十五少年漂流記 (新潮文庫)

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レビュー : 249
  • Amazon.co.jp ・本 (285ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784102044018

感想・レビュー・書評

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  • 「人間の積極面、健康面を描いた楽天小説」というあとがきがすごくしっくりくる。

    難破した末に辿り着いたチェアマン島で、フランス人、イギリス人、アメリカ人の少年15人が、一から生きるために生活を築くのだが、その過程が目に浮かぶよう。洞窟の生活様式、食事も、日本人の少年だったらこうはならないだろうと思うと人が育つ文化を感じる。
    フランス人の著者ヴェルヌが描くフランス少年のブリアンとイギリス少年のドノバンの不仲も滑稽だし、冬の間5ヶ月間も洞穴に、(というか2年間も孤島に!)閉ざされるなんて今のコロナ禍のstay homeなんて足元にも及ばない。
    でも彼らは、ニュージーランドに帰った時に毎日を無駄に過ごさなかったんだ、と言えるように勉強したり、一人前の大人として働き考えるようになってほしい、という健全な志を失わず、2年間を過ごす。南極に近い群島の一つでの冬はマイナス30度!の過酷な環境で。島に生息する動物達も、島の生活に彩りを与える。

    立派な少年達に対して、後半出てくる悪人の大人には、辟易してしまったけれど。

    2020.5.16

  • 良書との出会いに偶然はなく必然的に起こるものだ。世界名作を月1で読もう会の3ヶ月目。ニュージーランドの少年らが夏休みの船旅行を待ち侘びていたが、出航前に船が動き出す。着いた先は無人島。15人が助け合いながら無人島でサバイバル生活をする。寝る場所の確保、食料調達、人間関係のいざこざ。全てが初々しい。彼らのクレバーな思考力と熱い魂に心を打たれた。20ヶ月のサバイバルののち、悪党集団が登場し一気に緊張感が高まるが持ち前の一致団結力で悪党集団を殲滅する。海のスタンド・バイ・ミーを彷彿とさせる熱い傑作だった。

  • 15人の少年たちが絶海の孤島でサバイバル生活を営む、空想小説の金字塔。
    子供の頃に読んだという人も多いと思うが、子供たちだけで住処を作り、食べ物を調達し、獲物を退治し、、という一連の流れは、かつて草むらや雑木林で秘密基地を作ったあの頃を彷彿とさせ、夢も希望も失ってしまった大人さえも心躍らせてくれるのだから、小説というものは不思議である。

    本作は空想小説としての娯楽性のみならず、役者があとがきで書いているように、子供たちが共和国を建設するという点に、重要な意義がある。
    力も知性も不十分な子供たちでも皆で力を合わせれば政治ができるという、共和制、議会制民主主義の理想を、作者は作品を通じて世に説きたかったのであろうと思われる。

    本を読み始めた子供にも、政治や民主主義を学ぶ学生諸君にも、日々の空疎な生活とは離れて非日常に浸りたい大人にも、すべての世代におすすめできる一冊である。

  • H31.2.15 読了。

    不朽の名作。面白かった。

  • 最初に読んだのは多分小学校2年生か3年生のとき。
    子どもたちがサバイバル的に成長していくところも、人間関係もなにもかも面白い。大人になってもたまに読み返します。
    しかしよく考えると「漂流記」はちょっとおかしいな。しかし「漂着記」じゃヘンだし。原題の「二年間の夏休み」だとバカンスっぽい印象になるしなぁ。


  • "15人の少年が無人島に漂流する"
    って設定がもう男性の大好物だと思う。

    15年ほど前に読んでいたが、懐かしくて再び手に取ってみた。

    食料を調達したり、派閥ができたり、家を作ったりとコテコテの冒険小説でお気に入り。

  • たぶん小学生くらいの時に簡略本は読んでいたと思うけど、今回は完訳を読んだ
    おもしろい!!!
    1888年のヴェルヌのとっては、38作目

    舞台はニュージーランドのオークランド市のチェアマン学校という小学校の生徒たちが夏休みに大人たちとともにスルギ号で船旅に出る予定が・・・
    出航前日夜、こどもたちだけをのせた船のともづなが外れ、海へ出てしまう。

    まず、スルギ号が嵐に合い、遭難すれすれで孤島に上陸する場面からというドキドキハラハラ
    15人の少年たちはいずれも知恵を出し合い、困難を乗り越えていく
    が~御多分に漏れず、はねっかえりがいて統率を乱す。
    そこにちょっとした作者心理が表れているのが面白い
    すなわち、14歳のゴードンは落ち着いたイギリス少年、
    次はブリアンは13歳のフランス少年、弟がジャック(彼の素行はやっぱり~という感じ)
    ドノバンは優等生のイギリス人でブリアンに張り合う

    後半の展開も面白くて、家に帰れることにはなるだろうと予想していたが、うまいストーリー展開
    荷物などのデティールの描き方が細かくて、リアル

    ヴェルヌはなにかと面白い人であったらしい
    そしてこの時代ならではの、それぞれの国に対する描写が出てくる
    情報収集が緻密なので、このような細かい描写につながったらしい

    「十五少年漂流記」「海底二万里」「神秘の島」は三部作

    主人公はいつもやるつもりのないまま旅に駆り出される
    ぐるっとまわってもどってくる

  • やっぱり、冒険活劇は面白いです!

  • 内容紹介
    そうだ。大人たちは一人もいないのだ。

    嵐にもまれて見知らぬ岸辺に漂着した十五人の少年たち。生きるためにあらゆる知恵と勇気と好奇心を発揮する冒険の日々が始まった――!

  • 古臭くささや時代的違和感なく楽しく読めた。これが1888年に執筆されたとは思えないのは翻訳での多少の改変からくるかもしれないがそれにしてもわくわくドキドキする要素を取り入れ、感情移入により当事者になって読む自分に気がつく。あまりに出来過ぎな要素もあるが。

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著者プロフィール

1828年,フランス北西部の都市ナントに生まれる.二十歳でパリ上京後,代訴人だった父の跡を継ぐことを拒否し,オペレッタの台本やシャンソンを執筆する.1862年,出版者ピエール=ジュール・エッツェルと出会い,その示唆を得て書いた『気球に乗って五週間』で小説家デビューを果たす.以後,地理学をベースにした冒険小説を次々に発表.作者が1905年に没するまでに六十篇を超えたそれらの小説は,いずれもエッツェル社から刊行され,1866年以降,その挿絵版が〈驚異の旅〉という総タイトルの下にシリーズ化された.代表作は,『地球の中心への旅』『海底二万里』『八十日間世界一周』『神秘の島』『ミシェル・ストロゴフ』等.多くの科学者や探検家が子供の頃に読んで強い影響を受けただけではなく,コナン・ドイル以降のジャンル小説の書き手はもちろん,レーモン・ルーセル,ミシェル・ビュトール,ジュリアン・グラック,ジョルジュ・ペレック,ル・クレジオ等々,ヴェルヌとの文学的血縁関係を自認する作家は少なくない.

「2018年 『カルパチアの城 ヴィルヘルム・シュトーリッツの秘密』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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