- Amazon.co.jp ・本 (158ページ)
- / ISBN・EAN: 9784102052112
感想・レビュー・書評
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「予告された殺人の記録」(G・ガルシア=マルケス:野谷文昭 訳)読了。『人は運命からは逃れ得ないものであるのか。』読み終わって最初に思ったのがこのことであった。淡々と書かれた文章がかえって物語の悲劇性をいや増す。ナサールの人生に深く深く同情してしまう私である。この作品におけるガルシア=マルケスの透徹した視点は、ラテンアメリカ文学としての独特の空気の色や匂いを持ちつつも、地域性や人種の枠を超えた共感を呼ばずにはおかないですね。確かに傑作でした。これは読むべし。
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どうにもね。あたしゃ好きだな、ガルシア・マルケス!!
この重く、熱い感じが私を熱狂させる。
それもサッカーサポーターのような熱狂ではなく、
静かにそっと狂わせるのだ。
この土地の人間でなければ分からないことも五万とあるのだろう。
でも、私はマルケスの本を読んでいるとき、
その価値観を一瞬だが生きることができる。
そしてその重苦しさに窒息しそうになる。
彼には予告された殺人が遂行されてしまう。
しかしそこに立ち現れる、顔のない運命の神様のようなものを感じるのだ。それは、もう、そうとしか言いようのないものだ。
神様、それは残酷な響きをもっているけれど、
とにかく、神様がいるのである。 -
すごい、すごい、白い光と匂いがたちこめる、でも箱の中。みたいな印象。
時間もぐらぐらで、でも流れは一本で、最後までとまらず最後はとまる。
これが一番面白い。って言う人いっぱいいるのかな。-
「でも箱の中。」
箱の側面にある窓から見える外の世界が、チョッと歪んでいると言うか、屈折してちゃんと見えてない(上げ足取りみたいなコメントに...「でも箱の中。」
箱の側面にある窓から見える外の世界が、チョッと歪んでいると言うか、屈折してちゃんと見えてない(上げ足取りみたいなコメントになってしまった)。。。2013/04/15
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どなたか、この物語の意味を、教えてもらえませんか???
実は、知り合いにお薦めされた本なのですが、さっぱりこの話の魅力が掴めませんでした。
勿論それは、私に、この話を理解するだけの脳味噌
がないからってことだけはわかってるんだけど。。。
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ガルシア・マルケスの作品の中でいちばん好き。
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「百年の孤独」で有名なガルシア・マルケスの中では短編ということで、図書館で見つけて読んだ。
名前が馴染みがない上にボリュームの割に登場人物が多い。
グロいかもという口コミもあったが個人的には大丈夫だった。刺されてからこと切れるまでの描写、そこまで詳述されているわけでではないものの苦手な人はちょっとおどろおどろしく感じるかも。
名誉殺人は概念としては知っていたがやはり不思議な感覚。アンヘラと関係を持ったという意味での真犯人が気になる。
人物相関関係や状況・位置関係の整理をしてもう一度読み直したい。 -
ガルシアマルケスの描く街には、芳しい花や広大な海の香りが漂いつつも、どこかもの寂しい荒廃の風が吹いている。
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2023/08/29 ★★★★★