魔の山(上) (新潮文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (710ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784102022023

感想・レビュー・書評

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  • 魔の山の「魔」は魔法の魔。私は悪魔の魔だと勘違いしていたが、英語ではmagicと訳されているらしい。

  • 舞台は第一次世界対戦前、スイスの山奥にあるサナトリウム。ヨーロッパ中から結核患者が集まって療養している。
    マンは講演で「私は一生を通じて一つの物語を語りつづけてきた市民的作家であって、市民性から脱却する過程を語りつづけてきた。」と言っており(河出書房版解説)、
    主人公「ハンス カストルプ君」は、「ドイツ君」だと考えれば、読みやすく分かりやすい。

    キャラクターの濃いのがたくさん出てきて個人的にはめちゃくちゃ面白かった。
    中でもゼテムブリーニとナフタの、ハンスカストルプを賭けての思想合戦が面白い。が、難しく理解したとは言えないので、知識を付けて、10年後ぐらいに再読したい。

  • セプテムブリーニさんの高尚すぎるお話がまっっったく頭に入ってこなくて、その部分はだいたい斜め読みしてました。ここ最近本の内容が理解できないことはあまりなかったのですが、また歳を取ったらわかるかもしれない、その時を待とうと思える小説に久しぶりにあいました。もしくは訳が合わなかったのかな…ブッデンブローク家の人々は岩波版で面白く読めたので、次は岩波で読んでみようかな。
    でも面白かったです。いとこヨーアヒムを3週間見舞いに来たハンスがずるずる居ついてしまった下界と隔離された療養所の奇妙な世界を彼と一緒に体験していく。特徴的な病人達、風変わりな習慣、独特な気候など、魔の山の不思議な魅力に魅せられていきます。

  • 何か特別なことが起こる(上巻の最後ではちょっとしたことがあったが)わけでもないのに、知らぬ間に療養所の毎日に引き込まれてしまう。
    この小説は「教養小説」と呼称するのだそうだが、確かに医学などのかなり専門的な記述などもあって、それらが主人公の成長を促しているものの一部になっているということなのか。
    下巻で展開がどうなって終末に向かうのか見届けたい。

  • いやーきつい。長い。ダラダラ様々な話題に飛んでいくからついていけない。ゴダール映画を見ているようだ。ラストの怒涛のカタカナ会話はもはやドグラ・マグラレベル。

  • 前々から気になってた作品。今年読んだ本で引用されたり考察されたりが続いたのでこれは読むタイミングだなと。主人公ハンスの人間的の成長や変化が、爽快でサクサク面白いというのとは全く逆の濃厚さというか重厚長大さというかで描かれていく。どうしたらこんなのが書けるのか。

  • 病、環境、時間、肉体。
    未熟だけれど清冽なハンス・カストルプを通して、見えた世界と人間。

  • 『ノルウェイの森 上』

  • 意外と読みやすく、ウイットに富んだ表現などもあったが、面白くないものは面白くない。
    名作だから読むべきなのではなく、楽しい時間を過ごせる本を選ぶべきなのを再度実感。

  • 自分が大学時代に読んだ本の中で一番尊いものです。何度も受けた(単位が取れなかったので)独文の授業もこのためにあったのだと思う。これはノルウェイの森の下敷きになっている

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著者プロフィール

【著者】トーマス・マン(Thomas Mann)1875年6月6日北ドイツのリューベクに生まれる。1894年ミュンヒェンに移り、1933年まで定住。1929年にはノーベル文学賞を授けられる。1933年国外講演旅行に出たまま帰国せず、スイスのチューリヒに居を構える。1936年亡命を宣言するとともに国籍を剥奪されたマンは38年アメリカに移る。戦後はふたたびヨーロッパ旅行を試みたが、1952年ふたたびチューリヒ近郊に定住、55年8月12日同地の病院で死去する。

「2016年 『トーマス・マン日記 1918-1921』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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