魔の山 (上巻) (新潮文庫)

制作 : 高橋 義孝 
  • 新潮社
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本棚登録 : 776
レビュー : 44
  • Amazon.co.jp ・本 (710ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784102022023

感想・レビュー・書評

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  • 2017/06/28-07/26

  • ドイツの偉大な教養文学というだけあって教養になる物事が山程詰め込まれた本。人間を科学的な面での身体から、精神やら思想やら芸術について突き詰めてあってとても面白い…そして難しい。「文学とは常に“苦悩”について描かれている」という言葉が腑に落ちたし好き

  • あまり面白くないかな何しろ長い!

  • 本当は岩波文庫で読もうと思っていたんですが、新潮文庫に日和ってしまいました。
    それでも、読むのは大変でした。
    なにせ長い!

    読む前は、なぜいとこが療養しているサナトリウムに3週間も見舞いとして滞在するのか、そこが疑問でした。
    だって、結核って伝染病でしょ?
    なんで見舞いに3週間?

    見舞いと言えば見舞いなんですけれど、ハンス自身も体調があまりよくないというので、転地療養をするように医者に言われて、いとこのいるサナトリウムに来た、と、そういうことでした。
    それにしても体が弱っている時に、結核患者のたくさんいる所へ来るという時点で彼の運命は決まってしまったと言えましょう。
    3週間後、彼は見舞客から患者になってしまうわけです。

    しかし、初対面の時から何度も折に触れセテムブリーニは「山を降りるように」と彼に言い続けていたのです。
    なぜ彼は降りなかったのか?

    彼は常に周りを見下しているのです。
    下層階級である。知性がない。見目麗しくない。
    つまり、自分とは別であると。
    しかし、ハンスは自分を客観的に見ることはできていない。
    世間を知らないし、自分を知らない。事実ではなく、自分の脳内で思い描いたことを見ているだけだから。

    そんなハンスにセテムブリーニはいろいろなことを語ります。
    文学、政治、歴史、生物、天文、宗教、恋愛。
    それに対してハンスは反発を覚えながらも、耳を傾け、いろんなことを学んでいくわけですが、やはり山を降りようとはしない。

    恋に落ちてしまったんですね。
    それもかなり一方的な、妄想まみれの、独りよがりの。
    どこまでも独善的な男です。

    そして、山の生活。
    自由といえば自由。不自由といえば不自由なその生活とは、1日5回の食事(第一朝食、第二朝食、昼食、ティータイム、晩餐)、そのあいだ間に挟まる散歩と安静(昼寝)の時間。
    夜、読書灯の下で本を読み、疲れたら窓の外を眺めるとそこには満天の星。
    そりゃあ、山から降りませんよ。私でも。
    まさに取り込まれています。魔の山に。

    セテムブリーニの語る言葉が、とにかくわくわくするほど読み応え満点。
    クロコフスキーの精神分析部分が意外にあっさり終わってしまったけれど、下巻で再び取り上げられるのでしょうか。
    難しいけど、面白い。
    下巻も楽しみ。

  • 東大京大教授が薦めるリスト100選抜

    No.68

  • 上巻だけで700ページ。なかなか読み応えある。
    小説の形をしていながら、思想を語る哲学書。
    死が日常にあるサナトリウムで、生と死と恋愛と嫉妬の感情が描かれる。はしゃいだり、調子に乗ったりするシーンは若い恋を思い出させられてなんとも恥ずかしい。
    学校のようでもあり、ムーミン谷のようでもある。

    われわれ人文主義者は、みな誰も教育者的素質を持っているのです。

    しかし人生が美しいのは、女が魅惑的な装いをするという当然のことによってなのだ。

    そうですね、生とは死ですよ。

    もしこういう言葉が許されるものなら、あなたは人生の厄介息子だーあなたは眼が離せない。

  • 古典は難しい。というのはその時代背景が分かっていないとキャラクターの性格や行動に共感しにくいことがあるからだ。主人公のハンス・カストルプはハンブルグ出身の無垢で「単純な」青年であり、その性向は当時の比較的裕福な階層の若者としては平凡なものなのだろう。物語は彼が「魔の山」と呼ばれるスイス高原ダヴォスのサナトリウムで療養中のいとこを尋ねると頃から始まる。そこで出会う患者たちとの関係を深めていくうちに、彼も(おそらく肺病に)罹患し、生活を共にすることになる。理性と道徳という視点から人間のあるべき姿を説くセテムプリーニとの対話ややせ細ったロシア人のショーシャ婦人への仄かな思いなどが延々と語られるのだが、やはり素直に共感は生まれなかった。下巻ではどのような展開になるのだろう。

  • 時々思想部分が難しく読みづらいところもありますが、それでも不思議と話に吸い込まれて夢中になって読めました。
    下巻も楽しみ。

  • 前半は少し辛かったが後半面白くなってきた。

  • リタイアしそうになったけど、何とか読み終えました。
    文中で気になった言葉を書き出してみたら、全部セテムブリーニさんの言葉だった。
    それだけ彼の印象が強烈で、主人公がかすんでしまった。

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