じゃじゃ馬ならし・空騒ぎ (新潮文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (383ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784102020098

感想・レビュー・書評

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  • シェイクスピアの喜劇の一つ。
    でも、ただのドタバタ劇というか、極端すぎて、個人的にはちょっと引く。。

  • 『空騒ぎ』、面白かったけどクローディオーはちょっと調子よすぎなんじゃないの、と怒りすら感じてしまいました(笑) アッサリ騙され、結婚式で公衆の面前で自分の花嫁を罵倒したせいで花嫁が死んでしまったと聞いてもケロッとした態度。そのくせ真実が分かったら手の平返してその相手と再び結婚…婚後のヒーローの生活が心配です。

  • シェイクスピアの初期の喜劇。
    いかにも試行錯誤を続けた感じ。じゃじゃ馬ならしの最初に出てくる酔っ払いの効果や空騒ぎの急激に変化する人間関係など、役者が自由に動いている感じはあんまりしない。一生懸命、筋を成り立たせようとしている感じ。
    そうではあるが、すでにことば遊び、目まぐるしいナンセンスの応報、ずれた人間関係のパーツとその解消、たくみな心理要因を活かした関係の色彩といった、今後シェイクスピア花開かせていく力の数々の萌芽はもう十分に感じられる。
    あまりのナンセンスの多さに、訳者は大変苦労されたのではないかと思うが、厳密な意味での訳ではなく、多少意味を損ねても、その勢いや快活さを壊さぬよう、苦心して配慮されたのだと思う。どこかの解題で言っていたが、書きことばではなく、それが話されることば、演じられることばであることをいつも信じて翻訳にあたっているから成せる。
    どちらの演目も従順な女性像という点から、あまり最近では好まれないタイトルのようであるが、裏を返せば、こうでもしなければ、男性は強がることさえ出来なかったのかもしれないし、演じる女性役者によっては、巧みに男性をたてるしたたかな女性というのも十二分にありうる。それをただ価値観にそぐわないという理由だけで上演しないのは非常にもったいない。あくまでどこまでいっても劇なのである。本気の剣幕でまくしたてあっても、どんなに従順飼いならそうとも、幕が閉じればそれが単なる空騒ぎだったと思い至る。
    このふたつの演目の成功のカギは、男性役者にかかっているとあったが、やはり、それも含めて、女性役者と男性役者の本気で遊びを演じるという点にあるのではないか。それがあるから、従順になったり、空騒ぎに過ぎないと知ったときの強力な感情の動きがうまれるのだと思う。

  •  二作品ともに喜劇作品で、悲劇作品のように血みどろな展開や人間の醜悪な部分の描写はとくになされていない。その為、両作品は人間の機知的な要素に注目するといい。とはいえ解説にもあるが、『じゃじゃ馬ならし』は習作時代つまり初期の作品であるためか、『から騒ぎ』と比べると、物語の完成度がやや落ちる。

  • 面白くはない。
    じゃじゃは分からなくもないが、から騒ぎは全然分からない。
    どちらも映画でも観たが、シェイクスピアのブルータス、お前もかの方が今どき。確かにリア充っぽいけど、きっと退屈を意味してる様な気もする。
    悲劇じゃないとこだけは、○。でも、つまらない。
    それは、平和?色々あってから、なんかいつも手にとって読んでしまう。自分の自分史のが大切で、でも、内容の下りを覚えてると、マストな幸せにありつけるのかもしれない。そんな、懐かしい話。

  • 喜劇2編。作られた年代に差があるようだが、「空騒ぎ」の方がストーリーが複雑でおもしろく感じた。「じゃじゃ馬ならし」の序劇に登場したスライがもう一度登場はするが、その後触れられなくなり、役割に疑問が残った。2024.1.21

  • 訳が分かりにくい、大学の課題で何周か読んだがすすんで読もうとは思えないようなつまらなさ。

  • もしかしてシェイクスピアって、従順な女そんな趣味じゃないのかな?! 機知に富んだ悪口言える女のほうが好きなんじゃないかな?! 解説をサラッと読んでたら「空騒ぎは、最初ヒーローとクローディオーをメインに書いてたんだけど、書きすすめるうちにベネディクトとベアトリスに興味を持ったのでは?」って書いてあってわかる〜〜〜と思いました。だってじゃじゃ馬ならしの変形版みたいな2人じゃん!

    じゃじゃ馬ならしは、恋愛というよりはスーパーパワハラバトルだったね。面白かったですが。

  • じゃじゃ馬ならし・空騒ぎ
    (和書)2009年03月20日 21:00
    1972 新潮社 シェイクスピア, 福田 恒存


    喜劇だけど人間の設定が入りくんでいるところが多くてシェイクスピアの作品の中では分かりにくい方だと思いました。

    人間の諸関係の吟味を可能にしてそれを覆してしまうのはやはり無条件的命令(マルクス)の姿勢を感じさせるものだと思いました。

  • 言葉遊びを使ったセリフがあるので、きちんと原語で読まないと本当の面白さはわからないのだろうな・・・

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著者プロフィール

1564-1616。イギリスの劇作家・詩人。悲劇喜劇史劇をふくむ36編の脚本と154編からなる14行詩(ソネット)を書いた。その作品の言語的豊かさ、演劇的世界観・人間像は現代においてもなお、魅力を放ち続けている。

「2019年 『ヘンリー五世 シェイクスピア全集30巻』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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