- Amazon.co.jp ・本 (423ページ)
- / ISBN・EAN: 9784102091081
作品紹介・あらすじ
命からがら故郷〈タラ〉農園に帰還したスカーレット。しかし母は病死し、父はそのショックで自失していた。残された人々を率いて、この私が故郷を再建するほかない。この土地だけは誰の手にも渡さない――! しかし南部の住民には苛酷な重税が課せられ、農園を売らなければならない危機の瀬戸際に。スカーレットは金策のため、自らをレット・バトラーに差し出す決意を固めたが……。
感想・レビュー・書評
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「風と共に去りぬ」全五巻の三巻目。
南北戦争は南軍の劣勢が続き、北軍によって焼き払われたアトランタの市街から、レット・バトラーの助けを借りて命からがら自分の生まれ育った屋敷「タラ」に戻ったスカーレット。
しかし、屋敷に既に働き手となる黒人奴隷はほとんどいなくなり、収穫した綿花は焼かれ、調度品も荒らされ、畑仕事はもちろん、家事でさえもほとんどやったことがないお嬢様育ちのスカーレットがオハラ家の事実上の長として切り盛りをする事になった。
更に南軍の敗北が決定的になると北軍の暴徒に屋敷を襲われ、時にはスカーレットは銃を手に取って家を守った。
しかし、南部のかつての富裕層に敵愾心を抱く者たちは更に彼女の家族の持つ土地と屋敷を奪おうとする。どうしてもお金が必要なスカーレットは北軍に捕まって刑を待つ身となっているレットを探し出して、彼の彼女に対する愛情を手玉にとって借金をしようとする、、、
1、2巻とここぞという場面で現れたレット・バトラーが3巻はなかなか出てきません。それよりも窮地に陥っても持ち前の大胆さと現実主義で乗り越えて行くスカーレット・オハラの力強さが目立つ。そして、暮れ行く陽に美しく映える赭土の南部の土地、彼女が愛する自分が生まれ育った綿花畑の風景が印象に残る巻。 -
2015年12月31日読了。
いや、ここまでスカーレットが苦労してるとは知らなかった。
お嬢様育ちだけど、男性とのやりとりも計算尽くだった彼女だから、他のお嬢様達とは違って色々頭が回るのかな〜。 -
スカーレットは本当に強い女性だと思う。
あのくらい強い女性になりたい。 -
超大作。
貧しさで、これほど人の気持ちは荒むのか。衝撃だった。
学生のときに、南北戦争は、奴隷解放を目的にしていて、正義が勝ったと習った。
でも、戦争はそんなに単純じゃない。勝者が全て正しかったわけでもない。
スカーレットの醜さと、未来を見て生きる強さ。
とにかく圧倒される。 -
スカーレットかっこいい
アシュリも好きだけどレットも好き -
「謎解き」のおかげで、ウィルの登場を心待ちにして読み進めた。何故彼の存在が映画舞台ではないものとなっているのか!彼に肯定されることでスカーレットはますます自信を持ち、タラへの拘りを強くしていくというのに!戦禍の様子、南北のパワーバランスの様子が丁寧に書かれていることに改めて驚かされる。
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まったく次から次へとよくもまあこんなに面白い展開が思いつくものだと本当に驚愕しながら読むが、今巻の私的感動は大きく二点。ひとつめは、スカーレットがずっと見下していたメラニーが、いざという時には冷徹なリアリストであり、誇り高い女性であるということにスカーレットが気づき、微かではあるがシスターフッド的連帯が芽生えること。スカーレットは驚くほどに妹たちや周りの女性に興味がなく、メラニーには憎しみを覚えこそすれという感じだったが、はじめて尊敬の念を覚えたのが女性であるメラニーだったというのがとても良い。そしてもうひとつは、謎に包まれているアシュリの内面が語られること。引用もしたが、要するにアシュリは現実をきちんと受け止めきれず、高い文化資本の中、夢の世界を生きている人間だったようだ。いまの言葉でいうと、オタク的な人格類型といってもいいかもしれない。それを「意気地なし」であると自分で(といいつつマーガレット・ミッチェルがだが)看破しているのがまた素晴らしい。徹底した現実主義者であるスカーレットに対し、憧れも抱くが同時に、一緒には生きられないと気づいている。なるほどの連続でマーガレット・ミッチェルの人間洞察の深さに感服する。
それにしても、今巻のスカーレットの現実主義には眼を見張るものがある。なんの慰めにもならない思い出話や、腹の足しにもならない墓石に憤りを感じる描写なんかは本当に生き生きしていて、なんとも愛おしいキャラクターだなあと感じました。続刊、そしてレット・バトラーとの関係の進展に期待。
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