マクベス (新潮文庫)

制作 : 福田 恒存 
  • 新潮社 (1969年9月2日発売)
3.47
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  • レビュー :161
  • Amazon.co.jp ・本 (162ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784102020074

マクベス (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 初めてシェイクスピアを全部読んでみた。
    独特の言い回しが難しかったけど、人間の本質、さがを描いてるんだろうと思う。
    まだ「マクベス」は短かったからすぐ読めたけど、もっと長かったら途中で挫折してただろうな。
    今回は野村萬斎さんの舞台「マクベス」を観に行くのに予習として読んでおこうと思った。
    舞台の方はすごく、すごく面白かったし、圧倒された。

  • スコットランドの武将マクベスは荒野で出会った3人の魔女のうちの1人が唱えた「スコットランドの王になる」という謎めいた預言に心囚われる。他の預言が次々と当たり、マクベス夫人からも背中を押され、ついに自分の手でスコットランド王ダンカンを自らの手で下してしまう。

    シェイクスピアの4大悲劇の1つ。
    小説として読むと色々と突飛な場面もありますが、第三者の声に引っ張られるように、自分の意思とは別の行動を移してしまう人間の心の脆さがよく表現された作品です。
    ある罪を隠すために新たな罪を重ねながらも罪の意識に苛まれるマクベス、怯える夫を気丈に支えつつじわじわと心が闇に覆い尽くされていたマクベス夫人。
    時代を越えても変わらない、人間の負の真理がそこにあります。
    魔女による預言に期待し、怯え、翻弄されたマクベスの最期は、恐怖よりも解放の安堵だったかもしれません。
    実際に戯曲も観てみたくなります。

  • 綺麗は汚い 汚いは綺麗、さあ飛んでいこう霧の中、汚れた空をかいくぐり。魔女の言葉です。
    血みどろに汚れた中に人生の真実があり、それこそが人間の真実の物語だ。黒いものは白いのです。
    名声欲は誰にでもあり、悪いものではない。でもそれを肯定できるか?というとなかなか難しい。
    マクベスは名声を得たいがために人を殺した自分を許すことはできなかった、正として肯定できず、悪夢に悩まされ続けた。それもまた道徳律に基づく人間の姿だ。その拮抗こそがこの文学の醍醐味だと思う。自然律に支配されながらも人間社会の道徳律を飛び出した生き方もできない。そして最後の幕は血みどろで終わる・・・。
    素晴らしい文学です。

  •  悪いことはできないね。

     本当に悪いやつじゃなかったから、
     マクベスも奥さんも。
     だから気がふれちゃったのかもね。

     

  • 17世紀スコットランドを舞台にした戦国の下剋上物語。

    マクベスの人生の虚しさを嘆くセリフ。
    「人生はただ歩いている幻影にほかならない。やつれた役者がふんぞり返ったり、イライラしたりして自分の持ち時間を過ごすが、後には何もない」

  • Curses return upon the heads of those that curse. what for he did it? nah, one good turn deserves another, you know.

  • 初マクベス。福田恆存訳。訳者のマクベス論を読んでも深い背景が一瞬で判る筈もない。続きは安西徹雄訳を読んでから考えよう。小田島雄志先生、中野好夫先生が教えてくれるかも。

  • 『マクベス』は、スコットランドの武将マクベスが、心の奥底に抱いていた野望に気づき、その野望に従って次々に悪を重ねていく物語。人間の悪や罪、それに弱さやもろさを描き出す物語だとも言える。

    次々に悪を重ねるマクベスは、自分のやってしまったことにおびえ、震える弱さやもろさを持った人間でもあるが、それゆえに破滅へと突き進んでしまう。しかし、マクベスの抱く悪や罪、それに弱さやもろさは、わたしたちもまた大なり小なり抱えているものなのかもしれない。

    わたしたちもまた、心の奥底に秘めた野心や欲望、時にそれに突き動かされてしまって手痛い失敗をしてしまった経験のひとつやふたつはある。その意味では、わたしたちもまた、大なり小なりマクベス的なものを抱えているのだ。

  • 2017年11冊目。

    初シェイクスピア作品。
    予想をはるかに超えて素晴らしかった。
    現代小説でこんな言い回しがあったら引いてしまうだろうけど、
    劇の勢いの中では心揺さぶられる名言として強く響く言葉だらけ。

    「早く来い、目を蔽う夜の闇、情けにもろい昼の目を包んでくれ」

    こうして外的な要因に引っ張られなければ踏ん切れないマクベスのためらいの感覚が他人事ではなかった。

    「消えろ、消えろ、つかの間の燈し火!人の生涯は動きまわる影にすぎぬ。」

    でも結局、外的な動きだけに頼るということは、外的な光に作り出された影と同じ、その光が消えれば存在を失うことになる。
    光の有無にかかわらず存在する本体よりも、よっぽど儚い、とも感じる。

  • 邪な野心、運命と自由意志、あるいは血統へのコンプレックスなどを考えるときにヒントとなりそうな言葉が散りばめられている。訳者・福田恆存の解題もおもしろい。

    “男にふさわしいことなら、何でもやってのけよう、それも度が過ぎれば、もう男ではない、人間ではない” p34

    “王とは名ばかり、それもいつ自分の肩からずり落ちることか、巨人の衣裳を盗んで着用におよんだ小人なみじめさ” p117

    “心を押しつぶす重い危険な石をとりのぞき、胸も晴れ晴れと、人を甘美な忘卻の床に寝かしつける、そういう薬はないというのか?” p121

    “人の生涯は動きまわる影にすぎぬ。あわれな役者だ、ほんの自分の出場のときだけ、舞台の上で、みえを切ったり、喚いたり、そしてとどのつまりは消えてなくなる。白痴のおしゃべり同然、がやがやわやわや、すさまじいばかり、何のとりとめもありはせぬ” pp125-126

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