かもめ・ワーニャ伯父さん (新潮文庫)

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本棚登録 : 711
レビュー : 66
  • Amazon.co.jp ・本 (251ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784102065020

感想・レビュー・書評

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  • 帝政末期に書かれた2つの戯曲。描かれているのは、その時代にロシアに生きた人々。両篇共に終始一貫して暗く陰鬱なムードに覆われている。そして、この2作で語られているテーマもいわば同じだ。より分りやすいのは「ワーニャ伯父さん」の方だろう。彼を含めて登場人物たちの誰の恋も報われることはないし、生きていることの意味を積極的に見出すこともできない。ワーニャが語る「新規蒔き直し」が叶わないことは彼自身も観客も知っている。また、「かもめ」に象徴される圧倒的な孤独は、不条理であり、ドストエフスキーとの相通性をも感じさせる。

  • 青空文庫で「かもめ」を読む。青空文庫の登録の仕方がわからないので、ここに記録。チェーホフの文章は素敵だ。でも「かもめ」はややぼくにはつらかったかも。再読必要。

  • 生きるってことは辛いことだけど
    それを神様に認めてもらうことで救われる
    そんな話、嫌いじゃない

    古典だから難しい話なのかなって思ったけど、そうでもない
    暗く鬱屈とした出口の生活のなかで
    何にも希望を見出すことができない状態

    ただ『神様に「良く頑張ったね」って言ってもらえたら素敵だよね』と
    なんというか、かんというか
    そんな馬鹿な話、あるわけないだろうと最近まで思ってた

    でも冷静になって考えてみると
    神様に限定しなくても
    他の人に自分の存在を認めてもらったときは
    すごく気持ちが高揚する

    結局、人間って、社会的な生き物なんだなと実感させられる
    というか、考え直させられた

  • かもめは、岩波文庫で昨年読んだので、ワーニャ伯父さんのみ読む。
    「桜の園」「かもめ」より舞台が見たいと思った戯曲。
    ワーニャ、アーストロフ、ソーニャの絶望や忍耐が胸に迫る。
    ちょっとアーストロフのエレーナに対する誘惑シーンが意外な感じがしたが。

    エレーナの配役は、やはり栗原小巻さんかと思ったが、古いかな。

    さあ、三人姉妹も読まなければ。

  • 『かもめ』の途中までの段階で、女優の息子で若くて自分の文士としての才能を認知されたい人物と、才能を認められる流行作家との対比がまず出てきていて、前者のむきだしの苦悩と後者の隠された苦悩についてがなるほどなあと思いました。人物のタイプとして違うのだろうけれど、打って出たい気鋭の若者とはえてしてそういうもので、世に出た創作者はそういうものだったりする、というようなスケッチのように読めた。さらに、ニーナという若く美しい女優志望の女性の転落があり、作者は人生の苦味を無慈悲にも盛り込んで、そこでその魅力的なキャラクターがどう考えるかに賭けているように読めました。つづく、『ワーニャ伯父さん』。女性の登場人物、エレーナに、ソーニャに、どちらもすばらしい。アーストロフ医師に対するソーニャのセリフがまたよかった。破滅の影の中に足を踏み入れ気付かず苦悩していると、そっと優しく正しい言葉で道を照らすのです。博打とか酒とかに手を染めても、「あなたはだれよりも立派な方です」と言ってくれて、「どうしてご自分でご自分を台無しになさるの?いけないわ、いけませんわ、後生です、お願いですわ」なんて返されたら、たいがいの男は大きな感謝とともに自分を顧みて自らを正そうと発起するんじゃないかな。

  • 神西清の訳。
    戯曲として見てきた後に読んだのですんなり読めたけれど、逆に本として見ると”イメージ”の中で膨らんでいくから、精神的にもっと削られていくイメージ。

  • 満を持しての神西清訳。ああ、評価が高いのがわかります。すごく読みやすくて、でも雰囲気があるんですよね。

  • 「かもめ」「ワーニャ伯父さん」どちらの話も“忍耐”が主題です。
    戯曲はやっぱり劇として見た時に一番魅力が発揮されるものだと思います。
    だから読んだだけでは捉えきれなかった部分も多々ありました。
    ロシア人の名前が覚えにくいという問題も。。。
    でも台詞のところどころに、凄く心打たれるものがありました。
    アルカージナさんを見習って、いつまでも若くいられるように努力したいです(笑)

  • 東京芸術劇場の舞台を観るために予習。チェーホフ作品は初めてで、作風も何も知らないまっさらな状態で挑む。目次の前のページに記された「喜劇4幕」の文字にまずは驚く。全くもって喜劇のイメージがなかったから。でも読み進めるうちにやはり喜劇ではないと確信。あれがなぜ喜劇と位置付けられているのかまったく理解不能。登場人物の誰も幸せな人がおらず、暗雲立ち込める感じが蔓延してるのに。
    ダークな話に読み進める手が止まりそうになるうえ、さらに輪をかけて読みにくくさせるのがロシア人名の表記の仕方。人物一覧に表示されてる名前とは別の名前で呼ばれていたりして、なかなか最初は入っていかない…

    うん、チェーホフは苦手かも。

  • 2000.01.01

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