族長の秋 (新潮文庫)

  • 新潮社 (2025年2月28日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (432ページ) / ISBN・EAN: 9784102052136

作品紹介・あらすじ

無人の聖域に土足で踏みこんだわれわれの目に映ったのは、ハゲタカに喰い荒らされた大統領の死体だった。国に何百年も君臨したが、誰も彼の顔すら見たことがなかった。生娘のようになめらかな手とヘルニアの巨大な睾丸を持ち、腹心の将軍を野菜詰めにしてオーブンで焼き、二千人の子供を船に載せてダイナマイトで爆殺したという独裁者――。権力の実相をグロテスクなまでに描いた異形の怪作。

みんなの感想まとめ

独裁者の死を描いた物語は、圧倒的な文章量と独特の構成で、読者を引き込む。全体でわずか6つの段落しかない中、語り手はシームレスに切り替わり、過去の出来事が複雑に絡み合う様子が描かれている。作品は、孤独で...

感想・レビュー・書評

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  • ガブリエル・ガルシア=マルケスの『族長の秋』です

    著者の『百年の孤独』が大流行りしたときに、それを読んだ多くの方が絶賛したのが筒井康隆御大による解説だったと記憶しています
    思い出してほしい
    御大は解説の中でなんと言っていたか
    『百年の孤独』と『族長の秋』はセットであると
    一心同体少女隊であると(言ってない)

    そしてこうも言っている「読むべきである。読まねばならぬ。読みなさい。読め。」

    なんでみんな読んでないのよ!(# ゚Д゚)

    御大が読めって言ったら読みなさいよ!
    みんな素晴らしい解説って言ってたじゃん!
    御大についていきます!って言ってたじゃん!(そこまでは言ってない)

    嘘つき〜〜〜!

    わいは嘘つきになりたくないので読みました
    だいぶ時間あけたけど読みました
    読みましたよ御大!

    たいへんだった

    うん、まぁ、そんなに意気込んで読まなくてもいいかも
    御老体の言うことなんてそんな気にせんでも(秒で反旗)

    文庫本400頁で段落6ヶ所しかないのよ!かぎ括弧とかもないの当然
    文字ぎっしり
    1ページ全部文字
    途中何回か息止まるかと思った

    で、内容はね
    ほらまぁそんなんはネタバレ解説でも探して読めばいいじゃん
    どうせお前らなんか読みゃあしないんだから、ネタバレ解説探しなさいよ

    うん、でも面白かった(なーんやそれ)

    • ゆーき本さん
      最近 茨城が最下位ランキングの最下位をほかの県に奪われてるの寂しいボンベルタ
      最近 茨城が最下位ランキングの最下位をほかの県に奪われてるの寂しいボンベルタ
      2026/03/19
    • 1Q84O1さん
      最下位も死守できない茨城が悲しいです〜
      (茨城県民に怒られるますね…)
      最下位も死守できない茨城が悲しいです〜
      (茨城県民に怒られるますね…)
      2026/03/19
    • ひまわりめろんさん
      ゆーさん

      もう、そういう自虐ネタは卒業したんですよ
      ガチで38位くらいを狙っていい時期にボンベルタ
      ゆーさん

      もう、そういう自虐ネタは卒業したんですよ
      ガチで38位くらいを狙っていい時期にボンベルタ
      2026/03/19
  • 全体で400頁近い小説なのに、全部で6つの段落しかない本作は、一つを除いて独裁者である大統領の死が語られることから始まっており、過去を振り返るような書き方になっています。その文章は、改行もなく語り手もシームレスに切り替わりながら紡がれていくので、時間をおくと何の話しか誰が話しているのか思い出すのに苦労しましたが、それは大統領や固有名詞の人以外に”わたし”という名無しの第三者的な語り手がいたせいなんですよね。次第になれましたが、その”わたし”こと少将の名前がわかるのは終盤で、恐らく著者に忘れられてたのかなと勘繰ってみたり……。

    で、あらすじですが、文庫本の裏表紙の要約のとおりですね。孤独な独裁者の残虐で破天荒な行状と、そのエログロな描写がこれでも喰らえと言わんばかりに書き連ねてあります。6つの文の塊は、一つ一つが亡くなった場面から在りし日の大統領が生きていた様子が、ごく自然に書かれては次の段落でまた死んでの繰り返しに、あたまがクラクラしてきてます。

    後半になると、大統領にはそのまま死んでいてもらいたいと願うほどのカオスに満ちた書きっぷりも、終わってみれば元々は大統領が死ぬことが既成事実として書かれていたことなので、読後感は悪くないという不思議。

    筒井康隆が「読むべきである。読まねばならぬ。読みなさい。読め。」と推す本作。あのお方が好きそうなエログロ描写に富んだ怪作で、自分は読めとは言いませんが、なかなか無い読書体験を得られたなと思いました。

    正誤(初版)
    本文に散見される”アンティリャ”という地名は、巻末の注解にもアンティリャ諸島とあるので間違いではないと思いますが、個人的には、アンティル諸島の方が馴染みがあるので違和感を感じた次第。現地語なのかな?

  • 「百年の孤独」よりも読みにくい。というのも、「百年の孤独」が時間軸に沿って進むのに対して、こちらは同じところをぐるぐるしているような感じだから。
    なんとなく、たくさんの人が描かれているブリューゲルの絵の中の一つ一つの細部に順番に焦点を当てていって、それぞれのエピソードを読み解いているような印象を受ける。
    グロテスクでシュールな物語、過剰につなげられた文章。苦労しながらも読み終わったら、大統領がたしかな存在感を持っていて、昔からの知り合いのように身近に感じられたのが不思議。

  • 読み終えてすぐに、映像の世紀で見た、終戦直後、写真家のリー・ミラーがヒトラーの浴室で入浴する写真を思い出した。
    リー・ミラー曰く、「私室から人間らしさを感じて更に恐ろしくなった」。

    この小説は、ある独裁者の死の描写から始まる。
    「全都の市民は月曜日の朝、図体のばかでかい死びとと朽ちた栄華の腐れた臭いを運ぶ、生暖かい穏やかな風によって、何百年にもわたる惰眠から目が覚めた。」

    改行無しの充ち満ちに詰められた文。発話者が特別な表記無しにころころと移り変わり、冒頭の死の場面を含め、同じ場面、同じ言葉を何度も執拗に繰り返す。現実と夢うつつが並列に語られ、読み手はその情景の鮮烈な色、臭い(臭みと言っていい)、味、空気にこもる熱、じっとりとした手触りを同時に浴び続けながら、実体の無い「権力」をまとう独裁者、大統領が、孤独過ぎる、高齢過ぎるひとりの老人だと知っていく。

    ストーリーそのものを味わうというよりも、細部にわたる超詩的、浮遊的文章表現を全身で味わうような、いや、べたべたと体に塗りたくってる感覚か。

    「百年の孤独」の8年後に書かれたこの物語は、更に読み手を極彩色の曼荼羅に引き摺り込んでくれた。

    市民は偶像のなかの大統領しか知らない人が大半で、悪政に苦しめられつつも、栄華を誇る時代もあった。並の人間とは思われていなかった独裁者は、「愛の欠乏のためにひびが入って」いる心臓を持つただの哀れな老人だった。それをこの物語の市民はどう感じたのか。「全都」そのものがこちらに語るようなラストの数行がやけに淡々としていて、これまでの熱が覚めたのを思い知る感覚がまた良かった。

  • 族長の秋、ガブリエル・ガルシア=マルケス、読み終えた。 独裁者の死から始まるこの小説は、視点を変えて何度も何度も彼の生き様をグロテスクに描く。 これぞラテンアメリカなのだろうか。 ものすごい、時に滑稽な描写と、凄まじい欲とともに、文章のそこかしこに独裁者の悲哀を感じずにはいられない。 読み進むに覚悟と根気が必要だが、それでも読むべき書のひとつであると感じた。

  • かつてカリブ海に面していたという設定の架空の国、そこに百年間以上も君臨し続けていた独裁者である「大統領」の死から始まり、その在位中の出来事が語られる、壮大ながら猥雑、生々しいのに空虚で、賑やかさと物悲しさがともに沈殿している不思議な読み心地の小説。

    「大統領」が何百年も支配者として生き続けていた、ということもそうだけれど、奇怪なことが当たり前のように、なんの前触れもなく起こる(同作者の『百年の孤独』を思い出させる)。
    その現実感の無さを、特異な文体──台詞に鉤括弧が使われず、地の文で突然、様々な人物が入れ代わり立ち代わり話し続ける──が助長している。間抜けな出来事も陰惨な事件も、蜃気楼のように現れては消えていく。
    「大統領」がほとんどなんの理想も思想も持たず、ただ権力を守る本能的な直感だけを持っていることによって、その在位中の様々な事件も、ひとつながりの物語を作るというより「大統領」の人生に降り掛かった散発的なエピソードといった色合いを感じる。
    だからそれらは基本的に猥雑で、ときに短絡的で、安っぽい。しかし、その文章の技巧によって、もしくは人間存在の卑小さの中にこそある煌めきによって、文が光を放つ。
    たとえば「大統領」の母の遺骸が無に帰るときの長大な描写と独白、または、ある女学生が「大統領」の愛撫を思い起こし語る比喩などは目が覚めるほどに美しい。

    読み終わってみるとよく分からないところを連れ回されたような、しかし結局は冒頭から一歩も動いていなかったような、ぼんやりとした感覚を味わわせる、奇妙でありながら贅沢な読書だった。

    プロモーションも良くて、帯の後ろに主な登場人物と、その死に様が書かれてしまっているのもケレン味と洒落が効いていて面白かった。

  • 「百年の孤独」がすこぶる面白かったからというわけではない。筒井康隆がこちらの方がよりおもしろいと言っていたからだ。本書も予約してすぐに入手し読み始めた。もう最後まで読んだだけで誰かほめてください。大統領は死んだ?それとも生き返った?死んだのは影武者?とにかく時系列がぐちゃぐちゃで、どこで誰がどうしたのかが分からない、誰が語っているのかが分からない、たくさんの愛妾相手に奔放なセックスをしているかと思ったら、うぶで一人の女性と思いが遂げられなかったり、日食の日に逃げられたり、唯一の正妻と息子を犬に食い殺されたり、この犬を操っていた真犯人は捕まったのか、殺害されたのか、エピソードはあちこち散りばめられているが、前後左右、現在過去未来、何が何だかわからない。母親との関係はどうだったのか、どうしてそこまで死んだ後も母親が登場するのか、大統領は100歳を越えていたのか、100年以上も支配していたのか、それでも母親に相談したかったのか、母親にほめてほしかったのか。たくさんの人を殺している、大勢の子どもたちを犠牲にしている、こんなことマジックと片付けていいのか、リアリズムなのか、一体全体何が言いたいのか、侵略者に対しては一貫して立腹しているように見える、記憶はあいまいだが、スペイン、ポルトガル、イギリス、そしてイギリスに支配されていたインド、さらにアメリカ、それぞれの国民に対しては辛辣なことばが投げかけられる、それはラテンアメリカの人々にとってはきっとリアルなことなのだろう。まあとにかく、改行がない、句点が少なく読点ばかりでつながれている、電車やバスの中で読んでいるとどこで区切って良いかが分からない、区切れるところがない、仕方ないからしおりを挟んで、次に読み始めるときはそのページの先頭から読み始める、その繰り返し、細かい中身に敏感にならないとストーリーを追いかけられないというような代物ではないので、読みながらついつい他のことを考えてしまう、しばらくして戻って来る、それでもとりあえず読んでみたことになる、池澤夏樹の解説によると、ある程度の登場人物が分かっていればどこから読んでもいいという、「失われた時を求めて」の読み方もそうだという、ならばそろそろ手をつけてみようか。しかし、この読点ばかりの文章、次第にリズムがつかめてくると読んでいて心地よいのだ、こんな経験はしたことがなかった、また読みたいとはあまり思わないのだけれど。

  • 残虐な独裁者である男の哀しさ・惨めさ、孤独と汚物に塗れた人生。権力者でありながら、否権力者だからこその孤独さととにかく愛されたい、という渇望を感じ、なんだか哀しくなってしまう。また、文のあちこちに散りばめられた皮肉めいた言い回しや権力者たちをコケにするような書きぶりに思わず笑ってしまう場面も多かった。
    あちこち時系列を行き来する構成、とにかく一文が長く修飾語の多い文体に最初は面食らうが、その呪文めいた文章に次第に没頭してしまうまさに”マジック”リアリズムを感じる作品。個人的には百年の孤独以上に”孤独”を強く感じる一作で、百年の孤独より好き。
    余談だが、下半身に問題があることを女性に貶されたことが大きなトラウマになったシリアルキラーがいたかと思うのだが、この大統領もヘルニアのため大きな睾丸を女性に貶され強く恥を感じた(結果その後の人生にもその影響が暗い影を落とした)というシーンがあった。男性にとっては生命力や強さの象徴という側面も強く、下半身に問題がある場合人生に影響をもたらすほその強いコンプレックスになり得るのだな…と思うなどした(時代や文化による背景もあると思うけど。)。

  • タイトルから受けるイメージと大分違った話だった。カフカや安部公房のような執拗な文章、荒唐無稽かと思えばリアルな残虐さ、粗暴かと思うと惨めに弱くなる大統領の一貫性のなさ、様々な人々の独白が切れ目なく続いていくが、これは一体誰の独白なのか分からない。イメージは鮮烈、南米に造詣が深くないので、そこは面白く読めた。いいとも悪いとも言えず、よくわからないなという感想だった。

  • 『百年の孤独』と筒井康隆の解説を読んでから、とても楽しみにしていた『族長の秋』。文庫化ありがとうございます。
    孤独な独裁者の長すぎる人生をマジックリアリズムを駆使しながら体感。
    改行なし、語り手がコロコロ変わる、時間もぶっ飛ぶというハードな奇書で、読んでるうちに馴染んではくるものの、読みづらさは最後まで残る。
    『百年の孤独』で心臓慣らしをした人には良いネクストステージかも。

    センセーショナルな虐殺・暴力の描写も、月食で人が消えるといった超科学な展開も凄まじくて面白かった。
    中でも笑ったのは大統領が女学生にちょっかいかけるくだりとそのオチ。

    マジックの大部分が現実にあると教えてくれる池澤夏樹の解説がまた良い。

  • これは読み手選ぶなー、自分は無理、ごめんなさい。

  •   大統領が死んだ。架空の国の独裁者である大統領が死んで、荒廃した大統領府に民衆が押し寄せる場面から、物語は始まる。いちおう、便宜上6章に分かれていて、そのほとんどの書き出しが、死せる大統領の描写である。牛や鶏が徘徊し、バラの植え込みにはレプラ患者、痛風病み、盲人などが寝転がって、大統領の「癒しの手」を待ち望んでいる。
     改行がなく、みっしりとページに字が詰まっているので、密度が高い。視点話者がめまぐるしく変わるのは、さながら巫女の神下ろしのようだ。これに慣れないと、読み続けるのはしんどいかもしれない。
     でも、面白いんですよ、文章が途切れることがないから、ずっと読み続けていられる。いや、もちろん、眠くなったらページを閉じますけどね。まるで文章に引きずり回されている気分。もう、勘弁してくれー!
     主人公である大統領は名前が明らかにされず、150年くらい大統領職にあるらしい(ここですでに常識をはずれている。「百年の孤独」も長寿だったけど)。
     腹心の部下には裏切られ、最愛の母親は生きながら体が腐る病に冒され、妻と息子は犬に食い殺される。初恋の美女は日食の日に昇天(蒸発?)してしまう。それでも、民衆からは愛されているはずだ(と信じている)。絶対的な孤独の中、大統領は暴虐の限りを尽くす。
     独裁者って、こんなのなんだー、という感想と、いや、そこまではやらんやろ、という感想が出てくるのだが、巻末の池澤夏樹による解説読むと、そうでもないらしい。これは、南米の独裁者に顕著なのか。独裁者の見本市や~。
     独裁者って孤独なんだな。それは北の大地のあの人も同じだろう。誰も信用できない。愛もなく、暗闇の中にただ一人閉じ込められている。でもそれは、自らが作り出した状況だ。そこから解放されるにはただひとつ「死」しかないというのに。
     大統領はどこまでも死を拒絶する。
     でも、死んでしまうことはわかっているんですよ。
     それが、この小説の救いなのかな。

  • ガブリエル・ガルシア=マルケスの族長の秋を読んだ。
    作者の百年の孤独を読んだことがあるので、なんとなくイメージはついていた。
    実際に読むと、話の内容はわからないのではあるが、読み進められるそんな本であった。
    内容に関しては、まったく好みではないが、作者の文体から得られる読書感が独特で読む価値があると思える。
    これは村上春樹の本を読んでいる感覚に似ている。

    改めて感想を書いていると、この本は物語の起伏を考えるよりも、その時々の描写は心情を味わう本であるとは思う。
    まさしく純文学と呼ばれる本と近いものであり、こういう本を愉しむとういうのも良いのかもしれない。

  • 待ちに待ったガルシア=マルケスの『百年の孤独』が遂に文庫化されたと思ったら、矢継ぎ早にもう『族長の秋』のほうも文庫化されてしまった(嬉しい悲鳴ではあるが)。突如、本気を出しだした新潮文庫。
    『百年の孤独』の解説のなかで、筒井康隆が当作品もお薦めしていたので、『百年の孤独』を味わった読者諸氏にとっては今回の『族長の秋』の翻訳も垂涎の的となったことだろう。自分もまさにその一人だが、前書の興奮醒め止まぬ中、引き続き本書を手に取った方も多いはず。新潮社編集部の販売戦略にまんまと乗ってしまいました。
    内容の面白さもさることながら、とにかく翻訳が素晴らしい。2作とも訳者は鼓直氏。『百年の孤独』と同様、ほとんど章立てや改行が無い特異な文章なのだが、スラスラと読ませる流麗さと読み易さは一級品だと思う。
    物語のテーマは一言でいうと、「独裁者の耐えられない寂しさ」といったところ。現実離れして起伏が激しいように見える超人的な大統領の人生に対し、そこに時として個性的なキャクター達が色を添え、相変わらずカーニヴァル的混沌とした世界が広がるが、その実、彼も「一人の人間(男でもあり、息子でもあり、夫でもあり、上司でもあり、支配者でもある)」に過ぎず、「独」裁者は本質的にやはり孤「独」なのだと知る。
    グイグイ読ませる名作には違いないが、個人的には『百年の孤独』のほうが面白かったので、星4つ。

  • 1日で読んだ。訳者あとがきと解説を読んでやっと少しだけ理解できたというところ。各場面の情景を思い浮かべながらもう一度読んだら、大統領の人生をもっと理解できるかもしれない。南米の独裁政治のことを予習して読んだら良かったのかも。

  • 慣れない文体に戸惑ったが、全体の9割5分のところまではマジックリアリズムらしいトンチキかつグロテスクな出来事の連続という感じで楽しく読めた。
    ただし一息つくまでの切れ目が長すぎる。一つの段落が(改行などない)牛のよだれのようにつらつらと何十ページも続くものだから、読むには少し気合がいる。まあ、この点は気が向いた時に読むぐらいの気楽さで向き合えば、大した問題ではない。
    しかし最後の20ページほど、大統領の今際の際のシーンで一転、作者の物語世界が覚醒を始める。それはもう、読者の理解も、物語描写も間に合わないほどにである。1時間ほどかけて苦心して読み進めたが、結局ややふんわりとした感じで読み終えてしまった。読後の味わいきれなかった感が少々気持ち悪い。
    とはいえ、『百年の孤独』同様ラストシーンの爆裂ドラマティックは何ものにも代えがたい。この一瞬のためにでも、十二分に読む価値があったと感じさせてくれる作品だった。
    最初に解説を読んでから読み始めた方がいい。

  • よくわからなかった…

  • 圧倒的な密度だった。
    腐敗臭、目眩、グロテスク。
    初めに池澤夏樹先生の解説を読んでからページをめくると良い。
    万華鏡のような世界を味わえた。
    百年の孤独が好きな人には合う作品。

    「族長の秋」は派手でグロテスクなエピソードが連続するどんちゃんさわぎである。それがかくも美しい文章で綴られることに感動する。オーケストラ規模のブラスバンドによる六楽章の変奏曲は賑やかで悲しくて美しいのだ。(池澤夏樹)

  • 頑張って読み終えました!
    百年の孤独からの流れですがこちらの方がしんどかった。
    好きな人はとても好きなのでしょう。
    私にはちょっと濃すぎました。

  • 「百年の孤独」よりは読みやすかった。内容は…よくわからん。ここから何を感じ取ればいいのか…

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著者プロフィール

鼓 直(つづみ・ただし):1930年、韓国・馬山生まれ。法政大学名誉教授。ガルシア=マルケス『百年の孤独』『族長の秋』、ボルヘス『伝奇集』、アレナス『めくるめく世界』など訳書多数。

「2026年 『エレンディラ 新版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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