チェーホフ・ユモレスカ―傑作短編集〈2〉 (新潮文庫)

  • 新潮社
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本棚登録 : 158
レビュー : 11
  • Amazon.co.jp ・本 (384ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784102065075

作品紹介・あらすじ

「ああ、人間、人間ってやつは!」。湖で溺れていた夫婦を必死で助けたイワンは、いったい何を嘆くのか。「余計なことをべらべらしゃべるんじゃない!」。友人はなぜスミルノーフにきつく忠告するのか。怒り、後悔、逡巡…。晴れの日ばかりではない人生の、愛すべき瞬間をつぶさに写し取ったロシア最高の短編作家チェーホフ。ユーモア短編集第二弾、本邦初訳を含め、すべて新訳の49編。

感想・レビュー・書評

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  • ロシアっちゃあ、時間がゆっくりなんだな~

  • 初期作は雑多な魅力の詰め合わせ。玉石混交ではあるが、石も含めて独特の場が生成される。民衆の戯画が中心だが不条理や陰鬱、悲しさ、という情景を描くとさらに輝く。

    しかし一般に、こんなものを楽しめる人がそういるとは思えないのだよな。どう考えてもかなりのチェーホフ狂向け。

    異色なのはヴェルヌのパロディ。ツッコミ過剰、皮肉過剰、出鱈目過剰。これは逸品。

    この時代から既に起承転結は無視し始めており、ジョイス『ダブリナーズ』に入っていそうなものもある。
    夫が女と逐電し破産までした時、近所の老人がやって来て駄洒落を連発する『雄々しい奥さん』の悲喜劇。賑やかな冬の遊園会の中、ふと耽る思いを描く『酷寒』。筏を操る極貧の竿師達を空撮した『川のほとり』に広がる詩情。
    スケッチ的な傑作が多い。

    「老人たちは思いに沈んだ。その人の生まれよりも高いもの、地位や、富や、知識よりも高いものは何か、一番みじめな乞食をも神に近づけるものは何かということを彼らは考えていた。」( 『酷寒』)。
    ざわざわとした祭の情景の中、ふと会話が途切れて、こんなチェーホフ的内省がいきなり始まる時の快感。ジョイス〜ウルフ的。

  • なんとなくわかりづらい人間相関は仕様でしょう。それか、私の読解力の問題。
    しかし、そこを考え合わせてもチェホフのブラックユーモアは素晴らしい。ロシアの風土を感じさせる文体に散りばめられた鋭い皮肉。自他をニヒルに揶揄する短編には彼一流の笑いが随所に見られました。

  • ロシアの日常を描いているのだが、斜めから切り込んでいる視点が、面白い。

  • いきなり’その2’から読み始めてしもうた。。。

  • 訳者のセンスなのか、台詞回しが面白いです。状況だとか、人物相関がわかりにくいのは僕の理解の浅さと、こんがらがるような名前のせいですきっと。
    ページをめくっていくことを楽しめませんでした。

    生まれ育った土壌の違いがこうも作品の世界観への進入を防ぐことになるのかと、逆に感心したくらいです。

  • 途中からさらさら斜め読み。。。

  • 単行本で持ってるからいいやと思って、帰省したときに買わなかったんだけれど、実は持っているのは〈1〉のほうだった。失敗。

  • ユーモアにぴりっと皮肉が効いたショートショートを集めた短編集。描かれている人間の愚かさは滑稽で、思わず笑ってしまいそうになることもしばしば。

  • 「ウォトカは白いが、鼻を赤くし、評判を黒くする」
    「年長者は死者と同じである。――彼らのことは、「アウト・ベネ・アウト・ニヒル」(よいか、無か)である」(「長い思索の結果」)

    「ある学者の本にはこう書いてある。――「魂を発見するためには、たったいま上役に叱責された男を捕らえて、その足を皮紐でぶたなければならない。そのあと踵を切開すると、求めているものが見つかるはずだ」と」(「魂についてのいくつかの思い」)

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