すとは」(p107)

    「本当に短うございますこと」「女の恋のように」(p111)

    「なるほど、この堕落しきった世のなかでは、美徳が悪徳の許しを乞い、あまつさえ、辞を低うしてその顔色をうかがいながら、事をなさねばならぬらしい」(p138)

    ポローニアスとギルデンスターンとローゼンクランツを殺した後の自己正当化の理屈が無双すぎて笑える。

    「これも運命とあきらめろ。やっとわかったろうな。あまりちゃかちゃかすると危ない目にあうのだ」(p132)

    「身から出た錆、追従者にふさわしい最期さ。ああいう小人ばらの出る幕ではない。大物がたがいに鎬を削って斬りあっている間に、首を出すなど無法きわまる話だ」(p198)

  • ポローニアス「ハムレット様、なにをお読みで?」

    ハムレット「言葉だ、言葉、言葉。」

  • シェイクスピアの四大悲劇のうちの一つ。戯曲(劇の台本のような感じ)というスタイルで書かれていて、基本的にはセリフが続き、たまに機械的な場面描写もカッコ書きで入る。最初は読み辛いかと思っていたが、最初の数ページでグイグイとこの世界へ引き込まれる。

    悲劇というものは初めて読んだ。
    悲しみに包まれるのかと思っていたのだが、予想していた悲愴感とは違い、「えっ?」とか、「マジか」というような展開によって話が進んで行き、逆らえない運命的なものに支配されて悲劇的なクライマックスに至る。

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