カフカ断片集:海辺の貝殻のようにうつろで、ひと足でふみつぶされそうだ (新潮文庫 カ 1-5)

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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784102071076

感想・レビュー・書評

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  • 【4月26日~】2024年度春季企画展 カフカ没後100年記念 「変身」するカフカ 展 – 早稲田大学 国際文学館(村上春樹ライブラリー)
    https://www.waseda.jp/culture/wihl/other/6386

    渾身の1冊、『カフカ断片集』が予約開始になりました! | 「絶望名人カフカ」頭木ブログ(2024-04-21)
    https://ameblo.jp/kafka-kashiragi/entry-12849263183.html

    カフカ断片集 フランツ・カフカ(著/文) - 新潮社 | 版元ドットコム
    https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784102071076

  • 「骨の痛み」・・・
    痛みを感じるのは全て自分に原因があるから。何も変えようとしないのは、結局すべての元凶が自分だから。生きている限り、この痛みから逃れることはできない。

    「人生を呪い」・・・
    この世に生まれてこないことこそが最大の幸福である。世の中は絶望ばかりだ。幸福に生きれる人などほんのひと握り。残すは泥水すすり地べたを這いつくばる亡者のみ。この世に生まれないことこそがいちばんの幸せなのだ。

    「せめて」・・・
    どんなに願っても幸せになれない、穏やかに暮らせない。それならばいっそのこと静かに眠らせてほしい。
    諦観の情。あきらめ。

    「告白と嘘」・・・
    人の本質は言葉では捉えられない。だから身の丈を言い表そうとするときには必ず嘘が混じる。つまり真実ではないということだ。そしてそれは告白でもある。合唱の中に何らかの真実が見いだせるのは、嘘が寄り集まりそれが真実へと近づいていくからだ。

    「別のことばかりが頭に浮かぶ」
    ときどき反省をしなければ本来の自分を見失ってしまう。同じ道を歩いていたと思っていてもぼんやり歩いていれば曲がるところを直進してしまいかねない。そして自分を見失ったが最期、2度と戻ってくることはない。


    「コメント」・・・
    社会から外れた人間が社会に追いつこうと懸命に生きようとする。でも独力ではどうにもいかず助けを求めるが、周りは無駄だと言わんばかりに彼を拒絶する。

    「すべて無駄だった」・・・
    頑張ってみたものの、結局なにもかも上手くいくことはなかった。全てやり切ったという清々しさと新たなスタートの決意をする。あるいは、全てが嫌になって…。

    「うまくいかないこと」・・・
    放置することも大事。

    「教育とは」・・・
    教育というよりマインドコントロール。
    骨抜きにされた子どもとは?
    まっさらな画用紙には何色で絵を描こうか。青でも赤でもいいな。そうだ、黒で塗りつぶすのはどうだろう。

    「心を剣で突き刺されたとき」・・・
    慣れてしまったか、感情を失ったか。

    「善の星空」・・・
    夜空があるから星は輝く。悪があるから善は光る。

    「天の沈黙」・・・
    天に願っても何もしてくれない無情さ。憐れみさえ与えてくれない木石のような天。何をしても無駄だという絶望感。

    「自殺者」・・・
    自殺者は自死を望む囚人。自殺者に自由はない。希望もない。せめて自死の自由を…。

    「釘の先端を壁が感じるように」・・・
    彼はこめかみに銃口を感じる。自分で突きつけているのか誰かに突きつけられているのか。誰かに突きつけられているなら、それを感じるはず。だが彼はそれを感じなかった。つまり銃を向けられて当然だと思っている。すなわち自分で自分に銃を向けている。

    「秋の道」・・・
    何が秋の道なのだろうか。人生?心?

    「準備不足」・・・
    曖昧な時代の中で何を準備すべきなのか。

    「志願囚人」・・・
    囚人でい続けたかったのか。自分は囚人ではないと気づくことができなかったのか。どっちだろう。

    「死後の評価」・・・
    人の評価は死んだ後に決まる。
    【人は、死んだあとにはじめて、ひとりきりになったときにはじめて、その人らしく開花する】
    【死とは、死者にとって、煙突掃除人の土曜の夜のようなもので、身体から煤を洗い落とすのだ】

    *あとがき
    【そんなふうに、意味のわからない言葉でも、読んでおくと、あとで何かあったときに思い出せる。そして、思い出せる言葉があると、自分に何が起きたのか、より理解できるし、こういう現実にぶつかったのは自分だけではないと、孤独にならずにすむ。そして、言葉にできないもやもやした思いを、言葉にしてもらえるのは、とても救われる場合がある】
    言葉を持っていると、生きていく中で、パズルのピースとピースがカチッとハマったように、その言葉が現実に落とし込まれるときがある。そういう瞬間を大事にするために、ひとつひとつの言葉を大切に仕舞っておきたい。いつでも取り出せるように。


  • 中に入りたい男に向かって門番が言う「俺は一番下っ端の門番で、これより門番はどんどん強くなる」という漫画でよくある台詞がカフカで読めるとは思わなかった。
    あぁそういうことかと思わせる落ちと共に「法の前に」というこの作品が好きで印象に残った。

  • 多くの未完成小説を残したカフカだが、手記やノートなどに多くの断片を残してきた。そんな断片の数々を翻訳者自らセレクトしてまとめた断片集。ネガティブでありコミカルであり哲学的でもある。

  • これからも何度も読み返すだろう。

    悪は善の星空だ。
    フランツ・カフカ

  • 帯のキャッチコピーが超弩級絶望的にセンスないけど、中身は良かった。あと、巻末の自意識強めの解説は蛇足だと思う。

  • わからない。彼は何を伝えたいのだろう。
    そんな思いもありつつ、気づいたらどんどんと断片たちに吸い込まれていった。
    たまに、わたしもわかる、と思う瞬間がやってきて、カフカと同じ気持ちになったようで、私の気持ちを文章にしてくれたようで、嬉しくなる。
    実は今回初めてカフカに触れた。
    正直にいうと今も難しい。わからない。
    でもなぜか、彼をもっと知りたいと思ったし、
    彼の言葉にもっと共感できる瞬間が来るのが待ち遠しいとも思った。

  • 良い

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著者プロフィール

1883年プラハ生まれのユダヤ人。カフカとはチェコ語でカラスの意味。生涯を一役人としてすごし、一部を除きその作品は死後発表された。1924年没。

「2022年 『変身』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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