- Amazon.co.jp ・本 (472ページ)
- / ISBN・EAN: 9784102030127
感想・レビュー・書評
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2巻がどことなく経過観察的であったのに対し、この3巻に収められている部分では物語の締めに向かって方向付けがなされる。それぞれのプロットの着地点がぼんやりとではあるが見えはじめる。
登場人物も、好漢悪漢問わず精彩を放ちはじめる。ミスタ・ディックの面目躍如たる様は読者としても嬉しい限りである。
この本の好きなところは章ごとにかなり独立しているところか。当然物語としての繋がりはあるしロングパスもないことはないが、その章で出来した事件はその章で回収される点がすっきりしていて良い。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
モームの『世界の十大小説』の1つ。恋の熱情が高まるなか、次々と困難が降りかかる。激動の青春を描く第三巻。
まさに起承転結の「転」。衝撃の展開から始まり、以後は良きも悪しきも、人生を左右するような大きな出来事が次々と起こるため、感情曲線のアップダウンがすさまじい。その渦中にあっても、デイヴィッドの強い恋愛感情と前向きな姿勢が読者に乗り移るせいか、全体的には暗くならず、楽しく読めたと思う。
あまりに子供すぎるドーラに対する伯母の対応には目を見張った。伯母のセリフとドーラが提唱する『ベビー奥さん』には、結婚観が変わるほどの衝撃を受けたかも。まぁ現実にはそううまくはいかないものかもしれないが……。
さらにラストのストロング博士夫妻の顛末が美しすぎて感動。仕掛け人?のミスタ・ディックにニヤリ。未解決の問題が次巻に持ち越しになるものの、冒頭の衝撃からラストの感動まで、最高に面白い第三巻だった。『世界名作劇場』を復活して『デイヴィッド・コパフィールド』をアニメ化しませんか? -
3巻に入ると友人の駆け落ち、婚約、伯母の破産、雇い主の死、事務所の解散、新たな職のための勉強、そして結婚と波瀾万丈な変化がまたしても繰り広げられる。
デイヴィッドを取り巻く女達、ドーラは可愛いけど個人的に好きになれない。アグニスは元から出来過ぎだけど確かにいい人、ベッティ伯母さんも実によく出来た婦人だと思う。そして最後に先生の奥さん、アニーも汚名返上出来た。
この話は比較的善人と悪人がはっきり分かれていてストーリーもわかりやすいので、長いって事を除けば子どもでも読めるんじゃないかと思う。 -
この巻は結婚がメインのお話。それにしても、今の時代にも、こんなにシンプルでおもしろい物語を書いてくれる人がいればいいのに。
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最高傑作
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ミコーバーさんが面白いね。
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立ちまくったフラグが徐々に回収されてく第3巻。
しかし個性豊かなサブキャラ群に比べ、主人公コパフィールド君はほぼ傍観者に徹してるかのような薄さ。
1巻目は結構な冒険をしていたが、それもやむにやまれる事情だったのか。まあ、彼の抑制こそが大味に走らず物語に滋味を与えてるのかもしれない。 -
幼友達エミリーと親友スティアフォースの駆け落ち。デイヴィッドを育んでくれた人々を裏切るこの行為は、彼を悲しみの中に突き落とす。その彼を救ったのは、子供のように純粋な心を持った娘ドーラとの恋だった。そして彼女との密かな婚約──しかし、その幸せも束の間、様々な激しい運命の変転が彼を襲う。
デイヴィッドとドーラとの恋模様が読んでいて非常に楽しく、彼らの情景が目の前に浮かんでくるかのようなリアルさがあった。
その幸せを皮切りに様々な苦難が彼に襲いかかるが、苦しみを乗り越えた果てについに彼がドーラとの愛を実らせたことに、感動した。 -
(8/22)