変身 (新潮文庫)

制作 : Franz Kafka  高橋 義孝 
  • 新潮社
3.54
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本棚登録 : 10816
レビュー : 1337
  • Amazon.co.jp ・本 (121ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784102071014

感想・レビュー・書評

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  • 蟲でなくても疎まれて当然だ。

    気がかりな夢から目がさめたら醜い蟲になっていたのは不可抗力で悲劇的な同情を誘う状況ではある。だがその後のザムザは文句しか言わない。

    そもそも外交販売員時代に背負い込んだ苦労は、家族を楽にさせている自分は偉いという自惚れを満たすために勝手にやっていたことであり、家族がそれぞれの人生を送ることを認めない支配心が根底にあった。

    そんな言い訳ができないほど本性が顕わになったのが変身だった。それでも自分の心の醜さに死ぬまで気付けない性根の腐った同情のしようがない奴、それがグレゴール・ザムザだった。

  • 読みづらい。昔のだからか。

  • 家族のために一身に働き家族を支え、
    ある日目を覚ますと大きな1匹の蟲へと
    変身していた主人公グレーゴル。

    善き息子、善き兄、勤勉な社員としての自分。
    すべてを捨てて蟲となった時、皮肉にも
    あらゆるものから解き放たれ、本質としての自由を
    手に入れ、孤独の中に安堵を見出したのだろうか。

    現代にもというよりは、現代社会こそ
    カフカの世界に通じる問題がリアルにそこ此処で
    共感しやすい作品になっているようで、
    なんとも悲しく遣り切れない思いもする。

  • ひたすらに不条理を説いた作品ではないのかしら
    自分も主人公が動物に変わる話を書いたりするので、勉強のためと思い読ませて頂きました。高橋さんの翻訳で解説がしっかり付いていたので参考になりました。
    ひたすらに報われない話でしたなぁと
    でも、虫になってもならなくても結論変わらなかったんじゃないのかな、と思うところも。

  • 和訳が読みづらいと感じた。
    設定は他になく、面白い

  • 不思議な話である。
    主人公、家族、上司、お手伝などの登場人物がそれぞれの立場で感情を表現している。
    読者にとってはつかみどころがないと思うが、多角的な視点でストーリーを描くことができる。
    不思議です。

  • 朝、目覚めたら虫になってた・・・想像するに巨大ムカデ。。。 この虫に変身してしまった主人公とその家族とのコトガラを淡々と言葉で綴ってる。 何を感じればいいのか。本当に読んだ人それぞれで思いが違うはず。

  • 私が海外の文学作品を読むのは、村上春樹氏が翻訳した「グレート・ギャツビー」に続いて2作目である。

    この本のテーマや設定は読む前から知っていたので、きっとこの本も私に新鮮な感動や発見をもたらしてくれるだろうと期待して読み始めたのだが、結果的にその期待は大きく裏切られてしまった。

    何せ読みにくい。

    私の理解力不足のせいもあろうが、いくらページをめくり字面を目で追っても全然内容が頭に入ってこないのだ。

    それは最近小説を読む楽しみを覚えたばかりの私には苦行と言ってもいいものであった。

    外国語を日本語に翻訳するのに様々な障害があるのは確かであろうが、こんな方程式に当てはめたような機械的で堅苦しい翻訳ではなく、もっとウィットに富んだ当意即妙な訳は出来ないのであろうか?

    この本は読む前の期待値が高かった分、読み始めてからの失望も大きくなってしまった。

    次に読むときは、違う出版社の本で読むかもっと私の読解力が付いてきてから読み直そうと思う。

    本を読んだ感想が、その本の内容以外の部分ばかりになってしまったのは真に残念でならないが、これも私の読書体験の一つとして記録に残しておこうと思う。

    本の内容ばかりでなく、翻訳の仕方によっても読んだときの印象が大きく変わってくるということは大変勉強になった。次に海外の小説を読むときは、その辺りにも留意して本を選ぼうと思う。

    ただ最後にグレーゴルの家族が、彼の死によって解放された気持ちになり、次の人生に向かって新たな一歩を踏み出していく部分の描写は非常に面白かった。

  • 話の展開が突拍子もなく、でも読んでいくうちに考えさせられる。こういう話が嫌いな人もいるかもなぁ〜。

  • 文学は全く余程のことがないかぎり読まない。無限の解釈があることに疲れるからなのか、また逆に一定の解釈を押し付けられるからなのか。この前の学習支援ボランティアで、ある中1の子が「主人公が虫に変身する本ない?」と尋ねた。なぜにいきなりカフカが出てくるのか驚きながらも、その図書室にはカフカがなかった。公文の問題文で出てきた続きが知りたいと。こういう好奇心は絶やしたくないので本切で購読。明後日プレゼント。変な本だった。

  • 主人公が虫になったことを受け入れたのは
    そういう思いがあったからなんだな
    と最後を読んで思った。
    信じてたわけじゃなくて
    妄想にすがってただけ?
    授業で虫はいたみを感じないと教えられ
    ちょっとびっくり。

  • 頭から結末まで不条理。

  • いろんな考察ができるってなるほどって思った。
    自分的には登場人物がほとんど家族なのでそこばかり考えてしまっていた。
    母親、父親、妹の立場。
    虫になった本人の気持ち。
    家族はほんとに家族のことを愛しているのだろうか。自分のことばかり考えているのではないだろうか。とか。

    知人にこの本の話を聞いたら、ブラック企業だとかそういうことの話っていっててそれもなるほどなって思ったけど、それにしてはその要素が少ないような…。
    他の人がどう解釈したのか気になるとこ。

  • なぜか主人公が朝起きると虫になっているところから物語が始まり、そのまま終わる。こりゃ不条理だわ。

  • 変身読了ー!
    主人公がグレゴール・ザムザさんなのは覚えてたけど、どんな虫になったのか、結末はどうなったんだっけー?と思い出せなくて読み直し。
    勝手にイモムシになってたと思い違いしてましたが。
    茶色の毒虫…?甲虫で…?
    思いつかなかったので、勝手にカミキリムシに脳内変換して読みました。
    家族がカミキリムシになったら超コワイ。
    私が産まれた年に刷られた版だったので、今では差別用語に該当する単語での表現もあり、最新の版だとどう直されてるのかなー?とちょつと気になる。
    ドイツ語を訳したからなのか、古い版だからなのか、口語表現が取っ付きにくく、薄い本なのに時間がかかりましたが、詩人の本なんて速読されるべきでもないのか…。
    面白いよねー、と言う人と、眠くて読めなかったわー、と言う人両方いました。
    意地で読んでまぁまぁ面白かったけど、手元に置いて何度も読み返したくなる本ではないな。という感想。

  • 最初から衝撃的でした。
    淡々と物語が進んでいき、結局は虫になってしまった原因は分からず…。
    部屋の様子や状況が分かりずらく感じました。

  • 一度読んだことあるはずだったけれど、全く覚えていなかったので再読。

    なんともゾワゾワしてくる話。主人公グレゴール・ザムザがある日突然、虫に変身してしまう。作中、人間だったときの気持ちと虫の本能がない交ぜになっている状況が悲しい。中島敦の『山月記』を思い出させる。どちらかというと『山月記』の方が好きだけれど。どうしても虫のゾワゾワ描写がぞっとする。

    家族のグレゴールへの態度が変わっていくのも切ない。病人を抱えた家庭の絶望感と被る。

    こんなに救いのない話だったっけ?

  • 疎外や人間のエゴイズムを鋭く突いた正に現代的小説。
    なのですが、その象徴に毒虫はいただけない。
    美しい花を愛でる気持ちは有るが、枯れてしなびたその同じ花を、じっと見つめていたくはない。

  • 文学作品っていまいちわからん

  • 【要約】
    両親と妹を養うべく身を粉働くザムザ家長男グレゴールは、ある朝目覚めると巨大な芋虫に”変身”していた。
    真面目な彼は事態を打開しようと試みるが、仕事は首、元に戻る方法もこうなった原因も分からない。両親は芋虫を気味悪がるが、唯一兄を慕う妹のみが彼の身を案じ、世話をする。
    両親は職がなく、妹はまだ17歳。グレゴールが職を失い、家族は頼るものをなくす。やがて家族はそれぞれの職を見つけ、自立し始める。
    一方、グレゴールのことは次第に邪険に扱うようになる。その後、ザムザ家には3人の下宿人が住まうようになるが、ある日彼らの前に芋虫が姿を現すと彼らは無償退去を申し出る。
    それがきっかけとなり、家族は芋虫となった男を見限り、新たな人生に向けて歩き始める。


    【意訳】
    家族の為、身を子にして働く男はある日、傷病により働く術を失う。それまで男に頼りきりであった両親と妹は当初彼の身を案じるが、働き手を失い彼ら自身で職を得る。
    しばらくすると長年彼らを支えた恩をも顧みず、働けなくなった男を邪魔者扱いするようになる。
    よし!こいつを見殺しにして3人で明るい未来をGETだぜ!!というわけでお前○ね!!


    家族が自らの足で立ち上がったこと、芋虫になってしまった男はもうどうしようもないことを考えると、最低の話だ!と責めることもできない部分がこの話の最高に胸糞悪い部分。
    とは言えこういう陰鬱な物語は嫌いじゃないし、本来ならばもっといい評価を下したいところだけど、翻訳があまりに酷いので☆2

著者プロフィール

1883〜1924。チェコのプラハ生まれ。プラハ大学で法学を専攻。ジョイス、プルーストとならぶ現代世界文学の最も重要な作家。著書に「失踪者」「城」「審判」など。

「2013年 『ミレナへの手紙』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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