大渦巻への落下・灯台 ポー短編集III SF&ファンタジー編 (新潮文庫)
- 新潮社 (2015年3月2日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
- / ISBN・EAN: 9784102028063
作品紹介・あらすじ
ミステリ、ホラー、ゴシック小説など様々なジャンルで後世に多大な影響を及ぼしたアメリカ最大の文豪ポー。彼は他にSFやファンタジーの分野でも不朽の名作を多く残している。2848年、気球スカイラーク号での旅を描いた「メロンタ・タウタ」、サイボーグをテーマにした「使い切った男」、ディストピアについて描こうとした、彼の遺作で未完成作品「灯台」など、傑作全7編を収録。
感想・レビュー・書評
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大渦巻きへの落下は、面白かった。はらはらした。
灯台は未刊なのか、これで終わりなのか。これでおわりが
良いなあ。考える余地があるし。
使いきった男は、ラストにびっくり。
タール博士とフェザー教授の療法は、びっくりというか、
考えさせられた。
チェスとメロタタウタとアルンハイムは面白いのかそうでもないのか自分にはよくわからなかった。 -
かなり昔の作家だと思うが、本当に今読んでも遜色ない作品だなぁ、と感じた。
そりゃ当然、今の時代の作品の方が洗練されていはいるが、その洗練具合が思った以上に少しで、この時代から文学作品というのは(もしくはエドガー・アラン・ポーが)凄かったんだな、と思った。
特にミステリー編は、流石に奇をてらったトリックはなかったものの、これでエドガー・アラン・ポーはミステリーの開祖なのか、とちょっと衝撃。 -
ポーのSF物短編7作。他の短編集に比べ、SFだけ、好みの分かれるところ。一文が長く難解で、読みづらいものもあった。2020.11.17
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7作の短編が収録されているが、面白かったのは最初の2作のみ。表題作と「使い切った男」の2作。他はどうにもこうにも理屈っぽくて、何が面白くて何を目的にして書かれたものだか理解できなかった。半ば義務感でようやく読み終えた感じだ。
ただひとつ理解できたのは、ポーってかなり理詰めの人なのだな、ということだった。 -
◇ 大渦巻への落下
地球空洞説を背景にして、極地でのアドベンチャー。
◇ 使い切った男
あの人はね……っ、というところで毎回話題が変わって。
実はサイボーグだった、というオチ。
コメディみたい。
◇ タール博士とフェザー教授の療法
精神病棟における、管理者と患者の交代劇。
中井英夫みたいだなぁ。
◇ メルツェルのチェス・プレイヤー
小説というよりは考察。
◇ メロンタ・タウタ
未来から原題を皮肉る。これはよくわからなかった。
◇ アルンハイムの地所
庭哲学。
◇ 灯台
灯台守。 -
まず読みづらい。そして(一般的な意味での)SFを期待して読むと肩透かしを食らう。