アップダイク自選短編集 (新潮文庫 ア 3-8)

  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (405ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784102056080

作品紹介・あらすじ

自分を書くことはアメリカを書くことだ-本書は、アップダイク自身が新潮文庫のために14の短編を選んだ短編集。ボストンの小さな町にあるスーパーマーケットでの夏の日の出来事「A&P」、ハーヴァード大学の寮生活「キリスト教徒のルームメイトたち」、本邦初訳のベック氏の女性遍歴「オーストラリアとカナダ」、離婚歴の父娘の西部への旅「ネヴァダ」などを収録。自作解説付き。

感想・レビュー・書評

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  • A&P、ネヴァダ、アメリカの家庭生活は良かった。A&Pはサリンジャー的、ネヴァダとアメリカの家庭生活はレイモンド・カーヴァーみたい。ただ本国の有名さの割に何となくピンとこなかったのは訳なのかセレクト内容なのか分からんので、他も読みたい。走れウサギはよかった記憶があるけれど…

  • ようやく古書で手に入れたものの、正直ピンと来ないなぁ。

  • 「アップダイク自選短編集」
    ボストンの小さな町にあるスーパーマーケットでの夏の日の出来事「A&P」、ハーヴァード大学の寮生活「キリスト教徒のルームメイトたち」、本邦初訳のベック氏の女性遍歴「オーストラリアとカナダ」、離婚歴の父娘の西部への旅「ネヴァダ」などを収録。


    この短編集の中で最も名作と名高い短編は恐らく「A&P」です。物語はA&Pで働く少年が観察していた女の子(日焼けで水着)達が「ここはビーチじゃない」と店長に戒められ、それに彼が憤慨して店を辞めるという至ってシンプルなもの。ちなみにA&Pは何かというとアメリカのスーパーマーケットで、1960年代半ばにシアーズ・ローバック社に抜かれるまで世界最大の小売業者でした。


    そんなシンプルな「A&P」の魅力は主人公の少年らしい思い出と後もう1つ、それは視覚的なイメージに富んでいることです。女の子の水着の描写から日焼けしていない所、女の子の歩き方や中年女性の静脈瘤など登場人物を細部まで描いています。そして、そこからは登場人物、特に女の子達が何を考え、どういう境遇にあるのかが伝わってきます。


    ただ気になるのは少年です。女の子を思い、思い切った行動を取り、その後の後悔さえも飲み込むその姿はとても成熟したようにも思えます。しかし、それでも思ってしまうのは「我慢をあとちょこっとすれば・・・」ですね。


    その他も必読。

  • [23][120920]<m市 イデア的な”家庭”と信仰に対する律儀な(期待に応えられないことにうしろめたさを感じるというような)態度が印象的だった。短編集なこともあって、モチーフとしては少しくどいくらい。地域性も関係があるのかもしれない。この中では『四つの物語』がわりと好きだった。

  • 「A&P」がぶっとんだ話だけど、他の話は宗教観とか家族観とかが強い。「A&P」が好き。ぼくが働いているスーパーに水着の女の子三人が現れる。その出来事がぼくのその後を変えるきっかけになる。

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