僕の名はアラム (新潮文庫)

制作 : William Saroyan  柴田 元幸 
  • 新潮社
3.80
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本棚登録 : 345
レビュー : 27
  • Amazon.co.jp ・本 (262ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784102031063

作品紹介・あらすじ

僕の名はアラム、九歳。世界は想像しうるあらゆるたぐいの壮麗さに満ちていた――。アルメニア移民の子として生まれたサローヤンが、故郷の小さな町を舞台に描いた代表作を新訳。貧しくもあたたかな大家族に囲まれ、何もかもが冒険だったあの頃。いとこがどこかからか連れてきた馬。穀潰しのおじさんとの遠出。町にやってきたサーカス……。素朴なユーモアで彩られた愛すべき世界。

感想・レビュー・書評

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  • この時代に生きたわけでもないし、外国に移民したこともないが、それでも懐かしく切なく胸に迫った。
    これ、若い時に読んでたら、面白いとは思っただろうけど、ここまでグッときたかどうか。こういう老人やおじさん、悪ガキが、どんどんいなくなっていっている。そういう人がいた時代には結構うっとうしかったりうんざりしたりしたものだけど、いなくなると何とはなしに寂しいものだ。
    日本であれば戦争を経験した人の言葉はやはり重みがあったが、雄弁な孫に対して祖父が言った言葉は実際戦争を経験したからこそ言えるわけで、今のジジババなら、孫が弁論大会の代表に選ばれて過去の戦争には意義があったとする演説をしたなら、誇らしくて大喜びするだろう。
    馬を盗んだ子どもに対する大人の取った態度や、本当に耐えがたい悲しみを言葉を超えて共有できる人たちのことは忘れずにいたい。
    もちろん切ないだけではなく、笑わずにはいられないユーモアもある。社会悪を告発するような作家ではないが、こんな風にノスタルジーを、愛しさを、ユーモアを描ける作家がどれだけいるだろうかと思う。
     挿絵がドン・フリーマン(『コールテンくん』!)なのもとてもいい。当時の様子が本当によくわかる。挿絵がもっと大きくても良かったのにと思う。
     こんないい本がこんなにいい訳で安く買えるなんて最高。たくさん買って「いい本だよ」とみんなに配って歩きたい。子どもが読んだら、ユーモアの方を大きく感じるだろう。歳を経るにつれ感じ方が変わるけど、いつ読んでも面白い本だと思う。

  • 楽しく読んだ。
    ユーモアがあり、力強さがあり、優しさがある。元気になります。
    原文をきちんと読めるわけでは無いが、この作品は訳によって印象は随分変わるんだろうな。サローヤン+柴田元幸が最高に良いということだと思います。

  • サローヤンは久しぶりだ。本書はたぶん初めて読む。
    以前サローヤンを読んだときは、彼がアルメニア系移民だったことなどまったく理解していなかった。今となってはアルメニア(なにしろ行った)移民であることのバックグラウンドも理解できる。
    後書きにある「おじさん」ものという指摘は面白い。両親ほど近くない、他人より近い。日本で言う「寅さん」みたいなふらふらしたおじさんたち。

  • はじめて、ちゃんとアメリカ文学を読んだ。やんちゃな子どもと、おじさんのやりとりに今はないノスタルジーな時代の良さを感じる温かい作品だった。

  • 学生の頃ゼミで読んだ。
    アルメニア移民のコミュニティに生まれ育った少年アラムと、
    彼を取り巻く、ユーモアたっぷりの大人たち(叔父(伯父?)や祖父など)の、時に可笑しく、時に温かくもあるふれあいの物語。
    決して裕福ではなかっただろうけど、やんちゃ盛りの子供たちを大人たちがみんなで見守り育てようとする様子がうかがえる。
    短編どれも面白い!学生の頃は原文も訳書も両方、何度も何度も読みながら笑い転げそうになったのを記憶している。
    〇十年の時を超えてオバサンになった今、新訳で読み直してみてもやっぱり面白いし、また読んでみたいと思ってしまう。

  • 9歳のアラムはアメリカ生まれのアルメニア人。
    少年の物語は、叔父さん/伯父さんとの不思議で可笑しな日常や、素朴な冒険などの話に満ちている。貧しいながらも大家族のあたたかさ…。辛い話しの多い世の中、こんなにも和む小説は稀有だな、、と思った。
    最後の"あざ笑う者たちに一言"は、物語の始めに放物状に投げられたボールが、掌にストン落ちてきた、そんな感じがして唸ってしまった。
    アルメニア移民は、トルコからの虐殺や弾圧からアメリカへ逃げてきた過去を持つ。少年アラムの親や叔父叔母は暗い過去を引きずっている筈だ。だからこそ、アラムのあたたかくも楽しい物語の貴重さを感じる。

  • もう、読んでも読んでも読み切れないくらい読みたい本があるからこれからは潔く途中でやめます。という事でこれも途中まで。多分これどこまで読んでも同じ調子で村とアラムの成長の話で柴にゃんが好きなやつだよねって感じ。今はこういう気分じゃなかったごめんね。本の感想じゃないなこれ。

  • なぜこんなにも子どもの気持ちがわかるのだろう。
    みずみずしく、愛おしい。

  • ダメさを認めろ、という気分になれる話

  • 年一

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