お気に召すまま (新潮文庫)

制作 : William Shakespeare  福田 恒存 
  • 新潮社
3.36
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本棚登録 : 573
レビュー : 49
  • Amazon.co.jp ・本 (194ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784102020128

作品紹介・あらすじ

弟に領地を奪われた公爵は、アーデンの森に移り住んでいる。公爵の娘ロザリンドは、叔父の娘シーリアと大の仲良しのため邸内にとどまっていたが、ついに追放される。男装したロザリンドは、シーリアとともに森に向ったが、一方、公爵の功臣の遺子オーランドーも、兄の迫害を逃れて森にやって来る…。幾組もの恋人たちが織りなすさまざまな恋を、明るい牧歌的雰囲気の中に描く。

感想・レビュー・書評

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  • 何がおもしろいのかわからん
    くどかんのほうがおもしろいじゃん・・・と思った
    現代にそぐわないのかなー
    古典でもおもしろいものはおもしろいと思うんだけど
    これ、どの辺がおもしろいのかわかんなかったなー
    キャラクターは個性的っちゃー個性的だけど
    あれ、こいつ最初こんなキャラだったっけ???ってなったり
    こいつの役どころは重要なのか?
    むしろいないほうがスッキリするのでは?ってなったり
    無理やり丸くおさめたなーという感じだった

    とりあえず最後まで読んだので星は2つ
    もう1冊シェイクスピアがひかえているが
    かなりハードルを低くしておこうと思う・・・

  • 「アーデンの森のロザリンド」を演奏するにあたり、読んでみました。
    曲だけを聞いていた頃は、絹のようなドレスをまとったロザリンドが靄の中、父を探しアーデンの森を彷徨う幻想的な情景を想像していました。

    原作を読んであれあれ?
    アーデンの森を目指したのは確かに追放された父がいるからという理由があったけれど、ロザリンドは男装しているし、一目惚れしてしまったオーランドーへの初めての恋で心は狂わんばかりだし・・・


    父を探して森を彷徨うというよりも、恋しい人を思って彷徨っているのはロザリンドの心だったのですね。

  • 「全世界が一つの舞台、そこでは男女を問わぬ、人間はすべて役者に過ぎない」
    All the world's a stage,
    And all the men and women merely players.
    (第2幕第7場より)
    本作は喜劇。これはその登場人物・ジェイキスのせりふ。戯曲の中にこのせりふですからなんだかメタ的な発言に思える。

  • 愛と憎しみ、乱れて最後は大団円!

    この登場人物の絡まり方と、収まるところに全部収まる感じがシェイクスピアだな、と。追放された公爵の娘ロザリンドが、男装した姿でオーランドーに、「私をロザリンドと思って口説いてみろ」みたいに言うなんて、なかなか倒錯している。しかも、シェイクスピアの時代では、男性の俳優が女装して女役をしながら、男装するということに。うーん。

    延々と皮肉めいた長セリフもシェイクスピア。恋愛に関する格言が次々と述べられる。四代悲劇みたいな名作感はないけど、楽しく読めたので、きっとあの時代でも楽しまれたのだろう。

  • まあ面白かった。
    ただ、当時の劇を本当に楽しむには、背景知識がないと無理かも。。

  • 1616年4月23日は、沙翁が死去した日といふことになつてゐます。即ち今年で没後400年といふ節目なのであります。
    仏文科に所属してゐながら、沙翁好きが高じて、大学の先生方には沙翁の話ばかりして不愉快な思ひをさせました。反省してをります。しかしそれほど沙翁は面白い。ここでは、人気の喜劇『お気に召すまま』の登場であります。

    『お気に召すまま』といへば、男装の麗人、ロザリンド。このヒロインは、追放された元公爵の娘ですが、追放した本人はその父の実の弟、フレデリックなる悪い奴。フレデリックの実娘シーリアと共に生活してゐました。ロザリンドとシーリアは仲良し。
    一方、ロザリンドと恋に落ちるオーランド―は、家長である長兄のオリヴァーから、亡父の正当なる遺産も与へられず、何かと冷遇されてゐます。それどころか、邪魔な存在だといふことて、スモウレスラーのチャンピオンと対戦させ、亡き者にしてしまはうと企むのです。この対戦、誰もがオーランド―の無残な敗戦を予想する中、勇敢にもチャンピオンに勝利するのであります。その際に、観戦してゐたロザリンドと相思相愛の一目惚れに陥るのでした......

    その後主要な登場人物は、それぞれの事情から、「アーデンの森」へ集結します。ここで繰り広げられる、ロザリンドとオーランド―の恋愛模様。二人の会話は恥かしいのですがね。しかもオーランド―は、ロザリンドの男装に気付かず、彼女を男だと思ひ恋の相談なんぞをしてゐます。それほど恋い焦がれてゐる人のことを気付かぬとは、ちとをかしい。オーランド―は、本当は見破つてゐたのではとの説もある程であります。ま、最後は喜劇らしくハピイエンドに終るからいいけど。

    ストオリイは他愛無いともいへますが、機智に富んだ台詞の数々に酔ひ痴れます。例へばロザリンドは、『空騒ぎ』のベアトリス、『ヴェニスの商人』のポーシャと並ぶ知性派ヒロインで、言葉遊びを愉しむ余裕があります。
    そしてわたくしの一番好きな(『十二夜』の道化・フェステも良いが)道化・タッチストーン(試金石?)のイキイキとしてゐること! 逆境にもへこたれず、常に地口を忘れず、皮肉たつぷりの発言を連発して観客を喜ばせるのであります。

    最近は流行り廃りのサイクルが短くなり、十年一昔どころか、三年一昔といつても良いくらゐの世相であります。しかるに、沙翁は400年の時を越えてもなほ、しかも海を隔てた遠い極東日本で未だに読まれてゐる。これは大変なことです。
    作品で押しつけがましい主張をせず、ただ「人間といふものは、かういふものだよ」と、変らぬ人間の豊かさ、愚かさ、儚さ、愛らしさを提示する、その圧倒的な説得力が、観客及び読者に響いてくるからではないでせうかね。

    では又、御機嫌好う。

    http://genjigawa.blog.fc2.com/blog-entry-629.html

  • 遠く離れた森の中
    愛と嘲笑が交差する
    お気に召すまま暮らす中
    それでもすべてが調和する

    暗い出来事が下地となっているのに、どういうわけか悲劇とならない。それは、愛の力が初めからひとを結びつけているからか。その愛を育むのが、人里離れた森の中。屋敷にあのままロザリンドたちがとどまっていたら、きっとマクベスやオセロ―のように悲劇になっていたんだと思う。背景の描写は細かくなされていないのに、確かに存在感があるアーデンの森。劇のときは、やはりこの森をどう表現するか演出家や舞台さんの力が求められるところ。疲れ切った心を和らげ、愛の力が存分に発揮される森。
    愛という夢を紡ぐのは、男装したロザリンド。男性として振る舞う女性、愛すると同時に愛され、実在すると同時に実在しないという奇妙な二重性が、憎しみの色を喜劇の喜びの色へと導いていく。
    かといってのんびり事が過ぎるわけでもなく、道化やジェイキスの配置によって、まるっきり夢を見ているわけではなく、思考にピリッとしたスパイスが加えられて単なる恋愛物にとどめない。道化が最初に述べた、偽の誓いというのがよく効いている。欺瞞という行為は、それ自体、正しさを浮かび上がらせるという矛盾。正直者ほどよく嘘をつき、嘘つきほどよく正しいことを言う。役者は嘘を正しさとして演じなければ嘘になるし、観客は嘘が嘘だということを常に見極めていなければ、嘘になる。そうでなければ、喜劇にならない。常に二重性がつきまとう。
    そして最後にはそれぞれのお気に召すように、すべてが調和する大団円を迎える。各々が勝手に動いているようで、実はひとつの構図の中を生きていた。

  • 修辞や機知に富んだ会話。読者よ、勝手にしやがれって感じ。

  •  シェークスピアの中でも異彩を放っている一冊。
     まず、これは喜劇だ。悲劇ではない。貴族特有の価値観による愛の障害はあるのだが、ロザリンドもオーランドもこれを乗り越える。それどころか、悪役たちもみんな改心する。この上ないハッピーエンド。どうしたシェークスピア。どうしてこうなった。
     しかしここで描かれている対立は人と人ではなく、都市と自然なのだろうと思う。3年前のロミオとジュリエット、同時期に書かれたジュリアス・シーザーなどとは、彼の着眼点が違ったのだろう。

  • ロザリンドの機転の効いた言い回しと解決の立ち回りが鮮やかでした!時に過酷に、時に優しいアーデンの森が魅力的でした。

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